Memoria:51 破り捨てられたアルス・パウリナ
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再生した音声ファイルだけでは情報が少なすぎる、奥に向かえば、更に詳しい研究記録が残っているかもしれないという希望を抱き、ラティア達は奥へ
――しかしこの研究所内に侵入してから、少し時間が経ったというのに研究所内の雰囲気に慣れる事はない、寧ろ深く研究所の不気味さを実感する事になって不快感が増していく様だ
「やっぱり私、ここの雰囲気、好きになれないわ」
同じ想いを抱いていた人間がいた事を知り、同感だと頷くラティアはシェリアにつられ、話を合わせる
「私もです……何だかお化け屋敷みたいにおどろおどろしくて、積極的に好きになろうと思えません」
「好きになろうと思えない……?それじゃあ、ラティアとシェリアは何が好き?」
「やっぱりラントかしら、裏山の花畑も」
「私もシェリアと同じです、後はそうですね……領主邸の花壇も綺麗で好きです、ソフィが毎日手入れしてくれてますから」
「アスベルは?アスベルのことは好き?」
「!!」
何故その話からアスベルに対する好意に発展するのか、ソフィの思考回路に戸惑っている内にシェリアがさっさと答えてしまう事でソフィがこの話は聞いていいものだと判断してしまう
「アスベル……?そうね、幼馴染みとしては好きよ。ラティアとは違う好きって感情ね」
「シ、シェリアやめてください……っ」
「ラティアは?ラティアはアスベルのこと、好き?」
「え、えっと……それは、ですね」
「ほら、観念しちゃいなさい。ラティア」
「わたしはアスベル好きだよ?」
ああ、普通に好きだと言えてしまう彼女達が羨ましいと若干涙目のラティアは心の中で愚痴を零した、心なしか楽しそうなシェリアはどうやら自分を逃がしてくれない事も察する、恋話は女子を瞬く間に変化させる
更に追い打ちをかけるかの様に純粋な瞳を丸々と輝かせ、見上げてくるソフィにラティアの覚悟も決まる、確かに恥ずかしいがアスベルがいる時に言うのではないのだから、まだマシだと
「え、えっと私も二人と同じようにアスベルの、こと……」
「うん……そっか。おんなじだね。カニタマも好きだよ」
「カニタマ?」
確か今までアスベルに対する好意について話してた筈、それなのにいつの間にかソフィの頭はカニタマの話へとすり替わっていた
どうやらソフィの中ではアスベルと好物のカニタマは同じな程に好きらしく…食べ物と比べられるのはどうかと思うものの、ソフィはきょとりと不思議そうに瞳を瞬かせた
「おいしいから。ラティアはカニタマ嫌い?」
「嫌い、ではないですよ。まさかカニタマに対する好きとアスベルに対する好きを語ることになるとは思ってなくて……」
今回はソフィに、彼女にその意図がないと分かっていても振り回される形となったなとラティアはシェリアと顔を見合わせ、苦笑を零し、そんな二人にソフィは首を傾げていた
けれど話が遠くへ飛んだ為にアスベルに対する好意を暴露せずに済んだ事、そして今の会話で研究所の雰囲気を緩和する事が出来たのは良い結果だと思われた
「今回の事件にエメロードさんが関わっていたなんて……」
「もし彼女が生きていれば、解決に手を貸してくれたかもしれませんね」
ラムダの力に魅入られ、自分達の敵となったとはいえ、この星にソフィを治療しに来て右も左も分からない自分達を導き、ソフィ完治に貢献したのは他ならない彼女だ
それにエメロードは何よりもフォドラを愛していた、フォドラの再建の為に暴走する程に、ふと自分達と行動を共にするサイが彼女の置き土産だという事を思い出す
「そういえば、サイはエメロードさんが亡くなったこと、知らないんだよな」
「フォドラに留守を任されて、このフォドラでずっと帰りを待ち続けていたんだものね」
「これから先もずっとエメロードさんが亡くなったことを知らずに待ち続けるんでしょうか……」
「エメロードのこと……わたしがサイに伝えたよ」
「ソフィ……」
一体いつの間にと思ったが、ここに来るまでのシャトルの中でエフィネアでエメロードが亡き人となった事を彼女はサイに伝えたのだろう、この先、言いつけをいくら守ってもあなたの主人は戻ってこないのだと
「もう帰ってこない、もう会えないって。サイはそれで理解してくれた」
「本当に……理解できているのでしょうか
確かにソフィの言う通り。帰ってこない、会えない……でもそれと死んでしまったこととは違います」
「人が死ぬということはそれだけじゃないわ……残された人間には埋めようのない喪失感が生まれるんだもの」
「他のものでは決して埋められない喪失感、長い時をかけてしか癒されない傷をサイはどう受け止めるんでしょう」
「サイはそれを感じることがあるのかな……」
外見上では自分達と何ら変わりない存在、それがヒューマノイド
彼らは人間と同じ様に生きる、ただその時間が永遠に近い事で死という概念を理解する事は何よりも難しいのではないだろうか
