chapter:33 嘆傷を知らず輝く星は涙にも似て
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ナッツが引いた扉の奥、その中は長い長い階段が待ち構えていた
灯りが数を落として行く階段の先に薄暗い影を落とす扉が出迎えた、いよいよベリウスとの対面が叶う、迷う事なく扉を開いた、が
「え、ええっ……!こ、これ何?」
「みんないるよな?」
「ここにいるよ!」
「お――」
「ええ」
「はい!」
「ワン!」
「のじゃ」
「いるわよ」
ユーリが何故点呼を取り、アルシア達がいる事を確認したかの理由は部屋が一切灯りがない暗闇に包まれていたからだ
何故室内がこんなにも暗闇を保っているか…疑問が頭に浮かび、この中で動く事もままならなくいると不意に紫苑色の炎が浮かび、灯りが灯った
だがその紫苑色の炎を手に持っていたのは…キツネの形を象った魔物にも似た巨大な存在だった
「なっ魔物……!」
「ったく、豪華なお食事付きかと期待してたのに罠とはね」
「ユーリ、カロル待って!」
「アルシア…?」
「何で止めるの?!危ないよっ」
「魔物と…何か違う…魔物、じゃない、きっとこの人が…」
目の前の存在に緊張感を高め、それぞれの武器を構えるユーリとカロルを手で制止させるアルシアはただじっと目の前の存在を見つめていた
気のせいでなければ、目の前の存在もまたアルシアと目線を合わせていた気がする、彼女の背中を見ながら、ジュディスが未だ警戒する二人に言葉をかけた
「そう、罠ではないわ。彼女が……」
「ベリウス?」
『いかにも。わらわがノードポリカの統領、「戦士の殿堂」を束ねるベリウスじゃ』
「こりゃたまげた」
今まで人だと勘違いしていた為か呆気に取られてしまうレイヴンの言葉を背で聞きながら、エステルが先ずベリウスへと歩み寄った
「あなたも人の言葉を話せるのですね」
『先刻そなたらはフェローに会うておろう。なれば、言の葉を操るわらわとてさほど珍しくもあるまいて』
「なら…あなたも…」
「あんた、始祖の隸長だな?」
『左様じゃ』
「じ、じゃあこの街を作った古い一族ってのは……」
『わらわのことじゃ』
「この街ができたのは何百年も何百年も昔……ってことは……」
『左様、わらわはその頃からこの街を統治してきた』
「スゴイのじゃ!」
以前ラーギィことイエガーより話された事が始祖の隸長であるベリウスにより、一本の線に繋がれた
素直に感嘆の言葉を零すパティの逆にレイヴンは自分を彼女に寄越させたドンに真実を隠されていた事に苦虫を潰した表情を浮かべていた
『そなたは?』
「ドン・ホワイトホースの部下のレイヴン、書状を持って来たぜ
いまさらあのじいさんが誰と知り合いでも驚かねえけど、一体どういう関係なのよ?」
『人魔戦争の折に色々と世話になったのじゃ』
そんな彼の声が聞こえ、自分に視線を寄越したベリウスへとレイヴンは近づき、ドンよりの書状を手渡す、早速その書状に眼を通す彼女はレイヴンの疑問に答えた
「人魔戦争……!なら黒幕って噂は本当なんですか?」
「カロル…!そんな事聞いちゃ…っ」
『ほほ、確かにわらわは人魔戦争に参加した
しかしそれは始祖の隸長の務めに従ったまでのこと、黒幕などと言われては心外よ』
「人魔戦争が始祖の隸長との戦い……」
『いずれにせよ、ドンとはその頃からの付き合い。あれは人間にしておくのは惜しい男よな』
「じいさんが人魔戦争にかかわってたなんて話、初めて聞いたぜ」
『やつとて話したくないことぐらいあろう。さて、ドンはフェローとの仲立ちをわらわに求めている
あの剛殻な男もフェローに街を襲われてはかなわぬようじゃな、無碍には出来ぬ願いよ、一応承知しておこうかの』
フェローとは違い、友好的な態度を示すベリウスにやっと肩の荷を降ろすレイヴンと始祖の隸長を妙な連中だと評するユーリをベリウスが揚げ足を取ったのだった
そして彼女は用向きが書状だけでない事を早々に見抜いていた
『のう。満月の子に陽月の子よ』
「わかるの?エステルが満月の子でアルシアが陽月の子だって……」
『我ら始祖の隸長は満月の子と陽月の子を感じる事が出来るのじゃ』
