Memoria:59 飾りない心を聞かせて
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混戦を勝したラティア達、そしてあのリトルクイーンでさえも戦いの激しさを物語る様に口から荒々しい呼吸が漏れ出していた
どうやら花畑での戦いの時と同じく新たな彼女達が出現する事はない様だ、その逆に彼女の体を構成する原素が漏れ出し、今にも消えてしまいそうだ
体が崩壊していく痛みに胸を押さえながらも、それでも尚耐える姿を見せるのは自身に科せられた使命の為か
「はあ……はあ……」
「ものすごい執念ですね」
「よほど僕たちが憎いらしい」
「お願い……話を、聞いてください……っ」
「もうやめて!! アスベルたちは違う!」
たった一度で良いのだ、自分達の話を聞いてくれれば…お互いを傷付け合わずに済む、本来自分達は戦わなくていい筈なのだから
必死にこの状況に痛みを抱くソフィからの訴えにリトルクイーンの雰囲気が緩和する、同じフォドラという星に生まれた存在だからこそ、通じた言葉に彼女は心を解いた
「憎い……憎い……ヒトを滅ぼせ……滅ぼせ……」
――それはまるで助けを乞う様な響きで
憎悪に満ちた心は自分の意志でなく、元から刷り込まれたものからの解放を望み、苦痛に色づいた原素となって散る
彼女達は決して私情で自分達に敵対している訳ではない、この星を慈しみ守る為に存在し、自分達は彼女達の守ろうとしているものを奪おうとしている
かつてエメロードがフォドラ復活の為にエフィネアを犠牲にしようとした様に
「……私、何だか彼女たちと戦っていいのかわからなくなってきたわ
私たちがしようとしている事って正しいの?」
「確かに気持ちのいい戦いではないですね……」
一体自分達は何の為に、本当にこの先へ進む事が正しいやり方なのか…ここへ来て誰もがリトルクイーンとの接触で折れかかっていた
年長者であるマリクでさえも口を閉ざし、痛い沈黙がラティア達を非難する、お前達のやろうとしている事はこの星の意志を無視した、自分勝手なものなのだと
「俺たちはフォドラを滅ぼしたいわけじゃないんだ
フォドラに伝えたい。人は、変われるんだと」
ソフィと視線を交わす、彼女が言ったのだ、自分達の意志を言葉にすればフォドラもリトルクイーンも自分達が敵じゃないと理解してくれると
それを信じて、そして自分達はリトルクイーンの寂しさを理解し、憎しみの心から解放する為に行こうとアスベルは俯きがちだったラティアへ振り向く
「千年前とは違うって事」
「……そう、ですね。フォドラだけじゃない、リトルクイーンにもそのことを伝えたい
あんなにもフォドラを愛して、守ろうとする彼女達が傷付く必要はどこにもないのですから」
「アスベル……ラティア……」
二人の言葉にソフィの心は定まる、リトルクイーンは自分へ苦しみを訴えた
間違いだったとしても彼女はソフィに助けを求めた、彼女はこれまでソフィの痛みを自分が癒すと手を誘って来た
もしかしたら、救いが必要だったのは彼女…リトルクイーン自身だったのかもしれない
「行こう、核のところまで」
この方法が正しいのかはやってみなくては分からない、それでも今何を差し置いてもフォドラという星に自分達の意志を届けにいかなくてはならない
進んだ先に見つけた、緑化しつつある転移術式
それを起動して辿り着いた先、そこで先ず目に入ったのは中空に幾つも浮遊する結晶、それは原素が結晶化したものの様だ
上空は水面状に揺らぎ、足下には青く澄み渡った水が流れ、フォドラという深層…海底に侵入した様な錯覚に陥る場所
道は一本道、後はそれを進んだ先にフォドラの核がある筈
そんな時、ラティアが落ち着かない様子でそわそわと身じろぎ、とうとう耐えられなくなって口を開いた
「ソフィ、今更なんだけど言いたい事があるの」
「?なぁに、ラティア」
「あなたの不安に気付かなかったり、あなたがアンマルチアの里に行った時に追いかけたりしなくてごめんね」
本当は何を差し置いてもソフィを追いかけなければならなかったのに、彼女が抱く不安にどう向き合っていいか分からずに仕事を理由に逃げてしまった、それはどう言い繕っても変えられない事実だ
寂しい思いを強いてきた自分に責め苦の一つも言わないソフィにまた我慢をさせているのでは、二重の意味を含めてラティアはどう切り出していいか迷い、結果シンプルな言葉を選んだ
申し訳なさそうに瞳を伏せるラティアの言葉を聞き、ソフィはふるふると軽やかに首を横に振った
「ううん、リチャードからのお願いだったんでしょ?お仕事なら仕方ないよ」
「でも仕事ばかりを選んで、ソフィに寂しい思いをして貰いたくないもの……」
「……じゃあ今度、お庭の花壇にまたお花の種を埋めるの一緒にやろう?」
「え?」
「それでこのお話はもうおしまい。ね?ラティア」
「ソフィ……!」
だからもうそんな顔しないで、と一言を置き、ソフィはラティアの手を取って微笑む
