Memoria:46 春告鳥はどこにいったの
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「ん、あれは」
装置から里の内部に立ち入ろうと歩くラティア達の前にタイミング良くポアソンが駈けてくるのが見えた
「ポアソンさんですね」
「こちらに来るみたいです」
どうやら自分達の出迎えではないらしいポアソンの様子は何処か焦った様子に伺える、何かあったのだろうか?
とにかく彼女にはパスカルとソフィの行方を聞く事が出来そうだ、足を進めたラティア達へとポアソン駆け寄ってくると彼女から口が開かれた
「これは、皆さん!お待ちしてました!」
「お久しぶりです、ポアソンさん」
「ソフィとパスカルはどこ?」
「今は里にはいません、おふたりとも氷山遺跡です」
そう告げるポアソンの表情には懸念を抱いている、と言った彼女の心情が露になっていた、この場にいない二人の身を危惧している様でもある
自分達が来るまで待てなかったのだろうか、そんなに待つ時間が惜しまれる程の急用だったと見て取れた
「氷山遺跡に二人だけで……?」
「人を呼び出しておいて、自分はふらふらと……全く、あの人らしいですね」
「なぜそんな場所に?」
「遺跡の警護に当たっていたフェンデル兵との連絡が急に途絶えてしまったのです、大量の魔物が押し寄せてきたとの情報も掴んでいます」
「その対処に向かったというんだね」
肯定の為にポアソンは頷く、そんな事情があったのなら時間は確かに惜しいだろう
「二人の力は確かですけど、新種の魔物だったら……」
「俺たちも向かった方がよさそうだな」
風機遺跡で対峙した魔物であったなら、いかにソフィやパスカルが屈強な力を持っていたとしても太刀打ちは出来ないと見ていいだろう、自分達もラムダの力があってやっとの相手だったのだから
二人が自分達と同じく危機的状況に陥る前に合流しようとラティア達は急ぎ氷山遺跡へ飛び立った
「ふたりは奥に向かったようだな」
「私たちも急ぎましょう」
氷山遺跡にはポアソンが受けとった情報通りに魔物の群れの一端が道中を遮っていた、だがラティア達が気掛かりにしているあの新種の魔物は目に見えない
道中にいないとしたら、奥に向かったとされる二人と同じ様に奥にいる可能性がある、魔物を撃退する傍ら、前で何やら話を弾ませるアスベル達にラティアは首を傾げた
「何だかあちらでアスベル達のお話が進んでいるみたいですね」
「きっとパスカルのことでヒューバートをからかってるのね」
「?パスカルのこと?一体どういう意味ですか?シェリア」
「……はぁ」
「え、え?何故に溜息を?」
わたわたとシェリアが発した溜息に大袈裟に反応するラティアの様子にシェリアは今度は苦笑を浮かべた
こんな風に焦る様子も、恋愛事に鈍感すぎる所もまさかこんなにまで彼と似るとは思いもしなかった、まあこれくらいならまだ可愛い方かとシェリアは自己完結する
「ううん、アスベルといたらラティアも鈍感になっちゃったのかしらって。ある意味似た者同士よね、あなた達」
「ど、鈍感……」
心外だと言わんばかりに、だけど返答に困った様にラティアは微かに頭を俯かせてしまった
「ラティアは他のことだったら鋭いのに恋愛ごと鈍いんだもの、典型的な天然よね。可愛いくらいだわ」
「さ、さっきまで寒いくらいだったのに、一貫して暑くなってきました……」
「ふふっ。たまにはラティアとこんな話するのも悪くないわね」
そういえば、こんな風に二人でコイバナに花を咲かせた事がなかったな、と二人は思う、片や領主の秘書、片や治療団として世界を回ってる身では難しい話だが
この一件が終わったら、お互いの心境を聞く傍らに年頃の少女に戻るのもいいかもしれない、魔物退治に追われながらシェリアは微笑んだ
あくまでそれはこの一件が無事に片付いたらの話、今はソフィとパスカルを助けるのが先決だ
ラティア達が大紅蓮石がある奥地にたどり着く数分前、その場ではあの魔物と同種の昆虫型の魔物が二人による戦闘が行われていた
「うひゃあ!」
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