こちらが言わずともベリウスは二人の件を知っていた、ならば話は早い、エステルとアルシアは顔を見合わせると彼女に一歩また近づく
灯りが数を落として行く階段の先に薄暗い影を落とす扉が出迎えた、いよいよベリウスとの対面が叶う、迷う事なく扉を開いた、が
「え、ええっ……!こ、これ何?」
「みんないるよな?」
「ここにいるよ!」
「お――」
「ええ」
「はい!」
「ワン!」
「のじゃ」
「いるわよ」
ユーリが何故点呼を取り、アルシア達がいる事を確認したかの理由は部屋が一切灯りがない暗闇に包まれていたからだ
何故室内がこんなにも暗闇を保っているか…疑問が頭に浮かび、この中で動く事もままならなくいると不意に紫苑色の炎が浮かび、灯りが灯った
だがその紫苑色の炎を手に持っていたのは…キツネの形を象った魔物にも似た巨大な存在だった
「なっ魔物……!」
「ったく、豪華なお食事付きかと期待してたのに罠とはね」
「ユーリ、カロル待って!」
「アルシア…?」
「何で止めるの?!危ないよっ」
「魔物と…何か違う…魔物、じゃない、きっとこの人が…」
目の前の存在に緊張感を高め、それぞれの武器を構えるユーリとカロルを手で制止させるアルシアはただじっと目の前の存在を見つめていた
気のせいでなければ、目の前の存在もまたアルシアと目線を合わせていた気がする、彼女の背中を見ながら、ジュディスが未だ警戒する二人に言葉をかけた
「そう、罠ではないわ。彼女が……」
「ベリウス?」
『いかにも。わらわがノードポリカの統領、「戦士の殿堂」を束ねるベリウスじゃ』
「こりゃたまげた」
今まで人だと勘違いしていた為か呆気に取られてしまうレイヴンの言葉を背で聞きながら、エステルが先ずベリウスへと歩み寄った
「あなたも人の言葉を話せるのですね」
『先刻そなたらはフェローに会うておろう。なれば、言の葉を操るわらわとてさほど珍しくもあるまいて』
「なら…あなたも…」
「あんた、始祖の隸長だな?」
『左様じゃ』
「じ、じゃあこの街を作った古い一族ってのは……」
『わらわのことじゃ』
「この街ができたのは何百年も何百年も昔……ってことは……」
『左様、わらわはその頃からこの街を統治してきた』
「スゴイのじゃ!」
以前ラーギィことイエガーより話された事が始祖の隸長であるベリウスにより、一本の線に繋がれた
素直に感嘆の言葉を零すパティの逆にレイヴンは自分を彼女に寄越させたドンに真実を隠されていた事に苦虫を潰した表情を浮かべていた
『そなたは?』
「ドン・ホワイトホースの部下のレイヴン、書状を持って来たぜ
いまさらあのじいさんが誰と知り合いでも驚かねえけど、一体どういう関係なのよ?」
『人魔戦争の折に色々と世話になったのじゃ』
そんな彼の声が聞こえ、自分に視線を寄越したベリウスへとレイヴンは近づき、ドンよりの書状を手渡す、早速その書状に眼を通す彼女はレイヴンの疑問に答えた
「人魔戦争……!なら黒幕って噂は本当なんですか?」
「カロル…!そんな事聞いちゃ…っ」
『ほほ、確かにわらわは人魔戦争に参加した
しかしそれは始祖の隸長の務めに従ったまでのこと、黒幕などと言われては心外よ』
「人魔戦争が始祖の隸長との戦い……」
『いずれにせよ、ドンとはその頃からの付き合い。あれは人間にしておくのは惜しい男よな』
「じいさんが人魔戦争にかかわってたなんて話、初めて聞いたぜ」
『やつとて話したくないことぐらいあろう。さて、ドンはフェローとの仲立ちをわらわに求めている
あの剛殻な男もフェローに街を襲われてはかなわぬようじゃな、無碍には出来ぬ願いよ、一応承知しておこうかの』
フェローとは違い、友好的な態度を示すベリウスにやっと肩の荷を降ろすレイヴンと始祖の隸長を妙な連中だと評するユーリをベリウスが揚げ足を取ったのだった
そして彼女は用向きが書状だけでない事を早々に見抜いていた
『のう。満月の子に陽月の子よ』
「わかるの?エステルが満月の子でアルシアが陽月の子だって……」
『我ら始祖の隸長は満月の子と陽月の子を感じる事が出来るのじゃ』
こちらが言わずともベリウスは二人の件を知っていた、ならば話は早い、エステルとアルシアは顔を見合わせると彼女に一歩また近づく