それはサイも例外ではない、言葉でエメロードはもう戻って来ないと言い聞かせるのは簡単だ、けれどそれではエメロードが死んだのだと納得させたとは言い難い
――しかしこの研究所内に侵入してから、少し時間が経ったというのに研究所内の雰囲気に慣れる事はない、寧ろ深く研究所の不気味さを実感する事になって不快感が増していく様だ
「やっぱり私、ここの雰囲気、好きになれないわ」
同じ想いを抱いていた人間がいた事を知り、同感だと頷くラティアはシェリアにつられ、話を合わせる
「私もです……何だかお化け屋敷みたいにおどろおどろしくて、積極的に好きになろうと思えません」
「好きになろうと思えない……?それじゃあ、ラティアとシェリアは何が好き?」
「やっぱりラントかしら、裏山の花畑も」
「私もシェリアと同じです、後はそうですね……領主邸の花壇も綺麗で好きです、ソフィが毎日手入れしてくれてますから」
「アスベルは?アスベルのことは好き?」
「!!」
何故その話からアスベルに対する好意に発展するのか、ソフィの思考回路に戸惑っている内にシェリアがさっさと答えてしまう事でソフィがこの話は聞いていいものだと判断してしまう
「アスベル……?そうね、幼馴染みとしては好きよ。ラティアとは違う好きって感情ね」
「シ、シェリアやめてください……っ」
「ラティアは?ラティアはアスベルのこと、好き?」
「え、えっと……それは、ですね」
「ほら、観念しちゃいなさい。ラティア」
「わたしはアスベル好きだよ?」
ああ、普通に好きだと言えてしまう彼女達が羨ましいと若干涙目のラティアは心の中で愚痴を零した、心なしか楽しそうなシェリアはどうやら自分を逃がしてくれない事も察する、恋話は女子を瞬く間に変化させる
更に追い打ちをかけるかの様に純粋な瞳を丸々と輝かせ、見上げてくるソフィにラティアの覚悟も決まる、確かに恥ずかしいがアスベルがいる時に言うのではないのだから、まだマシだと
「え、えっと私も二人と同じようにアスベルの、こと……」
「うん……そっか。おんなじだね。カニタマも好きだよ」
「カニタマ?」
確か今までアスベルに対する好意について話してた筈、それなのにいつの間にかソフィの頭はカニタマの話へとすり替わっていた
どうやらソフィの中ではアスベルと好物のカニタマは同じな程に好きらしく…食べ物と比べられるのはどうかと思うものの、ソフィはきょとりと不思議そうに瞳を瞬かせた
「おいしいから。ラティアはカニタマ嫌い?」
「嫌い、ではないですよ。まさかカニタマに対する好きとアスベルに対する好きを語ることになるとは思ってなくて……」
今回はソフィに、彼女にその意図がないと分かっていても振り回される形となったなとラティアはシェリアと顔を見合わせ、苦笑を零し、そんな二人にソフィは首を傾げていた
けれど話が遠くへ飛んだ為にアスベルに対する好意を暴露せずに済んだ事、そして今の会話で研究所の雰囲気を緩和する事が出来たのは良い結果だと思われた
「今回の事件にエメロードさんが関わっていたなんて……」
「もし彼女が生きていれば、解決に手を貸してくれたかもしれませんね」
ラムダの力に魅入られ、自分達の敵となったとはいえ、この星にソフィを治療しに来て右も左も分からない自分達を導き、ソフィ完治に貢献したのは他ならない彼女だ
それにエメロードは何よりもフォドラを愛していた、フォドラの再建の為に暴走する程に、ふと自分達と行動を共にするサイが彼女の置き土産だという事を思い出す
「そういえば、サイはエメロードさんが亡くなったこと、知らないんだよな」
「フォドラに留守を任されて、このフォドラでずっと帰りを待ち続けていたんだものね」
「これから先もずっとエメロードさんが亡くなったことを知らずに待ち続けるんでしょうか……」
「エメロードのこと……わたしがサイに伝えたよ」
「ソフィ……」
一体いつの間にと思ったが、ここに来るまでのシャトルの中でエフィネアでエメロードが亡き人となった事を彼女はサイに伝えたのだろう、この先、言いつけをいくら守ってもあなたの主人は戻ってこないのだと
「もう帰ってこない、もう会えないって。サイはそれで理解してくれた」
「本当に……理解できているのでしょうか
確かにソフィの言う通り。帰ってこない、会えない……でもそれと死んでしまったこととは違います」
「人が死ぬということはそれだけじゃないわ……残された人間には埋めようのない喪失感が生まれるんだもの」
「他のものでは決して埋められない喪失感、長い時をかけてしか癒されない傷をサイはどう受け止めるんでしょう」
「サイはそれを感じることがあるのかな……」
外見上では自分達と何ら変わりない存在、それがヒューマノイド
彼らは人間と同じ様に生きる、ただその時間が永遠に近い事で死という概念を理解する事は何よりも難しいのではないだろうか
それはサイも例外ではない、言葉でエメロードはもう戻って来ないと言い聞かせるのは簡単だ、けれどそれではエメロードが死んだのだと納得させたとは言い難い