Memoria:56 予約済みの未来予想図
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小指と小指が離れた事でラティアを取り巻く環境も元へと戻る
これではっきりした、星の核での出来事は自分達とそしてラムダしか知らない筈、やはりあの声は…
「どうかしたか?ラティア」
「あ、いえ……」
胸の前で指を組み、瞳を閉ざせば、すぐに自分へかけられた言葉がリピートを始める
自分の意志が尽きる事がなければ、アスベルを間接的に守れるとあの声は言った、ならば願おう、彼らが事なきを得る様にと
ー私の想いが……あなた達を守りますように
「アスベル……どうか約束、お忘れにならないでくださいましね…?」
「ああ。勿論だ」
「やぶったら、針千本飲まないとだね」
「それは困るな、絶対に約束を守らないと」
「はい、お願いします」
ソフィからの脅し文句に苦笑するアスベルの姿を見て、ラティアもまた今まで抱いていたものを心から吹っ切る
この二人と新たな関係を築く為、迷ってはいられない――迷いという名の足枷がなくなった心はとても軽やかであった
会話の船出を順風に乗せてくれたソフィへ歩み寄るとラティアは腰を低くし、微笑みかける
「ソフィ、私は先に寝るけど……眠くなったら、すぐに戻ってきてね?」
「うん、わかった」
「では私は先に……また明日、アスベル、ソフィ」
「ああ、また明日。ラティア」
会話の場を立ち去ったラティアの背を見送った後、アスベルとソフィはお互いを最後に話すべき相手としてシャトル格納庫でその時を待っていた
隣に座るソフィの顔に彼女を拾った頃の幼年期を思い出し、懐かしさにくすぐったい思いを沸かせ、表情がなさけない様に崩れる
自分を見て、唐突に表情をくしゃりと崩したアスベルの変化にソフィはきょとりと瞳を瞬かせた
「ああ、ごめん。お前の顔を見てたら、親父の言った事を思い出してさ」
胸をくすぐる懐かしさに思いを馳せる様に中空を見上げるアスベル
「ソフィを家に連れて来た時、お前に面倒が見れるかって怒鳴られたんだよな
もし親父が生きていたら、今の俺たちを見てなんて言うかな。きっとまた、お前じゃ無理だとか言うんだろうなぁ」
どれだけ成長したとはいえ、父親にとってはいくつになっても小さな子供
そしてアストンという父は決して人にも自身にも厳しい人格であった、きっとこれまでの自分の働きも父にとってはまだまだなものに違いないとアスベルは苦笑する
「俺は今でもこうして時々、親父の事を思い出す。親父を懐かしく思う事がある、親父の想いを感じる事もあるんだ
俺は親父の想いを未来に繋いでいきたい」
「未来へ……繋ぐ……」
それは視界から輪郭を失う程にぼんやりと遥か彼方に存在するエフィネアの様に遠い未来の話
「ラントの人々の暮らしが少しでもよくなって、笑顔で暮らしていけるように
今いる人たちだけじゃなく、その子どもたちもそのまた先もずっと笑顔に出来たらって
けど、俺一人が一生の間で出来る範囲は限られてる、俺が親父の想いを受け継いだように俺の子孫……っていうのかな?」
今はまだ想像もつかない、アスベルの意志を受け継いだ彼らよりもアスベルは今、自分の隣にいるソフィを見た
彼女もまた彼の意志を間近で見、感じた娘に違いないのだから
「彼らもまた、俺のこんな想いを受け継いでくれたらいいなと思うようになったよ
そんなずっと先の事は見る事が出来ないから、どうなるかはわからないけど……」
自分は千里眼などは持っておらず、先を見通す能力は一世代程度に留まるだろう
遥か未来の子孫の彼らがアスベルの思いをどう受けとるか、そしてそれをまた先に繋いでくれるかは分からない
今の世界に賭けるアスベルの思いを静聴していたソフィが不意に立ち上がる
同じ目線に立ち上がったアスベルの瞳にはずっと先を見据える、迷いのない瞳をしたソフィがいる
「わたしなら、ずっと先まで届けられるよ。アスベルの子どもたちの子どもたちの子どもたち……
ずっと先までアスベルの想いを届けられるよ」
アスベルへと振り返ったソフィの表情には新たな決心が生まれていた
「わたしにアスベルの想い、あずけて」
「ソフィ……」
「どうしてだろう。ずっと不安だったのがうそみたい
アスベルはいなくなっても、いなくなるわけじゃないんだね」
永遠を生きる事、それは決して苦しい事だらけの茨の道ではない――苦しさはあるけれど、それと同じ程に前向きな出来事もある
アスベルの今の世界に賭ける思いをこの命を持って、未来へ届けるという新たな使命を見出したソフィの表情はどこか晴れ晴れと、瞳は生気に満ち溢れていた
「ずっとつながっていくんだね、この先もずっと……そのつながりを見守っていきたい……」
今からそしてその先に繋がっていく系譜、それをアスベルに代わって見守り続ける事
永遠という命の使い方を持て余していたソフィが得た答えは可能性に満ち溢れている、それを何よりもソフィの嬉しそうに微笑む姿が物語っていた
「それはきっと、わたしにしか出来ない事だから……」
この短期間で命の価値を見出し、はしゃぐソフィの様子にアスベルもまた笑みを零す
「お前はすごいな。子どもだと思ってたけど、俺なんかよりずっと大人だ」
父でもあるアスベルに褒めてもらった事でソフィは頬を赤らめさせて、また一つ嬉しそうに微笑んだ
