Memoria:53 不自然な歪みを残して、色づく
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花と草の間で発見が遅れたが、白い兎がここを住処としている様で突如として現れた訪問者をじっとその小さな瞳で見上げている
人々がいなくなった大地にも小さな動物達はこうして生きている、だが森の奥より些かこの場に似つかわしくない魔物が現れた
「みんな、あれ」
ウサギを襲う気かと思われた魔物だが、彼らは平穏を脅かそうとせず、寧ろそれを維持しようとウサギやリス達と共存している
エフィネアでは決して見られる事のない異形の存在と動物達が互いに歩み寄り、支え合って生きている姿にラティア達の目には異質なものと捕らえた
「魔物と動物が共存、している?」
「魔物が他の存在を襲わないなんて……」
「一体どうなっているの?」
動物と魔物達は花畑に訪問者がいる事に気付くとその場を足早に去って行ってしまった、彼らからすればラティア達もまた異質と捕らえられたのだろう
無為にその後を追いかけ、怖がらせる事をしなくても良いだろうとラティア達は目的であった花畑の調査を調べる、パスカルが言った通りなら、フォドラの核について何か分かるかもしれない
ソフィもまたラティア達に倣おうと行動を開始したが、それを妨害するかの様に近付く気配に気付き、先程の魔物か何かだろうかと確認の為に振り返り…瞳を丸くした
そこには研究所、そしてシャトルを墜落させたであろう無慈悲な攻撃を放ったリトルクイーンが音もなくいたのだ
何故彼女がここに、と驚愕で声も出ずにいるソフィに彼女は近付くとその頭に優しく手を置く、研究所とは全然違う態度だ
「フォドラの子よ、あなたはわたしとともに来るべきです」
この場においての第一声に漸くラティア達もリトルクイーンの存在に気付く
研究所の例もあり、また自分達を滅しにきたのかと警戒するラティア達の昂りも意に介さずにリトルクイーンの瞳はソフィだけを映している
「ひとりになりたくないんでしょう」
「え!?」
ドキリとリトルクイーンの言葉で鷲掴みにされた心臓が一際大きく脈打つ
何故、何故彼女はこうも自分の恐怖する事を的確に見抜くのかと目を見開き揺さぶられるソフィに更にリトルクイーンは続ける
「みんないつかいなくなる」
様子を傍観していたラティア達の周囲に花畑には眩しすぎる光が閃き、その中から複数体のリトルクイーン達が現れる
「それは、とても悲しい」
リトルクイーンが尚、綴るのはソフィが心に秘め、誰にも打ち明けられずにいた言葉
「それは、とても恐い。助けてほしい」
次々と複数のリトルクイーンが現れ、ラティア達を取り囲む包囲網と化していた
尚、リトルクイーンはソフィの心を代行する
「不安で仕方がない」
ラティア達を取り囲むリトルクイーンの総数は10体規模にまで増え、こちらを見ている様で見ていない硝子玉の瞳がラティア達を監視している
本体であるリトルクイーン自身はソフィを見つめ、ただ静かに語りかける、その心を、不安を、恐怖を救えるのは自分だけだと
「救いを求める心を……わたしが永遠に癒してあげる」
「え……」
「わたしが」
他のリトルクイーン達もソフィの心を理解しているのか、同じ声で、同じ姿で、同じ抑揚でソフィへと手を差し伸べる
『わたしたちがあなたの痛みを、わたしに変えてあげる』
「終わりなき時を」
『共にゆきましょう』
「共に……?」
甘い花の蜜の様な、疑心を溶かす優しいだけの言葉にソフィの心は揺れる、いつか別れ、いなくなるラティア達ではなく永遠を共に行こうと誘うリトルクイーンの方へと
研究所の時の様に攻撃を仕掛ける訳でもなく、リトルクイーン達は伝えるべき事を伝え、余分な事をする気もない様で黄色の花弁となって消え去る
彼女がどこに消えたのか、その言葉の意味は一体どういう事かを知りたいソフィは忙しなく視線を彷徨わせる、まだこの周囲にいる筈なのだ
「あ……待って!」
ソフィが思った通り、リトルクイーンは花畑の先に続く道の前で彼女へ振り返り、自分を呼び止める声も無視し消え去った
まるで言葉の真意を確かめたければ、追って来いと言わんばかりの仕草を残して
「消えた!?」
「何がどうなっている」
一人しかいないと思われたリトルクイーンが複数体出現した、輝術の一種かと思われたがそれにしては個体個体が実体をしかと持っていた
やはり彼女は人間ではないのだろうか、そして何を目的として再び自分達の前に現れたのか――
「今のは幻だったのか?」
「そうは見えなかったが……」
花弁として、そして風景の様に溶けたリトルクイーンが一体何をしたかったのか分からずに混乱するラティア達の前でソフィは彼女が消えた後もその所在を探す
