SS-ygo(5)
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胸いっぱいに吸い込む、少しひんやりとした空気
まだ薄暗く、朝靄で霞む空の果てから滲みだす光の空
私の息遣いしか聞こえない静かな世界
──私はこの夜明け前の空が好きだ
人々の一日が始まるまでは眠りにつく世界から一人切り離された様で少し、ほんの少しだけ怖くて、寂しくて、でも、
「華月」
貴方が迎えに来てくれるから、そんなものを感じるのは一瞬だ
「おはよう、遊星」
いつからか誰よりも早くに朝起きて、この夜明け前の空を見上げる事が日々の始まりとする様になった私
そのお供として欠かさず温かなココアと遅れて起きてくる遊星がセットとなってしまった、本当に早い時間だから起こさない様にと足音を立てない注意はしてるんだけどなぁ
「へっく、ち」
「これ着てろ」
「いいよ、ジャケットの下は遊星の方が寒い恰好してるんだから
ほら、私はちゃんと長袖にアキちゃんと同じ長さの靴下で寒くないんだよ~」
「もう少し自分の体が弱い事を自覚してくれ…」
確かに遊星やアキちゃん達よりは体が弱い自覚はあるけど、シティに来て病院に行ける様になってからは調子がいいのは遊星も知ってる筈なのに
口を尖らせている間に肩から大きなジャケットにすっぽりと覆われる。それは当然ぶかぶかで、でも遊星の体温や香りがして安心してしまう。私は笑ってたのか、釣られる様にして遊星も笑った
「華月は空が好きだな」
私の隣に立ちながら、遊星は不意にそう言った
「シティに来てから見る視点?って言うのかな…それが変わったの」
「どう変わったんだ?」
「サテライトにいた頃に見るこの空は、私からすると終わりの前触れみたいなものだった
いつまた体調を壊すのかなとか、どうか今日一日 何事もなく過ぎ去ります様に…そんな事ばかりを思ってた気がする」
「…気が付かなくてすまない」
「遊星の謝る事じゃないし、逆に遊星のおかげでここまで来れたんだから感謝してるくらいだよ!」
世界を満たす冷たい空気がここまで伸びてきた光を帯びて、きらきらと光って眩しい
サテライトで見る空の絵柄は星空が好きだったけど、それも朝に何事もなく一日が過ぎ去ったけど明日はどうなのかと怯えていた様に思う
こんな風に前向きな気持ちで空を見上げて、朝焼けの絵柄が好きになる日が来るなんて思いもしなかった。そこに大切な人がいるなんて、何て贅沢な事なんだろう
「俺もサテライトにいた頃に見たこの空へ抱くものは変わったと思う」
「遊星も?」
今度は私が遊星へ尋ねる番
私からの問いかけを受けた遊星は空の果てを見つめていた瞳を少しだけ伏せてこう言ったのだ
「…華月がいる、今日も幸せそうに俺の隣で一日を始める華月が立ってくれている
サテライトに居続ければ考えられなかった事だ」
きらきらと遊星の表情は目を覚ました太陽の光で淡くぼかされている筈なのに、そこからどんな表情で私を見ているのか手に取る様に分かってしまって──
ぽろりと、涙がこぼれた
笑いながら出る涙があるのなら、きっとこれは幸せで溢れたものなんだろう。
まだ薄暗く、朝靄で霞む空の果てから滲みだす光の空
私の息遣いしか聞こえない静かな世界
──私はこの夜明け前の空が好きだ
人々の一日が始まるまでは眠りにつく世界から一人切り離された様で少し、ほんの少しだけ怖くて、寂しくて、でも、
「華月」
貴方が迎えに来てくれるから、そんなものを感じるのは一瞬だ
「おはよう、遊星」
いつからか誰よりも早くに朝起きて、この夜明け前の空を見上げる事が日々の始まりとする様になった私
そのお供として欠かさず温かなココアと遅れて起きてくる遊星がセットとなってしまった、本当に早い時間だから起こさない様にと足音を立てない注意はしてるんだけどなぁ
「へっく、ち」
「これ着てろ」
「いいよ、ジャケットの下は遊星の方が寒い恰好してるんだから
ほら、私はちゃんと長袖にアキちゃんと同じ長さの靴下で寒くないんだよ~」
「もう少し自分の体が弱い事を自覚してくれ…」
確かに遊星やアキちゃん達よりは体が弱い自覚はあるけど、シティに来て病院に行ける様になってからは調子がいいのは遊星も知ってる筈なのに
口を尖らせている間に肩から大きなジャケットにすっぽりと覆われる。それは当然ぶかぶかで、でも遊星の体温や香りがして安心してしまう。私は笑ってたのか、釣られる様にして遊星も笑った
「華月は空が好きだな」
私の隣に立ちながら、遊星は不意にそう言った
「シティに来てから見る視点?って言うのかな…それが変わったの」
「どう変わったんだ?」
「サテライトにいた頃に見るこの空は、私からすると終わりの前触れみたいなものだった
いつまた体調を壊すのかなとか、どうか今日一日 何事もなく過ぎ去ります様に…そんな事ばかりを思ってた気がする」
「…気が付かなくてすまない」
「遊星の謝る事じゃないし、逆に遊星のおかげでここまで来れたんだから感謝してるくらいだよ!」
世界を満たす冷たい空気がここまで伸びてきた光を帯びて、きらきらと光って眩しい
サテライトで見る空の絵柄は星空が好きだったけど、それも朝に何事もなく一日が過ぎ去ったけど明日はどうなのかと怯えていた様に思う
こんな風に前向きな気持ちで空を見上げて、朝焼けの絵柄が好きになる日が来るなんて思いもしなかった。そこに大切な人がいるなんて、何て贅沢な事なんだろう
「俺もサテライトにいた頃に見たこの空へ抱くものは変わったと思う」
「遊星も?」
今度は私が遊星へ尋ねる番
私からの問いかけを受けた遊星は空の果てを見つめていた瞳を少しだけ伏せてこう言ったのだ
「…華月がいる、今日も幸せそうに俺の隣で一日を始める華月が立ってくれている
サテライトに居続ければ考えられなかった事だ」
きらきらと遊星の表情は目を覚ました太陽の光で淡くぼかされている筈なのに、そこからどんな表情で私を見ているのか手に取る様に分かってしまって──
ぽろりと、涙がこぼれた
笑いながら出る涙があるのなら、きっとこれは幸せで溢れたものなんだろう。