chapter:12 冷雨に晒されようと刃は錆びない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「どうした?」
「私、一緒に行かない方が良いんじゃない、かな…こんな風だし…」
「バカ、ここに残して行くよりは一緒にいて貰った方がマシだ
キツくなったら言え、おぶってやっから」
「…うん」
言い難そうにおずおずと言ったアルシアを何とか支えながら、扉の先へ
部屋にはエフミドの丘やカプワ・ノールのに似た魔導器が稼働しており、この濃いエアルの発生もその魔導器の所為だと仮定が浮かぶ
その時自分達が立っている下から魔物の声が聞こえた、下には丁度魔導器の下に当たる場所に今まで見た事がない巨大な魔物が存在していた
「ま、魔物ぉ……!」
「病人は休んどけ、ここに医者はいねーぞ」
「え……?で、でも……」
「…この魔物、まるで閉じ込められてるみたい…きゃっ!」
「う、うわぁ……!」
「結界が壊れるぞ…!」
「大丈夫、あれは逆結界だから」
「逆……結界……?」
「魔物を閉じ込めるための強力な結界よ、簡単には出てこられないわ
でも、何このエアルの量。異常だわ」
リタがそう言うが逆結界は電流を流しながら、中からの攻撃に耐えられないのか効力が薄まって行くばかり
何とか治そうと駆け出したリタにカロルが見知った声が聞こえる、魔狩りの剣もここに辿り着いた様だ、どうやら彼らの目的はこの魔物らしい
だが話している最中に魔導器が浮かぶ水中から再びあの竜使いが現れ、魔導器を壊してしまった、当然閉じ込められていた魔物は咆哮を上げ、姿を現す
「ふへ……あれ……?平気です……」
「ほんとだ…まだちょっと体がダルいけど…ううんそれよりも…!」
「け、結界破れたよっ!」
「逆結界の魔導器が壊れたから当然でしょ!?んっとにあのバカドラ!」
エアルが消え、体は楽になったが目の前に現れた巨大な魔物に威勢が消えてしまう
それでも戦うしか道は残っていない
「結局ペットの面倒見んのは保護者に回ってくるのな」
「取り敢えず皆、まだ本調子じゃないみたいだし…最初は何とかしなきゃね」
「アルシア、行けるか?お前が重傷だったろ」
「平気!さっ来るよ!」
エステルとリタ、ラピード、カロルがいない今でもアルシアとユーリはノール港と同じ様に二人で戦闘の火蓋を切る
「剛招来!」
「斬!成敗!流石にこれだけじゃ無理か!」
「もうちょっと強いので行かなきゃかな?飛び立て!龍影刃!!
ユーリ!詠唱中のフォローをお願いして良いっ?」
「任せとけ!」
「…乗ってきた!聖なる雷光、断罪となりて我らに仇為す敵を穿ち、勝利をここに刻め!ディヴァインセイバー!」
「喰らえ!牙王撃!」
「わたしも戦います!」
「待たせたわね!」
「二人とも!」
どうにか戦いを維持している中でエステルとリタも戦闘へ加入してくる
四人集まり、いつも通りの戦闘をする中で魔物の動きが鈍って来たのを確認した
「これで決める!地を這いし哀憐の魂よ、降り注ぐ光の禊に安息を見出したまえ…ジャッジメント!!」
「っやったか?!」
「やったみたいです…ね…!」
「はあ…しんどい…っ」
「皆、お疲れさま…疲れたけど、天井が壊れそうだから急いで出よう」
「待って下さい、カロルは何処に…」
「その辺にいないとこみると先に外へ出たんだろ、探しながら行くぞ」
「怪我がないと良いんだけど…」
満身創痍で勝利を掴んだアルシア達はカロルを探しながらも、建物の外へ出る為に足を早めた
冷雨に晒されようと刃は錆びない
(ただ仲間を信じ、己の全てを賭けるだけ)