あんな事をしたのに、ソフィを放っておいたと非難されても嫌われても仕方ないと覚悟していたラティアの目尻にじんわりと暖かいものがせり上がる
どうやら花畑での戦いの時と同じく新たな彼女達が出現する事はない様だ、その逆に彼女の体を構成する原素が漏れ出し、今にも消えてしまいそうだ
体が崩壊していく痛みに胸を押さえながらも、それでも尚耐える姿を見せるのは自身に科せられた使命の為か
「はあ……はあ……」
「ものすごい執念ですね」
「よほど僕たちが憎いらしい」
「お願い……話を、聞いてください……っ」
「もうやめて!! アスベルたちは違う!」
たった一度で良いのだ、自分達の話を聞いてくれれば…お互いを傷付け合わずに済む、本来自分達は戦わなくていい筈なのだから
必死にこの状況に痛みを抱くソフィからの訴えにリトルクイーンの雰囲気が緩和する、同じフォドラという星に生まれた存在だからこそ、通じた言葉に彼女は心を解いた
「憎い……憎い……ヒトを滅ぼせ……滅ぼせ……」
――それはまるで助けを乞う様な響きで
憎悪に満ちた心は自分の意志でなく、元から刷り込まれたものからの解放を望み、苦痛に色づいた原素となって散る
彼女達は決して私情で自分達に敵対している訳ではない、この星を慈しみ守る為に存在し、自分達は彼女達の守ろうとしているものを奪おうとしている
かつてエメロードがフォドラ復活の為にエフィネアを犠牲にしようとした様に
「……私、何だか彼女たちと戦っていいのかわからなくなってきたわ
私たちがしようとしている事って正しいの?」
「確かに気持ちのいい戦いではないですね……」
一体自分達は何の為に、本当にこの先へ進む事が正しいやり方なのか…ここへ来て誰もがリトルクイーンとの接触で折れかかっていた
年長者であるマリクでさえも口を閉ざし、痛い沈黙がラティア達を非難する、お前達のやろうとしている事はこの星の意志を無視した、自分勝手なものなのだと
「俺たちはフォドラを滅ぼしたいわけじゃないんだ
フォドラに伝えたい。人は、変われるんだと」
ソフィと視線を交わす、彼女が言ったのだ、自分達の意志を言葉にすればフォドラもリトルクイーンも自分達が敵じゃないと理解してくれると
それを信じて、そして自分達はリトルクイーンの寂しさを理解し、憎しみの心から解放する為に行こうとアスベルは俯きがちだったラティアへ振り向く
「千年前とは違うって事」
「……そう、ですね。フォドラだけじゃない、リトルクイーンにもそのことを伝えたい
あんなにもフォドラを愛して、守ろうとする彼女達が傷付く必要はどこにもないのですから」
「アスベル……ラティア……」
二人の言葉にソフィの心は定まる、リトルクイーンは自分へ苦しみを訴えた
間違いだったとしても彼女はソフィに助けを求めた、彼女はこれまでソフィの痛みを自分が癒すと手を誘って来た
もしかしたら、救いが必要だったのは彼女…リトルクイーン自身だったのかもしれない
「行こう、核のところまで」
この方法が正しいのかはやってみなくては分からない、それでも今何を差し置いてもフォドラという星に自分達の意志を届けにいかなくてはならない
進んだ先に見つけた、緑化しつつある転移術式
それを起動して辿り着いた先、そこで先ず目に入ったのは中空に幾つも浮遊する結晶、それは原素が結晶化したものの様だ
上空は水面状に揺らぎ、足下には青く澄み渡った水が流れ、フォドラという深層…海底に侵入した様な錯覚に陥る場所
道は一本道、後はそれを進んだ先にフォドラの核がある筈
そんな時、ラティアが落ち着かない様子でそわそわと身じろぎ、とうとう耐えられなくなって口を開いた
「ソフィ、今更なんだけど言いたい事があるの」
「?なぁに、ラティア」
「あなたの不安に気付かなかったり、あなたがアンマルチアの里に行った時に追いかけたりしなくてごめんね」
本当は何を差し置いてもソフィを追いかけなければならなかったのに、彼女が抱く不安にどう向き合っていいか分からずに仕事を理由に逃げてしまった、それはどう言い繕っても変えられない事実だ
寂しい思いを強いてきた自分に責め苦の一つも言わないソフィにまた我慢をさせているのでは、二重の意味を含めてラティアはどう切り出していいか迷い、結果シンプルな言葉を選んだ
申し訳なさそうに瞳を伏せるラティアの言葉を聞き、ソフィはふるふると軽やかに首を横に振った
「ううん、リチャードからのお願いだったんでしょ?お仕事なら仕方ないよ」
「でも仕事ばかりを選んで、ソフィに寂しい思いをして貰いたくないもの……」
「……じゃあ今度、お庭の花壇にまたお花の種を埋めるの一緒にやろう?」
「え?」
「それでこのお話はもうおしまい。ね?ラティア」
「ソフィ……!」
だからもうそんな顔しないで、と一言を置き、ソフィはラティアの手を取って微笑む
あんな事をしたのに、ソフィを放っておいたと非難されても嫌われても仕方ないと覚悟していたラティアの目尻にじんわりと暖かいものがせり上がる