chapter:34 惜しみなく奪い尽くすは悲涙の波
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涙も出ない程の悲しみに呑まれているアルシアは無理を自分から敷いて微笑む、そんな彼女の自己犠牲精神を見る事が辛くてユーリは彼女を強く抱き締めた
彼女は自分から誰かに甘える事が苦手だ、自分はそんなに彼女にとって頼りないのかと虚しくなるがもう無理をしないで良いのだと抱き締める事で教えたかった
「…ねえユーリ、ジュディス…また帰ってくるかな…」
「それはジュディ次第だな」
「フレンも自分に誓った想いを思い出してくれる、かな」
「さあな」
「私、ベリウスに思うままに生きろって言われたから…進むよ、その先できっとまた二人と仲直り出来ると思うの…」
「ああ、その道をオレもアルシアと一緒に行くさ」
「…あり、がと…っ」
震える声はやがて泣き声に、鼻を鳴らしながら、アルシアは漸く虚勢を解いてユーリの腕の中で大粒の涙を流したのだった
色々な事があり、何かを思わせる一日が過ぎた翌日、船はリタの必死の調整で魔導器は稼働を始め、他部分もパティがチェックを済ませた事で漂流から脱出する事が出来そうだ
「なら、とりあえずダングレストにこいつを連れていきたいんだけど」
「オレらもダングレストだ」
「ベリウスの聖核を渡すため、だね」
「だったらおっさんが持っていったげるよ、ほれ」
「レイヴンには頼めないよ」
「おや悲しいねぇ、一緒に旅してきたってのに俺って全然信頼されてない?」
「正式な依頼じゃないけど、ベリウスの最後の願いだから……これを果たさないのは義にもとるでしょ」
「ああ、それにベリウスがああなったのはオレたちの責任でもあるんだ。オレたちがケツもたなきゃな」
「私たちが責任を持って、ベリウスの意志をドンの元に持っていくのがケジメ、だよね」
「それにドンなら、なぜ聖核が色んなヤツらから狙われるのか知ってるかもしれねぇ」
ドンも聖核を求めていた、求める以上は聖核が何たるかを知っている可能性は十分にある、その何たるかを知れば、フレンの理由も分かるかもしれないと踏んだのだ
そう考えを現す「凛々の明星」をレイヴンがドンへの橋渡しとして活躍してくれるそうだ、どんどんと話が決まって行く中で今まで黙っていたリタも会話に入って来た
「あたしもドンのところに行く」
「リタが……?」
「色々あったでしょ、それって全部この聖核につながってる気がするのよ、だから……」
「ドンは俺たちに聖核探せって言ってたしね、確かに何か知ってるかも」
「じゃ、リタもドンのところまで一緒ってことで」
「まだリタと旅が出来るなんて嬉しいな!パティはどうするの?」
「……うちもダングレストに行くのじゃ」
「オレたちと来た方が得なんだっけか、まあ操船してもらう以上、オレたちにも都合はいいけどな」
「別にそれだけではないのじゃ、ダングレストに記憶の手がかりがありそうだから一緒に行くのじゃ
前にダングレストのドンはアイフリードの友達だって言っとったよな?」
パティに振られたレイヴンは帝国とギルドが戦った際にアイフリードがドンに協力した話を思い出す
そんな親しみ深いドンならば自分の記憶の手がかりを教えて貰えるのではという期待がパティにはある様だ、記憶を取り戻す事が彼女の第一の目的ならば一緒にという事で落ち着く
「なんかじいさん、大人気だな。忙しくて目回さなきゃいいんだが」
「後はエステルだけど……」
「…今はそんな早くに決める事が出来る心持ちじゃないんじゃないかな…」
「しばらくはそっとしときましょ」
「だな」
彼女は昨日の夜から船室に閉じこもっている、きっと自分の今後を考え込んでいるのだろう、今は余計な事を言わずに一人で決める時間を与える事に
そして話題はやはり昨日の彼女にどうしても移ってしまう
「ジュディスは……どうしたのかな……ねえドンに聖核届けたら、ジュディスに会いに行かない?」
「ああ、そうだな。掟を破った人間を見過ごすわけにもいかねえし」
「う、うん、ちゃんと理由を知らないと」
「ジュディスは確かコゴール砂漠の北の山の中の街に住んでたって言ってたね、そこにいるのかな…」
「でもまずはダングレストだ」
トルビキア大陸の南岸の砂浜から上陸した方がダングレストに近いという情報をレイヴンから貰い、先ずはそこを目指し、ダングレストへ