その後、眠くなるまでの一時を二人は肩を並べ、彼方に佇むエフィネアを静かに見上げていた、まだ見ぬ未来を臨むかの様に
これではっきりした、星の核での出来事は自分達とそしてラムダしか知らない筈、やはりあの声は…
「どうかしたか?ラティア」
「あ、いえ……」
胸の前で指を組み、瞳を閉ざせば、すぐに自分へかけられた言葉がリピートを始める
自分の意志が尽きる事がなければ、アスベルを間接的に守れるとあの声は言った、ならば願おう、彼らが事なきを得る様にと
ー私の想いが……あなた達を守りますように
「アスベル……どうか約束、お忘れにならないでくださいましね…?」
「ああ。勿論だ」
「やぶったら、針千本飲まないとだね」
「それは困るな、絶対に約束を守らないと」
「はい、お願いします」
ソフィからの脅し文句に苦笑するアスベルの姿を見て、ラティアもまた今まで抱いていたものを心から吹っ切る
この二人と新たな関係を築く為、迷ってはいられない――迷いという名の足枷がなくなった心はとても軽やかであった
会話の船出を順風に乗せてくれたソフィへ歩み寄るとラティアは腰を低くし、微笑みかける
「ソフィ、私は先に寝るけど……眠くなったら、すぐに戻ってきてね?」
「うん、わかった」
「では私は先に……また明日、アスベル、ソフィ」
「ああ、また明日。ラティア」
会話の場を立ち去ったラティアの背を見送った後、アスベルとソフィはお互いを最後に話すべき相手としてシャトル格納庫でその時を待っていた
隣に座るソフィの顔に彼女を拾った頃の幼年期を思い出し、懐かしさにくすぐったい思いを沸かせ、表情がなさけない様に崩れる
自分を見て、唐突に表情をくしゃりと崩したアスベルの変化にソフィはきょとりと瞳を瞬かせた
「ああ、ごめん。お前の顔を見てたら、親父の言った事を思い出してさ」
胸をくすぐる懐かしさに思いを馳せる様に中空を見上げるアスベル
「ソフィを家に連れて来た時、お前に面倒が見れるかって怒鳴られたんだよな
もし親父が生きていたら、今の俺たちを見てなんて言うかな。きっとまた、お前じゃ無理だとか言うんだろうなぁ」
どれだけ成長したとはいえ、父親にとってはいくつになっても小さな子供
そしてアストンという父は決して人にも自身にも厳しい人格であった、きっとこれまでの自分の働きも父にとってはまだまだなものに違いないとアスベルは苦笑する
「俺は今でもこうして時々、親父の事を思い出す。親父を懐かしく思う事がある、親父の想いを感じる事もあるんだ
俺は親父の想いを未来に繋いでいきたい」
「未来へ……繋ぐ……」
それは視界から輪郭を失う程にぼんやりと遥か彼方に存在するエフィネアの様に遠い未来の話
「ラントの人々の暮らしが少しでもよくなって、笑顔で暮らしていけるように
今いる人たちだけじゃなく、その子どもたちもそのまた先もずっと笑顔に出来たらって
けど、俺一人が一生の間で出来る範囲は限られてる、俺が親父の想いを受け継いだように俺の子孫……っていうのかな?」
今はまだ想像もつかない、アスベルの意志を受け継いだ彼らよりもアスベルは今、自分の隣にいるソフィを見た
彼女もまた彼の意志を間近で見、感じた娘に違いないのだから
「彼らもまた、俺のこんな想いを受け継いでくれたらいいなと思うようになったよ
そんなずっと先の事は見る事が出来ないから、どうなるかはわからないけど……」
自分は千里眼などは持っておらず、先を見通す能力は一世代程度に留まるだろう
遥か未来の子孫の彼らがアスベルの思いをどう受けとるか、そしてそれをまた先に繋いでくれるかは分からない
今の世界に賭けるアスベルの思いを静聴していたソフィが不意に立ち上がる
同じ目線に立ち上がったアスベルの瞳にはずっと先を見据える、迷いのない瞳をしたソフィがいる
「わたしなら、ずっと先まで届けられるよ。アスベルの子どもたちの子どもたちの子どもたち……
ずっと先までアスベルの想いを届けられるよ」
アスベルへと振り返ったソフィの表情には新たな決心が生まれていた
「わたしにアスベルの想い、あずけて」
「ソフィ……」
「どうしてだろう。ずっと不安だったのがうそみたい
アスベルはいなくなっても、いなくなるわけじゃないんだね」
永遠を生きる事、それは決して苦しい事だらけの茨の道ではない――苦しさはあるけれど、それと同じ程に前向きな出来事もある
アスベルの今の世界に賭ける思いをこの命を持って、未来へ届けるという新たな使命を見出したソフィの表情はどこか晴れ晴れと、瞳は生気に満ち溢れていた
「ずっとつながっていくんだね、この先もずっと……そのつながりを見守っていきたい……」
今からそしてその先に繋がっていく系譜、それをアスベルに代わって見守り続ける事
永遠という命の使い方を持て余していたソフィが得た答えは可能性に満ち溢れている、それを何よりもソフィの嬉しそうに微笑む姿が物語っていた
「それはきっと、わたしにしか出来ない事だから……」
この短期間で命の価値を見出し、はしゃぐソフィの様子にアスベルもまた笑みを零す
「お前はすごいな。子どもだと思ってたけど、俺なんかよりずっと大人だ」
父でもあるアスベルに褒めてもらった事でソフィは頬を赤らめさせて、また一つ嬉しそうに微笑んだ
その後、眠くなるまでの一時を二人は肩を並べ、彼方に佇むエフィネアを静かに見上げていた、まだ見ぬ未来を臨むかの様に