chapter:40 真実は道標として機能しない
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
フェローの岩場に近付くフィエルティア号の甲板で物思いに沈むエステルを見つけ、アルシアはそっとしておくべきだと思いながらも放っておけずに近付いた
「エステル大丈夫?」
「アルシア…はい」
「はい、じゃないでしょ?顔、青いよ…」
「ごめんなさい…」
「怒ってる訳じゃないよ、やっぱり緊張するよね、殺される…かもしれないんだから」
「アルシアも何だかいつもより表情堅い気がします」
「え、そうかな?」
エステルを気遣う自分を逆に気遣われ、アルシアはきょとんと目を丸くし、ぺたぺたと堅いと言われた自分の顔を両手で触れる
そんな彼女の仕草にエステルはくすり、と安心した様に笑みを零す
「はい、…安心しました、アルシアもわたしと一緒と知って」
「そっか、私の事でエステルが安心したなら良かった♪」
「アルシア…ッ」
「ん?どうしたの?」
「暫くこう、してて良いです?」
「…うん良いよ?私も何だか安心するから、安心した方が話も頭に入り易いよね」
緊張してるのは彼女も一緒だというのに自分を疎かにしエステルを気遣うアルシアの優しさが強張った心を程よく解し、笑顔が酷く眩しかった
その優しさに甘えてばかりではいけないと知っていても同じ境遇の者同士だから惹かれてしまい彼女の腕に抱き着いてしまった、どうか彼女が言った様に安心出来たら良い、そんな風に思いながら
そして漸くジュディスが示したフェローがいるとされる砂漠の中心部にフィエルティア号は停泊する、だがそこは緑も生い茂らない生命の息吹がない殺風景な岩場
「ここにフェローがいるんだな」
「おそらくね、砂漠では会えなかったけれどここでは会えると思う」
「大丈夫かなぁ……いきなり襲ってきたりしない?」
「保証はできないわ、私たち次第じゃないかしら」
「そうならないようにがんばろうってことなのじゃ」
「カロル、大丈夫か?」
「大丈夫くないけど……いかなきゃ……」
「カロル、ごめんね…私のせいで怖い思いさせて」
「ううん、これも仕事だもん」
仲間達の誰よりもフェローと会う事を緊張し強張っているカロルを気遣えば、彼は眉を潜めながらも心を奮い立たせ笑顔をアルシアに見せた
話の観点は今自分達が立つ岩場となるもののジュディスが言うには殺風景なこの岩場にも緑が生い茂っていた時期があったと言う、それがどうしてこんな岩場になったかは彼女もそこまでは知らないらしい
「エステル、アルシア、ホントに行くの?殺されちゃうかもしれないのに」
「はい、もう……覚悟は決めていますから」
「ここまで来たんだから、もう…逃げたくないよ、それに皆がいるから大丈夫だよきっと」
最後の確認なのだろう、そして出来得るなら彼女達を引き止めて帰りたいという思いがリタにあるのだろう、だからこそ念を押した
心配してくれている事を重々承知しながらもその言葉に甘える事なくアルシアとエステルは先に進む事を決め、歩き出した
「フェローいないね。お、お休みなんじゃない……なんて」
「フェローいるんでしょう?」
道の先には一つの岩を囲む様にそびえ立つ岩柱が点在する場所が広がるものの、そこにはフェローの姿は存在していない
ほっとしたのも束の間、ジュディスの呼び掛けに応じたかの様に巨大な影…フェローがアルシア達の上に影を落とした、突然の出現にカロルは溜まらず声を上げてしまった
「わああああ!!」
『忌まわしき毒、哀れな贄よ、遂に我が下に来たか!』
「……お出ましか、現れるなり毒に贄呼ばわりとはご挨拶だな、フェロー!」
『何故我に会いに来た?我にとっておまえたちを消すことなぞ造作もないこと、わかっておろう』
「ちっ、あんたもこれで語るタイプか?やるってんならしょうがねぇな」
「駄目です、ユーリ!みんなも待って!」
「フェローもお願い、私達の話を聞いて!」
「エステル!アルシア!」
「リタ、私達は大丈夫だよ」
現れるなりエステルとアルシアを侮蔑する言葉に苛立を隠さず、聞く耳も持たずに挑発するフェローの言葉にユーリを筆頭に二人の他の者達は警戒態勢を取り、緊迫した雰囲気が流れる
その雰囲気を裂く為に二人がそれぞれに制止し、自分達を殺す気でいるフェローにまた一歩近付くものでリタは溜まらず声を上げてしまう
「お願いです、フェロー、話をさせてください!」
『死を恐れぬのか、小さき者達よ。そなた達の死なる我を?』
「怖いです、でも自分が何者なのか知らないまま死ぬのはもっと怖いです
ベリウスはあなたに会って運命を確かめろと言いました、わたしは自分の運命が知りたいんです、わたしが始祖の隸長にとって危険だというのは分かりました、でもあなたは世界の毒と……
わたしの力は何?満月の子とはなんなんです?本当にわたしが生きていることが許されないのなら……、!アルシア…?」
「だめだよ、エステル」
真実を知った上で生きることが許されないなら死んだって良い、強い決意を言葉にしようとしたエステルの手をアルシアは寸出で掴み、言葉を遮る