惜しみなく奪い尽くすは悲涙の波
(けれどその波が引いた頃、笑顔があると信じて歩き続ける)
彼女は自分から誰かに甘える事が苦手だ、自分はそんなに彼女にとって頼りないのかと虚しくなるがもう無理をしないで良いのだと抱き締める事で教えたかった
「…ねえユーリ、ジュディス…また帰ってくるかな…」
「それはジュディ次第だな」
「フレンも自分に誓った想いを思い出してくれる、かな」
「さあな」
「私、ベリウスに思うままに生きろって言われたから…進むよ、その先できっとまた二人と仲直り出来ると思うの…」
「ああ、その道をオレもアルシアと一緒に行くさ」
「…あり、がと…っ」
震える声はやがて泣き声に、鼻を鳴らしながら、アルシアは漸く虚勢を解いてユーリの腕の中で大粒の涙を流したのだった
色々な事があり、何かを思わせる一日が過ぎた翌日、船はリタの必死の調整で魔導器は稼働を始め、他部分もパティがチェックを済ませた事で漂流から脱出する事が出来そうだ
「なら、とりあえずダングレストにこいつを連れていきたいんだけど」
「オレらもダングレストだ」
「ベリウスの聖核を渡すため、だね」
「だったらおっさんが持っていったげるよ、ほれ」
「レイヴンには頼めないよ」
「おや悲しいねぇ、一緒に旅してきたってのに俺って全然信頼されてない?」
「正式な依頼じゃないけど、ベリウスの最後の願いだから……これを果たさないのは義にもとるでしょ」
「ああ、それにベリウスがああなったのはオレたちの責任でもあるんだ。オレたちがケツもたなきゃな」
「私たちが責任を持って、ベリウスの意志をドンの元に持っていくのがケジメ、だよね」
「それにドンなら、なぜ聖核が色んなヤツらから狙われるのか知ってるかもしれねぇ」
ドンも聖核を求めていた、求める以上は聖核が何たるかを知っている可能性は十分にある、その何たるかを知れば、フレンの理由も分かるかもしれないと踏んだのだ
そう考えを現す「凛々の明星」をレイヴンがドンへの橋渡しとして活躍してくれるそうだ、どんどんと話が決まって行く中で今まで黙っていたリタも会話に入って来た
「あたしもドンのところに行く」
「リタが……?」
「色々あったでしょ、それって全部この聖核につながってる気がするのよ、だから……」
「ドンは俺たちに聖核探せって言ってたしね、確かに何か知ってるかも」
「じゃ、リタもドンのところまで一緒ってことで」
「まだリタと旅が出来るなんて嬉しいな!パティはどうするの?」
「……うちもダングレストに行くのじゃ」
「オレたちと来た方が得なんだっけか、まあ操船してもらう以上、オレたちにも都合はいいけどな」
「別にそれだけではないのじゃ、ダングレストに記憶の手がかりがありそうだから一緒に行くのじゃ
前にダングレストのドンはアイフリードの友達だって言っとったよな?」
パティに振られたレイヴンは帝国とギルドが戦った際にアイフリードがドンに協力した話を思い出す
そんな親しみ深いドンならば自分の記憶の手がかりを教えて貰えるのではという期待がパティにはある様だ、記憶を取り戻す事が彼女の第一の目的ならば一緒にという事で落ち着く
「なんかじいさん、大人気だな。忙しくて目回さなきゃいいんだが」
「後はエステルだけど……」
「…今はそんな早くに決める事が出来る心持ちじゃないんじゃないかな…」
「しばらくはそっとしときましょ」
「だな」
彼女は昨日の夜から船室に閉じこもっている、きっと自分の今後を考え込んでいるのだろう、今は余計な事を言わずに一人で決める時間を与える事に
そして話題はやはり昨日の彼女にどうしても移ってしまう
「ジュディスは……どうしたのかな……ねえドンに聖核届けたら、ジュディスに会いに行かない?」
「ああ、そうだな。掟を破った人間を見過ごすわけにもいかねえし」
「う、うん、ちゃんと理由を知らないと」
「ジュディスは確かコゴール砂漠の北の山の中の街に住んでたって言ってたね、そこにいるのかな…」
「でもまずはダングレストだ」
トルビキア大陸の南岸の砂浜から上陸した方がダングレストに近いという情報をレイヴンから貰い、先ずはそこを目指し、ダングレストへ
惜しみなく奪い尽くすは悲涙の波
(けれどその波が引いた頃、笑顔があると信じて歩き続ける)