ほしあかり
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煙を上げ、クラッシュしてしまったDホイールから降りる青年の元へ今まで動きを見ていた少女が駆け寄った
サテライトという暗がりの中にあってもくすむ事なく、見惚れる様な少女の髪色は澄み渡る青空に似ている
「また、クラッシュしちゃったね…」
「…帰るか、華月」
「そうだね…あ、Dホイール押すの手伝うよ」
「後ろから押してくれないか」
「うん、わかった!」
クラッシュしてしまったDホイールを動かす事は出来ず、華月は青年―遊星に言われた通りに背後からDホイールを押して帰路へつく
今日こそは彼が一から作り上げたDホイールの完成が見られると思っていたが現実はそう簡単ではない様だ。こんなに遊星が頑張っているのだから、いつか実を結んでほしい
「あれ…テレビ、つけていったかな…?」
「いや、ナーヴ達が来てるみたいだな」
「本当だ…何見て……あ」
アジトに良く来る仲間であるナーヴ達がつけたであろうテレビに映るかつての仲間であり幼馴染でもあるジャックを見つめ、華月は目を微かに伏せた
そんな華月とナーヴ達を横目に握られ、噴かされたエンジン音に彼らの視線は帰って来ていた遊星と華月へ集まり、罪悪感に瞳が揺れた
「よ、よう。遊星、華月」
「皆、来てたんだね」
「悪ぃな。やっぱりジャックの事、気になってさ…ここでしかテレビ、映んねぇしさ」
「凄かったぜ、アイツ。また強くなってやがる」
申し訳なさそうにテレビの電源を落とした後もナーヴ達はジャックの話を続ける。かつての仲間であり、今はシティのキングにまで成り上がったジャックは忘れようとも忘れられない存在だ
仲間達の話を聞きつつもノートパソコンに繋がるコードをDホイールへ差し込み、鳴れた手付きで整備を行う遊星の傍へ華月も腰を下ろした
「雑魚だったろ、相手」
「ああ。完全にジャックに遊ばれてた」
「アイツ、つまんねぇだろうな」
特に顔色を変えもしない遊星も、華月から見ればジャックがいなくなってからこの生活がつまらない様に感じていると感じていた
ジャックがいなくなってからは元々少ない方ではあった口数も減り、人との付き合いも彼は減らしていった。遊星とはジャックと同じくらいに一緒にいた華月だから気付く点であった
「なあ、Dホイール、調子どうよ?」
「よせ、見りゃ分かるんだろ」
「そうか…ジャック、どうして、前のDホイール…」
「空気読めよ!」
「いてっ」
「だって皆、怒ってるじゃん!ジャックのことさ
本当ならあのスタジアムでキングになってるの、遊星だったかもしれないんだぜ?なのにジャックの野郎、遊星がやっと作ったDホイールまで盗んでさ…」
その言葉に何も言い返せないナーヴ達と同じ様に華月もただ俯く事しか出来なかった
サテライトで生きる事を受け入れている遊星とは違い、自分はここで朽ち果てる様な存在ではないとジャックは我慢ならなかったのだろう。だから彼は遊星の作ったDホイールを──
さっきテレビに映ったジャックを見た時、今でも遊星が作った白いDホイールを使っていた。Dホイールの基礎がいいから使い続けられるのだろう、だからこそ、それを失ったのは惜しい
「遊星!華月ー!!」
今まで仲間の声に一言二言でしか反応しなかった遊星がその声を聞いた時、作業を止めて振り返った
かつては電車の駅の跡地にあるアジトの入り口には小さな仲間の姿があった
「走ったら転ぶよ?ラリー」
「華月じゃないから、大丈夫だって!」
「う…」
「あ、ごめん!華月、悪気があった訳じゃないんだよ?」
謝罪の気持ちを持って抱き着いてくるラリーに華月は気にしてないから大丈夫、と微笑んだ
小さな頃からの転び癖や迷子癖、いわゆる方向音痴っぷりは遊星だけでなくラリー達にも周知の事実。圧倒的に自分が悪いのだから、ラリーを怒る事はしない
「遊星。これ、Dホイールに使えないかな?」
「何だ?そりゃ」
「おい!これ、新品じゃないか!どこで手に入れた?」
「ち、違うよ!これはジャンクの中から見つけたんだ」
遊星の元へと差し出した筈なのに他の仲間へ掴まれた真新しいチップにナーヴは瞳を尖らせ、追求するもラリーはただジャンクの中から見つけたと言い張るのみ
盗んだ、と最初から決めつけるナーヴではラリーも言いたい事も言えないだろう。華月は二人の間に入り、待ったをかけた
「ラリー、これがもうつく様な事はしてないんだよね?」
「もちろんだよ!」
「うん、じゃあ私はその言葉を信じるね」
呆気ない程の華月の言葉にはラリーの事をどうでも良いと思っているわけではなく、ただそうであって欲しいという願いが込められている
自分はここに住んでいて、行きついた事はないがマーカーを付けた者が多いサテライトの住人にマーカーをつけられる際の痛みは想像に絶すると言われた事がある