その言葉を聞く為にユーリ達についてきてもらったのではない、寧ろその逆、真実を知った上でも生きる為に真実を聞きにここまで来たのだから、彼女に言葉の続きを言わせたくも聞きたくもなかった
「エステル大丈夫?」
「アルシア…はい」
「はい、じゃないでしょ?顔、青いよ…」
「ごめんなさい…」
「怒ってる訳じゃないよ、やっぱり緊張するよね、殺される…かもしれないんだから」
「アルシアも何だかいつもより表情堅い気がします」
「え、そうかな?」
エステルを気遣う自分を逆に気遣われ、アルシアはきょとんと目を丸くし、ぺたぺたと堅いと言われた自分の顔を両手で触れる
そんな彼女の仕草にエステルはくすり、と安心した様に笑みを零す
「はい、…安心しました、アルシアもわたしと一緒と知って」
「そっか、私の事でエステルが安心したなら良かった♪」
「アルシア…ッ」
「ん?どうしたの?」
「暫くこう、してて良いです?」
「…うん良いよ?私も何だか安心するから、安心した方が話も頭に入り易いよね」
緊張してるのは彼女も一緒だというのに自分を疎かにしエステルを気遣うアルシアの優しさが強張った心を程よく解し、笑顔が酷く眩しかった
その優しさに甘えてばかりではいけないと知っていても同じ境遇の者同士だから惹かれてしまい彼女の腕に抱き着いてしまった、どうか彼女が言った様に安心出来たら良い、そんな風に思いながら
そして漸くジュディスが示したフェローがいるとされる砂漠の中心部にフィエルティア号は停泊する、だがそこは緑も生い茂らない生命の息吹がない殺風景な岩場
「ここにフェローがいるんだな」
「おそらくね、砂漠では会えなかったけれどここでは会えると思う」
「大丈夫かなぁ……いきなり襲ってきたりしない?」
「保証はできないわ、私たち次第じゃないかしら」
「そうならないようにがんばろうってことなのじゃ」
「カロル、大丈夫か?」
「大丈夫くないけど……いかなきゃ……」
「カロル、ごめんね…私のせいで怖い思いさせて」
「ううん、これも仕事だもん」
仲間達の誰よりもフェローと会う事を緊張し強張っているカロルを気遣えば、彼は眉を潜めながらも心を奮い立たせ笑顔をアルシアに見せた
話の観点は今自分達が立つ岩場となるもののジュディスが言うには殺風景なこの岩場にも緑が生い茂っていた時期があったと言う、それがどうしてこんな岩場になったかは彼女もそこまでは知らないらしい
「エステル、アルシア、ホントに行くの?殺されちゃうかもしれないのに」
「はい、もう……覚悟は決めていますから」
「ここまで来たんだから、もう…逃げたくないよ、それに皆がいるから大丈夫だよきっと」
最後の確認なのだろう、そして出来得るなら彼女達を引き止めて帰りたいという思いがリタにあるのだろう、だからこそ念を押した
心配してくれている事を重々承知しながらもその言葉に甘える事なくアルシアとエステルは先に進む事を決め、歩き出した
「フェローいないね。お、お休みなんじゃない……なんて」
「フェローいるんでしょう?」
道の先には一つの岩を囲む様にそびえ立つ岩柱が点在する場所が広がるものの、そこにはフェローの姿は存在していない
ほっとしたのも束の間、ジュディスの呼び掛けに応じたかの様に巨大な影…フェローがアルシア達の上に影を落とした、突然の出現にカロルは溜まらず声を上げてしまった
「わああああ!!」
『忌まわしき毒、哀れな贄よ、遂に我が下に来たか!』
「……お出ましか、現れるなり毒に贄呼ばわりとはご挨拶だな、フェロー!」
『何故我に会いに来た?我にとっておまえたちを消すことなぞ造作もないこと、わかっておろう』
「ちっ、あんたもこれで語るタイプか?やるってんならしょうがねぇな」
「駄目です、ユーリ!みんなも待って!」
「フェローもお願い、私達の話を聞いて!」
「エステル!アルシア!」
「リタ、私達は大丈夫だよ」
現れるなりエステルとアルシアを侮蔑する言葉に苛立を隠さず、聞く耳も持たずに挑発するフェローの言葉にユーリを筆頭に二人の他の者達は警戒態勢を取り、緊迫した雰囲気が流れる
その雰囲気を裂く為に二人がそれぞれに制止し、自分達を殺す気でいるフェローにまた一歩近付くものでリタは溜まらず声を上げてしまう
「お願いです、フェロー、話をさせてください!」
『死を恐れぬのか、小さき者達よ。そなた達の死なる我を?』
「怖いです、でも自分が何者なのか知らないまま死ぬのはもっと怖いです
ベリウスはあなたに会って運命を確かめろと言いました、わたしは自分の運命が知りたいんです、わたしが始祖の隸長にとって危険だというのは分かりました、でもあなたは世界の毒と……
わたしの力は何?満月の子とはなんなんです?本当にわたしが生きていることが許されないのなら……、!アルシア…?」
「だめだよ、エステル」
真実を知った上で生きることが許されないなら死んだって良い、強い決意を言葉にしようとしたエステルの手をアルシアは寸出で掴み、言葉を遮る
その言葉を聞く為にユーリ達についてきてもらったのではない、寧ろその逆、真実を知った上でも生きる為に真実を聞きにここまで来たのだから、彼女に言葉の続きを言わせたくも聞きたくもなかった