だが突如として体全体の動きを止める程の痛みに襲われ、その場に崩れ落ちてしまったソフィにラティアを筆頭にアスベル達は駆け寄り、その身を気遣う
人々がいなくなった大地にも小さな動物達はこうして生きている、だが森の奥より些かこの場に似つかわしくない魔物が現れた
「みんな、あれ」
ウサギを襲う気かと思われた魔物だが、彼らは平穏を脅かそうとせず、寧ろそれを維持しようとウサギやリス達と共存している
エフィネアでは決して見られる事のない異形の存在と動物達が互いに歩み寄り、支え合って生きている姿にラティア達の目には異質なものと捕らえた
「魔物と動物が共存、している?」
「魔物が他の存在を襲わないなんて……」
「一体どうなっているの?」
動物と魔物達は花畑に訪問者がいる事に気付くとその場を足早に去って行ってしまった、彼らからすればラティア達もまた異質と捕らえられたのだろう
無為にその後を追いかけ、怖がらせる事をしなくても良いだろうとラティア達は目的であった花畑の調査を調べる、パスカルが言った通りなら、フォドラの核について何か分かるかもしれない
ソフィもまたラティア達に倣おうと行動を開始したが、それを妨害するかの様に近付く気配に気付き、先程の魔物か何かだろうかと確認の為に振り返り…瞳を丸くした
そこには研究所、そしてシャトルを墜落させたであろう無慈悲な攻撃を放ったリトルクイーンが音もなくいたのだ
何故彼女がここに、と驚愕で声も出ずにいるソフィに彼女は近付くとその頭に優しく手を置く、研究所とは全然違う態度だ
「フォドラの子よ、あなたはわたしとともに来るべきです」
この場においての第一声に漸くラティア達もリトルクイーンの存在に気付く
研究所の例もあり、また自分達を滅しにきたのかと警戒するラティア達の昂りも意に介さずにリトルクイーンの瞳はソフィだけを映している
「ひとりになりたくないんでしょう」
「え!?」
ドキリとリトルクイーンの言葉で鷲掴みにされた心臓が一際大きく脈打つ
何故、何故彼女はこうも自分の恐怖する事を的確に見抜くのかと目を見開き揺さぶられるソフィに更にリトルクイーンは続ける
「みんないつかいなくなる」
様子を傍観していたラティア達の周囲に花畑には眩しすぎる光が閃き、その中から複数体のリトルクイーン達が現れる
「それは、とても悲しい」
リトルクイーンが尚、綴るのはソフィが心に秘め、誰にも打ち明けられずにいた言葉
「それは、とても恐い。助けてほしい」
次々と複数のリトルクイーンが現れ、ラティア達を取り囲む包囲網と化していた
尚、リトルクイーンはソフィの心を代行する
「不安で仕方がない」
ラティア達を取り囲むリトルクイーンの総数は10体規模にまで増え、こちらを見ている様で見ていない硝子玉の瞳がラティア達を監視している
本体であるリトルクイーン自身はソフィを見つめ、ただ静かに語りかける、その心を、不安を、恐怖を救えるのは自分だけだと
「救いを求める心を……わたしが永遠に癒してあげる」
「え……」
「わたしが」
他のリトルクイーン達もソフィの心を理解しているのか、同じ声で、同じ姿で、同じ抑揚でソフィへと手を差し伸べる
『わたしたちがあなたの痛みを、わたしに変えてあげる』
「終わりなき時を」
『共にゆきましょう』
「共に……?」
甘い花の蜜の様な、疑心を溶かす優しいだけの言葉にソフィの心は揺れる、いつか別れ、いなくなるラティア達ではなく永遠を共に行こうと誘うリトルクイーンの方へと
研究所の時の様に攻撃を仕掛ける訳でもなく、リトルクイーン達は伝えるべき事を伝え、余分な事をする気もない様で黄色の花弁となって消え去る
彼女がどこに消えたのか、その言葉の意味は一体どういう事かを知りたいソフィは忙しなく視線を彷徨わせる、まだこの周囲にいる筈なのだ
「あ……待って!」
ソフィが思った通り、リトルクイーンは花畑の先に続く道の前で彼女へ振り返り、自分を呼び止める声も無視し消え去った
まるで言葉の真意を確かめたければ、追って来いと言わんばかりの仕草を残して
「消えた!?」
「何がどうなっている」
一人しかいないと思われたリトルクイーンが複数体出現した、輝術の一種かと思われたがそれにしては個体個体が実体をしかと持っていた
やはり彼女は人間ではないのだろうか、そして何を目的として再び自分達の前に現れたのか――
「今のは幻だったのか?」
「そうは見えなかったが……」
花弁として、そして風景の様に溶けたリトルクイーンが一体何をしたかったのか分からずに混乱するラティア達の前でソフィは彼女が消えた後もその所在を探す
だが突如として体全体の動きを止める程の痛みに襲われ、その場に崩れ落ちてしまったソフィにラティアを筆頭にアスベル達は駆け寄り、その身を気遣う