chapter:18 閉鎖的舞踏会でアンコールを
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「うわぁ……真っ暗です……」
「迷子になって、永遠に出られねぇってのは勘弁だぜ」
「ユ、ユーリ何処…っ?」
「ここだよ」
「ほら天才魔導士のお嬢ちゃんよ、ここは一つ、火の魔術でバーンと先を照らしてくれんかね」
「あたしをランプ代わりにしようっての?良い根性してるわね」
「リタ、なんとかなりませんか?」
「うーん……無理、火の魔術は攻撃用なのよ
照明みたいに持続させるには常時エアルが供給されないと、光照魔導器みたいにね」
「ありゃ……そなの?」
「当てが外れたみたいだな、おっさん」
「でも…このままじゃ進むのは難しいし、誰か怪我しちゃうよ…」
「ん……?これ魔導器?大分傷んでるけど、何とか使えそうね…ちょっと待ってて、アルシア」
酒場から秘密の抜け道を通って来た地下水道は明かりがなく、誰が何処にいるか分からずに声で判断するしかない状態
幽霊でも出るのではないかというアルシアが心配しているとラピードがあるものを見つけた様でリタが何かを弄くった様で眩い光が溢れ出す
「わ、ちょっと爆発したりしない?大丈夫!?」
「する訳ないでしょ、これ光照魔導器の一種よ。あの充填器でエアルを補充して光る仕組みね」
「さすがです、リタ!」
「これで何とか先に進めるねっ」
「でもかなりガタきてるみたいだから、多分長持ちしないと思うわ」
「じゃあこいつが光ってる内にとっとと行こうぜ、アルシア大丈夫か?」
「う、うん平気…」
「アルシアちゃん、おっさんの胸が空いてるわよ~」
「おっさんは黙ってろ」
ユーリの腕に付けられた光照魔導器にて、アルシア達は先へ向かう事に
途中でこの地下水道にいる魔物が暗闇になると襲ってくる事が分かり、充填に気を配りながらも奥へ進むと突き当たりの壁に何かを見つけた
「ん、何かここに刻んであるな……文字か、なんだ?」
「……かつて我らの父祖は民を護る勤めを忘れし国を捨て、自ら真の自由の護り手となった。これ即ちギルドの起こりである、しかし今や圧制者の鉄の鎖は再び我らの首に届くに至った
我らが父祖の誓いを忘れ、利を巡り互いの争いに明け暮れたからである。故に我らは今一度ギルドの本義に立ち戻り、持てる力を一つにせん
我らの剣は自由のため、我らの盾は友のため、我らの命は皆のため、ここに古き誓いを新たにす」
「誓い…?」
「ねぇ……これって『ユニオン誓約』じゃない?」
「何よ、それ?」
「ドンがユニオンを結成した時に作られた、ユニオンの標語みたいなもんだよ」
「自分たちのことは帝国に頼らないで自分たちで守る、その為にはしっかり結束し、お互いの為なら命もかけよう、みたいなことね」
「でも何でこんなところに誓約が書かれてるの?」
「ユニオンってのは帝国がこの街を占領した時に抵抗したギルド勢力が元になってんのよ
それまでギルドってのはてんでバラバラ好き勝手やってて、問題が生じた時だけ団結してた、で事が済めばまたバラバラ。帝国に占領されて、漸くそれじゃまずいって悟った訳ね」
その際のギルド勢力を率いていたのがドンであり、帝国との戦いの際にもこの地下水道が大きく役に立ち、その時にここで結成の誓いを立てたらしい
何かに引きつけられるかの様にアルシアは誓約の文字を見つめていると隣のエステルが何かを見つけた様で腰を屈めた
「ここ……アイフリードって書いてあります」
「アイフリードってパティが探してる、あの?」
「ああ、あの大悪党って噂の海賊王か」
「ドンが言うには一応盟友だったそうよ、でも頭の回る食えない人物であのドンですら、相手すんのに苦労したってさ」
「それでも盟友とか言う辺り、大した器のじいさんだな、ドンってのは」
「……我らの命は皆のため……か……」
「自分たちの自由のための誓約…」
「面白いもんが見れたが今はバルボスだ、そろそろ行こうぜ」
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