Memoria:54 籠の鳥が知ってしまった果てない空
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「ラウンドシールド!! 皆、ここなら大丈夫だよ~」
「有難い…!星を超え、我が道を阻む者を光に熔かせ!シューティングスター!」
パスカルが敷いた方陣はこの窮地を好機に変化させ、後衛に控えるリチャード達の詠唱をリトルクイーン達から守護しようと働きかけている
後衛から放たれるであろう輝術までの繋ぎとして、前衛に立つラティアも遅れを取るまいとその袖がはためく
「行きます!天を舞い、地に落ちよ!」
「双竜脚!断ち切る!ラティアの背中はわたしが守る!」
「フォドラの子……」
「此処に降臨し名を示せ、怒りではなく、赦しではなく、それは純粋なる真理!ヴァーチュアスレイ!」
ラティアと背中を合わせる形で自分に敵対の意志を攻撃として放ったソフィの姿にリトルクイーンの動きが一瞬怯む
何故滅ぶべき人につき、自分を拒むのかという動揺が一人のリトルクイーンを介して、他の彼女達にも伝達していく
――けれどその動揺はやがて、人の憎悪へと転換する
「意思に答え具現せよ…!風よ…!」
「!リミット解除!」
「きゃあ!」
今までの足技から一変した輝術への反応に一歩遅れたシェリアは荒れ狂う風の螺旋に吞み込まれ、大地に無惨にも放り出されてしまった
「シェリア……!その命に呼び覚ます恩恵…キュア!」
「ヒトよ、その存在がフォドラの子の意志を揺るがす」
「ラティア!」
「あぁっ?!」
重傷を負ったシェリアのケアに勤めるラティアの懐を乱そうとリトルクイーンの襲撃が飛び込む
その攻撃を咄嗟に受け流し、その語りかけに耳を貸してしまった事が仇となったのか、背後からの鳳凰を模した技が無防備な体目掛け、突貫する
「共に逝こう…星の元へ」
「っ…あ、あぁぁ!」
「これはまずいな…っ」
「ピンチというやつか…!」
ラティア達だけではなく、この空間諸共を異空間に転送され、そこで見舞われた災害は他のリトルクイーン達と交戦していたアスベル達をも引きずり込んだ
満身創痍のラティア達に最期の止めを刺すべく近付くリトルクイーンの姿にラティアは唇に歯を立てる、意志は挫けていないというのに動こうとしない体へのもどかしさに
何よりも自分自身に負けたくない、と心を震わせるラティアの心境はこれから消え行く者の想いとして理解を示さないリトルクイーンには伝わらない
「――リアクトゲイル!」
「?!」
その生命を手にかけようと伸ばした手がラティアに害為す者から彼女を保護しようと渦巻く風が弾き飛ばす
風に弾き飛ばされた瞬間、体を走る神経毒の様な衝撃にリトルクイーンは眉を顰めた、ここでも生きようと足掻くのかと忌々しそうに
「翔帝刃!鳳凰震脚!皆を守れ!」
良くよく目を凝らしてみるとラティアの背後には追従する様に翼を象った一対の結晶が召喚され、舞刀技に併せてそれも攻撃の一端を担っている
視線で追いかけるもガードまでには間に合わない速さ、窮地に追いやられた人間が発揮した力にリトルクイーンは阻む事も許されない
「手向けとならんことを…!汝が終極に立ち合うは水底に逃れし常若の夢…」
発生した竜巻に巻き上げられたのも束の間、上空から発生した圧力に気圧諸共、リトルクイーンの体は押し潰され、その体から自由という言葉は剥奪
圧力が放った衝撃にいつの間にか足下に広がっていた水面から弾け飛ぶ水しぶきがラティアの星錬術に感化され、氷槍化
無数の氷槍は倒れたリトルクイーンを閉じ込めるかの様に降り注ぎ、ついには氷塊へとその体は取り込まれる
「光華よ、刃に集え!ティル・ナ・ノーグ!!」
完全に自由を奪い取られたリトルクイーンに氷塊から逃れる術もなく、水底から出現した花々の原素を円月輪へ取り込むラティアをただ、無力に眺めていた
円月輪を振るい、放たれた衝撃波は十字の戒めを描き、氷塊という名の柩に閉じ込められた存在の命の上に立つ墓標となったのだった
「揺り起せ贖うは我が振るう灰燼の剛腕!ブラドフランム!」
「共に逝こう…」
「させないわ!フリーズタイム!
紡ぎしは抱擁、荘厳なる大地にもたらされん光の奇跡にいま名を与うる!リザレクション!」
ここまで持ちかえしたというのに先程の技を出させては意味がない、動作から予測がついたシェリアに付与されたラムダの力が時だけでなく、リトルクイーン達の動きまでも凍てつかせる
「一気にいくぞ!そこだっ!吹き飛べぇ!さよならだ!
終わらせてやる!遠慮はしない…決めてやる! 斬空刃!無塵衝!!」
「一瞬でカタを付けるのは嫌いか?奥の手だ!グラップルダンス!」
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