Memoria:44 深海に沈むメランコリック
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崩壊する地面に足が持っていかれ、地下へ石場と共に落下の危機に陥るリチャードの手を何とかアスベルが取り持ち、ラティアもそれに続く様にもう一方の彼の手を両手で繋ぎ止めた
魔物が大人しくしている間に何とかリチャードを、と二人で引っ張り上げようとするも不安定でしかも傾斜が激しい足場が仇となり、三人諸共地下へと滑り落ちてしまう
「「うわあああああっ!」」
「きゃあああああっ!」
落下する中で上空から自分達の名前を叫ぶシェリアの切羽詰まった声がフェードアウトしながら聞こえた気がした
「くっ……ううっ」
落下し、どれだけの時間が経っただろう、倒れていたままのアスベルが先ず先に意識を取り戻した
「うぅ……」
近くより聞こえてきた声は同じタイミングに意識を取り戻したリチャードの口から漏れたもの、彼の安否を確認する為にもアスベルは彼に歩み寄った
「大丈夫か、リチャード」
「あ、ああ。僕は大丈夫だ、ラティアは……」
「う、ぅ……」
「ラティア、大丈夫か?」
意識を取り戻すのが彼らより時間がかかったものの、怪我が見当たらないラティアは体を起こそうとするのでそれの補助にアスベルが彼女の背中に手を沿えた
「はい、平気です……」
「ラティア、帽子が落ちていたよ」
「あ、ありがとうございますっ、っ…」
落下する際に離れた帽子をリチャードに拾われ、それを被る動作を同じくして二人に続こうと立ち上がったラティアは眉を顰め、痛みを堪えた、どうやら外見に傷はなくても内部を痛めてしまったらしい
その痛みを滲ませた表情は落下してきた場所を見上げるアスベルとリチャードには見られなかった様で、思わずほっと胸を撫で下ろしてしまった
シェリア達が今いる場所に戻るには深さがあり、登るにしても足場がなさすぎて困難であるのが見て取れる
「結構深い所に落ちたみたいですね」
「上に戻るのは無理そうだな」
「そのようだな」
「ラティアー!無事なら返事してー!」
上空からシェリアの呼び掛けが届く、どうやらあの魔物は彼らの手によって撃退された様だ
「俺もラティアもリチャードも無事だ!先に進んで、どこかで合流しよう!」
「わかった!気をつけてね!」
「そちらもお気をつけ下さい!」
「なんだかまるで子どもの時と同じだな」
今回の事で昔の事を思い出し、苦笑するアスベルにラティアとリチャードも同感だと言う様に微笑んで見せる、その笑みは過去を懐かしむかの様に
七年前のラントの裏山でもこうして落下しようとするリチャードを助けようとして、子供の力では引き上げられずに転落したが…まだまだ自分達は子供の域を脱せていない様だ
「あの時はソフィも一緒だったよ」
「昔も上るのに苦労しましたよね……」
「……そうだったな」
今のアスベルにはソフィのことはタブーの他ならず、微かに顔に影を落とし、肩を落としたかの様に見え、ラティアも何と声をかければ良いか分からずに俯いてしまう
「……アスベル」
リチャードはアスベルがラムダを受け入れた為に変色した左目を見つめる、その視線は彼の中に眠るラムダを伺うかの様にリチャードは探っているかの様に
呼び掛けられながら、一向にその先の言葉がない事と不可解な視線に気付いたアスベルは首を傾げた
「リチャード?」
「アスベル、君の中のラムダは今どうなっているんだ?
