Memoria:44 深海に沈むメランコリック
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「調査はしていますが、これといって確かな成果はありません
しかし、リチャード陛下が魔物の温床を発見したと聞きましたが」
「騎士団が魔物討伐中に大翠緑石の地下あたりで偶然発見した遺跡があるんだ、中はラムダの生み出した魔物の巣になっていたそうだ」
まさか、今正に自分達が立っている地下に魔物の塒があるとは想定もしていなかったことでラティア達は目を見開き、驚きを露にした
「どこかに巣があると思っていたが、そんなところにいたのか」
「灯台下暗し、だったという訳ですね」
「魔物が集まる場所か、調べれば何かわかるかもしれない」
「それに巣を潰す事ができれば、今後の被害を十分に軽減できるわ」
「その遺跡というのがアンマルチア族の残したものなんだよ」
「なるほど。それでパスカルさんを呼んだんですね、確かに彼女がいれば心強い」
アンマルチア族のものはアンマルチア族に、これまでも何度もパスカルの知識に助けられ、信憑性は高い
けれどこの場を見ての通り、高い信頼を寄せる彼女は集合場所に現れず、ここにいないのだから、その恩恵にはあやかれないという訳だ
「ところで兄さん、ラティア、ソフィはどうしたんです?」
ここにいる誰もが抱いたであろうソフィの不在、シェリアは彼女がいないことを病気かと疑ったがそうではない、そんな簡単なことではないのだ
この問題を仲間に打ち明けるべきか否か、自分達でも答えを出せなかった問題をもしかしたら…とも思えるが、アスベルは言いにくそうに俯いてしまった
「それが……」
言い難そうに俯く彼に変わり、自分達が抱く問題を打ち明けようとしたラティアの手をアスベルは繋ぎ、それにより閉口した彼女の言葉を上塗りする様に彼は約束する
「ソフィの事は……改めて話すよ。今は遺跡の調査が優先だ」
「アスベル……」
「ならば早々に出発しよう。かまいませんか、陛下」
二人の様子に何かを察したシェリアは不安そうに眉を下げ、伺っていたがアスベルは遺跡の調査に必ず話す、という意味合いを込め、確かに頷いた
その背後で魔物の巣の討伐に関する話は続いており、この話が終わり次第に魔物の巣があるという遺跡へ向かう事が決定された
「遺跡の入り口は王都地下です。皆さん、よろしく頼みます」
話を終え、ラティア達はリチャードに言われた通り、城を出た足で王都地下に続く聖堂へ向かう
幼少期の苦い思い出が燻る広間の手前の袋小路には以前に見かけた事がない転送装置が露になっており、その先に騎士団が発見したと言う遺跡に続いていた
「大翠緑石の下にこんな空間があったなんて……」
「僕も知らなかったよ」
「ウォールブリッジの地下にも似たような遺跡があったな」
「確かによく似ているね」
遺跡内部は例として出たウォールブリッジの地下に広がる遺跡の雰囲気と良く似ており、その二つはアンマルチア族が同時代に作ったものなのだと判断出来た
「アンマルチア族が同時代に作ったものなんでしょうね」
「何の目的で作ったのかしら?」
「パスカルさんなら、何かわかると思うんだけど」
「仕方がありません、ぼくたちで調べましょう」
「魔物の気配が強い、気を引き締めてかかろう」
「怪我をしない様に最新の注意をはらって参りましょう」
マリクが感じたどこからともなく発せられる魔物の気配は個体ではなく、複数のもので確かにここが魔物の巣である事は間違いのない様だ
けれど肝心の魔物は気配はあれど、姿を見せずに少し先へ向かった広間で気を緩めた瞬間――
「上だ!」
上空からの落下音と足下に影を指す物体、そして極めつけのマリクの声に全員の視線が異常自体に気付き、上空を捕らえた
目の中に降って来るかの様に巨大な植物を模した魔物が飛来し、その振動と体重によってか地面に亀裂が生じ、崩壊が始まる
「くっ!」
「リチャード!」
「アスベル!リチャードさん!」
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