chapter:37 この足で進む事が手向けとなると信じて
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「大勢の方が賑やかでいいのじゃ」
「これは賑やかじゃなくてうるさいって言うのよ、前にも言ったでしょ」
「ふふっでもこれでこそ私達って感じだよね!おじ様もカロルも戻ってきてくれて嬉しいな」
「アルシアちゃんは本当に優しいねぇ~おっさん、そんなアルシアちゃんが大好き!」
「おっさん?」
「殺気放つのやめてくんない?青年」
さりげなくジュディス以外の仲間達が戻ってきてくれた事を喜ぶアルシアにアプローチするレイヴンに殺気を放つユーリがいたとか何とか
待っていた仲間達が全員集まった事で今度こそデズエール大陸のテムザ山へ向かう事が出来る
「良いカンしてんじゃないの、察しの通りテムザ山はコゴール砂漠の北にある
あそこにゃ、確かクリティア族の街があったしな」
「なんでそんなこと知ってるのよ」
「少年少女の倍以上生きていると人生、色々とあるのよ」
「なにそれ」
「ほれ、行くなら行こうや」
「コゴールの北って船で回りこめるかな?」
「行ってみりゃわかるさ」
「自分の目で見た方が確かだもんね」
「フィエルティア号、出発進行なのじゃ」
仲間達が揃ったフィエルティア号はパティの操舵で海路を切り開いて行く
潮も荒れていなかった事でデズエール大陸に無事に到着し、山脈地帯に定着させるとレイヴンの案内でテムザ山へと辿り着く事が出来た
「到着~ここがテムザ山よ」
緑や自然が少ない地面が剥き出しになった道にはやけに多い人間の足跡が目立つ、情報から「魔狩りの剣」である可能性が高いが…
「騎士団かもな」
「え?どうして騎士団が?」
「フレンも聖核を探してた、「魔狩りの剣」が聖核を狙ってここに来てるんなら騎士団も聖核を狙って来てるかもしれない」
「何故みんな聖核を手に入れようとするんでしょう?」
「聖核は人の世に混乱をもたらす…それ程に影響を及ぼす大きな力があるから、じゃないかな」
「ピカピカキラキラ光っててとてもキレイだったのじゃ、すごく貴重なものに違いないのじゃ」
「結局ドンには聞けなかったし……」
「ジュディが全部話してくれたら、何かわかるかもしれないな」
だがジュディスが聖核の事、そして自分が知っている全てを話してくれる確証は何処にもない、一抹の不安は尽きない
話すも話さないも彼女の決める事、だが話さない事を決めた時にユーリは…
「ねえ!ちょっと来てよ!ここ、なんかすごいよ!」
誰よりも早く道の先に到達していたカロルに呼ばれ、アルシア達もそちらに向かう、そこには山だけでなくその地面でさえも抉られ削られている無惨な姿が浮き彫りとなっていた
この地で一体何があったかは分からないが、これでは本当に街があるのかという心配も浮かぶ
「十年前には確かにあったんだがなぁ、今はどうかわかんないわ」
「十年前?そんな前の話なのか、その時はなんでこんなとこに来たんだ?」
「(十年前って言ったら…私の記憶がない時と一致する、確かその年は人魔戦争が…)」
「そりゃ……」
レイヴンが答えようとしたその時、山の奥地からバウルらしき鳴き声が響いてきた
「あの声……バカドラ!?」
「何かマズイことになってんじゃないの」
「急ぎましょう!」
「ジュディス、無事でいて…!」
この足で進む事が手向けとなると信じて
(迷い悩みながらも確かな一歩を踏み出すんだ)