だからこそ、自分よりも小さなラリーがもう二度とそんな痛みを感じないでいい様に華月はただ願って、言葉にするしかないのだ
サテライトという暗がりの中にあってもくすむ事なく、見惚れる様な少女の髪色は澄み渡る青空に似ている
「また、クラッシュしちゃったね…」
「…帰るか、華月」
「そうだね…あ、Dホイール押すの手伝うよ」
「後ろから押してくれないか」
「うん、わかった!」
クラッシュしてしまったDホイールを動かす事は出来ず、華月は青年―遊星に言われた通りに背後からDホイールを押して帰路へつく
今日こそは彼が一から作り上げたDホイールの完成が見られると思っていたが現実はそう簡単ではない様だ。こんなに遊星が頑張っているのだから、いつか実を結んでほしい
「あれ…テレビ、つけていったかな…?」
「いや、ナーヴ達が来てるみたいだな」
「本当だ…何見て……あ」
アジトに良く来る仲間であるナーヴ達がつけたであろうテレビに映るかつての仲間であり幼馴染でもあるジャックを見つめ、華月は目を微かに伏せた
そんな華月とナーヴ達を横目に握られ、噴かされたエンジン音に彼らの視線は帰って来ていた遊星と華月へ集まり、罪悪感に瞳が揺れた
「よ、よう。遊星、華月」
「皆、来てたんだね」
「悪ぃな。やっぱりジャックの事、気になってさ…ここでしかテレビ、映んねぇしさ」
「凄かったぜ、アイツ。また強くなってやがる」
申し訳なさそうにテレビの電源を落とした後もナーヴ達はジャックの話を続ける。かつての仲間であり、今はシティのキングにまで成り上がったジャックは忘れようとも忘れられない存在だ
仲間達の話を聞きつつもノートパソコンに繋がるコードをDホイールへ差し込み、鳴れた手付きで整備を行う遊星の傍へ華月も腰を下ろした
「雑魚だったろ、相手」
「ああ。完全にジャックに遊ばれてた」
「アイツ、つまんねぇだろうな」
特に顔色を変えもしない遊星も、華月から見ればジャックがいなくなってからこの生活がつまらない様に感じていると感じていた
ジャックがいなくなってからは元々少ない方ではあった口数も減り、人との付き合いも彼は減らしていった。遊星とはジャックと同じくらいに一緒にいた華月だから気付く点であった
「なあ、Dホイール、調子どうよ?」
「よせ、見りゃ分かるんだろ」
「そうか…ジャック、どうして、前のDホイール…」
「空気読めよ!」
「いてっ」
「だって皆、怒ってるじゃん!ジャックのことさ
本当ならあのスタジアムでキングになってるの、遊星だったかもしれないんだぜ?なのにジャックの野郎、遊星がやっと作ったDホイールまで盗んでさ…」
その言葉に何も言い返せないナーヴ達と同じ様に華月もただ俯く事しか出来なかった
サテライトで生きる事を受け入れている遊星とは違い、自分はここで朽ち果てる様な存在ではないとジャックは我慢ならなかったのだろう。だから彼は遊星の作ったDホイールを──
さっきテレビに映ったジャックを見た時、今でも遊星が作った白いDホイールを使っていた。Dホイールの基礎がいいから使い続けられるのだろう、だからこそ、それを失ったのは惜しい
「遊星!華月ー!!」
今まで仲間の声に一言二言でしか反応しなかった遊星がその声を聞いた時、作業を止めて振り返った
かつては電車の駅の跡地にあるアジトの入り口には小さな仲間の姿があった
「走ったら転ぶよ?ラリー」
「華月じゃないから、大丈夫だって!」
「う…」
「あ、ごめん!華月、悪気があった訳じゃないんだよ?」
謝罪の気持ちを持って抱き着いてくるラリーに華月は気にしてないから大丈夫、と微笑んだ
小さな頃からの転び癖や迷子癖、いわゆる方向音痴っぷりは遊星だけでなくラリー達にも周知の事実。圧倒的に自分が悪いのだから、ラリーを怒る事はしない
「遊星。これ、Dホイールに使えないかな?」
「何だ?そりゃ」
「おい!これ、新品じゃないか!どこで手に入れた?」
「ち、違うよ!これはジャンクの中から見つけたんだ」
遊星の元へと差し出した筈なのに他の仲間へ掴まれた真新しいチップにナーヴは瞳を尖らせ、追求するもラリーはただジャンクの中から見つけたと言い張るのみ
盗んだ、と最初から決めつけるナーヴではラリーも言いたい事も言えないだろう。華月は二人の間に入り、待ったをかけた
「ラリー、これがもうつく様な事はしてないんだよね?」
「もちろんだよ!」
「うん、じゃあ私はその言葉を信じるね」
呆気ない程の華月の言葉にはラリーの事をどうでも良いと思っているわけではなく、ただそうであって欲しいという願いが込められている
自分はここに住んでいて、行きついた事はないがマーカーを付けた者が多いサテライトの住人にマーカーをつけられる際の痛みは想像に絶すると言われた事がある
だからこそ、自分よりも小さなラリーがもう二度とそんな痛みを感じないでいい様に華月はただ願って、言葉にするしかないのだ