Memoria:48 有限は永遠をうたえない
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「正直、リチャード陛下からの協力要請の書状には助けられました」
「そんなに逃げ回っていたのに帰ってしまっていいのか?」
「別に逃げていたわけではありません、陛下と顔を会わせづらいだけです。縁談の話を受けるつもりはありませんから……」
「なら問題ないな、早めに用事を済ませよう」
顔を合わせ辛いのは本心だろうが、私情で足を止めていれば、その間にストラタの大輝石にあの新種の魔物が現れるとも限らないのはヒューバートにも分かっていた
いざ、大統領府に入るとロビーに当たるその場で大統領自らが兵士達へと指揮を取っている最中だった、命を受けた兵士達は直ぐさまにラティア達の隣を横切って行った
「大統領閣下」
「ヒューバート。それにアスベル君に……何と、リチャード陛下も一緒か」
顎に手を当て、考え事に更けていた大統領は思いも見なかったラティア達の姿に厳しく尖っていた視線を丸く和らげた
「何かあったのですか?物々しい様子ですが」
「大輝石が魔物に襲撃されたと警備の兵から報告があったのだよ」
「しまった……ここまで魔物の手が伸びているとは……」
「パスカルが危惧していた通りになってしまいましたね……」
「君たちは何か知っているようだね」
今は詳しく話している状況ではない、あの新種の魔物には数で勝っていてもラティア達の持つラムダの力では太刀打ち出来ないのだから
急いで大輝石の元に向かい、魔物をどうにかせねば、他国の領土で好き勝手に動く訳にも出来ずにリチャードは許可を取る為に大統領の前に躍り出る
「詳しい報告は後ほど。魔物の討伐はお任せください」
「リチャード陛下……それはさすがに……」
「構いません、僕にはストラタに対しても大きな借りがあります
僕に出来る事ならなんでもします、遠慮なくお任せ下さい」
「それに、普通の兵士ではただ向かって行っても犠牲が出るだけです」
「私たちは敵に対抗出来る力を持っています」
「犠牲を出さないためにも私たちに討伐のお手伝いをさせてください」
ラティア達からの言葉に渋っていた大統領は短い思慮の時間を終え、頷いた
「そこまで言うのなら、君たちに任せよう」
大統領から正式に依託の任を受け、仲間の代表としてこの国の兵士の一人としてヒューバートは深く一つ頭を下げる
「ありがとうございます。では皆さん、行きましょう」
ヒューバートに促され、アスベルが一つ頷いたのを見てラティア達は大蒼海石が隠された遺跡へと急ぐ
どうか魔物の脅威に兵士達が巻き込まれていない様にと願っていたものの、魔物の脅威は遺跡に留まらず、遺跡の外から漏れ出そうとしていた
「くそっ!敵の勢いが増してやがる!」
遺跡の回路外を流れる水面には魔物の猛威に力無く倒された兵士達が浮かび、遺跡の外に出すまいと抵抗する者は僅か三人となっていた
だが目の前で魔物に仲間を抵抗虚しく倒された光景を見たからか、足は今にも後退しそうな程に頼りなく、そこに漸くラティア達が駆けつける
「みんな、助けよう」
アスベルの呼び掛けに彼自身とヒューバートが魔物へと駆け出す、駆けつけた増援の邪魔にならぬ様にと兵士達は物陰へと避難したのが確認出来た
「鎧に受けしは祝福の加護、何人たりとも傷付かれん!フィールドバリアー!」
「ラティアは今回、援護として後ろにいて欲しいものだな」
「えっと、先走らない様にします……」
「君は優しいからね」
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