何か君に語りかけてきたり、君を操ろうとするような事があるかい?」
申し訳なさそうにアスベルを気遣うリチャードは彼にラムダを押しつけた責任に苛まれている様だった
「日頃、一緒にいる時間が多い私から見てもアスベルがラムダに操られている、という様子を見た事がありません
それにいざとなったら、私がアスベルを止めてみせます」
「ラティア……」
「僕はラムダを取り込んだために心ならずもソフィと戦う事になってしまった。もしかして、君たちも……」
自分の意識があってもラムダに表面意識を乗っ取られ、ソフィだけでなくラティア達とも戦った過去、今度は自分ではなくアスベルがそうなるのではないか
半年前の出来事を痛ましく思いながら、自分の不安が現実になるのではないかという不安にリチャードは瞳を伏せてしまう
魔物が大人しくしている間に何とかリチャードを、と二人で引っ張り上げようとするも不安定でしかも傾斜が激しい足場が仇となり、三人諸共地下へと滑り落ちてしまう
「「うわあああああっ!」」
「きゃあああああっ!」
落下する中で上空から自分達の名前を叫ぶシェリアの切羽詰まった声がフェードアウトしながら聞こえた気がした
「くっ……ううっ」
落下し、どれだけの時間が経っただろう、倒れていたままのアスベルが先ず先に意識を取り戻した
「うぅ……」
近くより聞こえてきた声は同じタイミングに意識を取り戻したリチャードの口から漏れたもの、彼の安否を確認する為にもアスベルは彼に歩み寄った
「大丈夫か、リチャード」
「あ、ああ。僕は大丈夫だ、ラティアは……」
「う、ぅ……」
「ラティア、大丈夫か?」
意識を取り戻すのが彼らより時間がかかったものの、怪我が見当たらないラティアは体を起こそうとするのでそれの補助にアスベルが彼女の背中に手を沿えた
「はい、平気です……」
「ラティア、帽子が落ちていたよ」
「あ、ありがとうございますっ、っ…」
落下する際に離れた帽子をリチャードに拾われ、それを被る動作を同じくして二人に続こうと立ち上がったラティアは眉を顰め、痛みを堪えた、どうやら外見に傷はなくても内部を痛めてしまったらしい
その痛みを滲ませた表情は落下してきた場所を見上げるアスベルとリチャードには見られなかった様で、思わずほっと胸を撫で下ろしてしまった
シェリア達が今いる場所に戻るには深さがあり、登るにしても足場がなさすぎて困難であるのが見て取れる
「結構深い所に落ちたみたいですね」
「上に戻るのは無理そうだな」
「そのようだな」
「ラティアー!無事なら返事してー!」
上空からシェリアの呼び掛けが届く、どうやらあの魔物は彼らの手によって撃退された様だ
「俺もラティアもリチャードも無事だ!先に進んで、どこかで合流しよう!」
「わかった!気をつけてね!」
「そちらもお気をつけ下さい!」
「なんだかまるで子どもの時と同じだな」
今回の事で昔の事を思い出し、苦笑するアスベルにラティアとリチャードも同感だと言う様に微笑んで見せる、その笑みは過去を懐かしむかの様に
七年前のラントの裏山でもこうして落下しようとするリチャードを助けようとして、子供の力では引き上げられずに転落したが…まだまだ自分達は子供の域を脱せていない様だ
「あの時はソフィも一緒だったよ」
「昔も上るのに苦労しましたよね……」
「……そうだったな」
今のアスベルにはソフィのことはタブーの他ならず、微かに顔に影を落とし、肩を落としたかの様に見え、ラティアも何と声をかければ良いか分からずに俯いてしまう
「……アスベル」
リチャードはアスベルがラムダを受け入れた為に変色した左目を見つめる、その視線は彼の中に眠るラムダを伺うかの様にリチャードは探っているかの様に
呼び掛けられながら、一向にその先の言葉がない事と不可解な視線に気付いたアスベルは首を傾げた
「リチャード?」
「アスベル、君の中のラムダは今どうなっているんだ?
何か君に語りかけてきたり、君を操ろうとするような事があるかい?」
申し訳なさそうにアスベルを気遣うリチャードは彼にラムダを押しつけた責任に苛まれている様だった
「日頃、一緒にいる時間が多い私から見てもアスベルがラムダに操られている、という様子を見た事がありません
それにいざとなったら、私がアスベルを止めてみせます」
「ラティア……」
「僕はラムダを取り込んだために心ならずもソフィと戦う事になってしまった。もしかして、君たちも……」
自分の意識があってもラムダに表面意識を乗っ取られ、ソフィだけでなくラティア達とも戦った過去、今度は自分ではなくアスベルがそうなるのではないか
半年前の出来事を痛ましく思いながら、自分の不安が現実になるのではないかという不安にリチャードは瞳を伏せてしまう