chapter:25 歓声すらも双星には届かず
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言い訳を並べ、他者に擦り付ける大人達にアルシアは言葉通りに我慢出来ずにその背後へと歩み寄る
「笑っちゃう程にくだらない話ね」
「な、何だよ……?」
「孫だか何だかしらないけど、ギルドの義に反して事を起こしたのはその子じゃないでしょう、そんな事も分からないの?」
「こんな子供に何の責任があるってんだ、こいつが直接何か悪いことをしたか?」
「……まあアルシア、ユーリ、そうカリカリするな、いつものことなのじゃ」
「あんたね、こいつらはあんたのことを思って……」
「心配せんでも、うちはすぐにこの街を出ていくのじゃ。んじゃの」
「あ……ちょっと、あんた……」
苛立と殺気を隠す事をせずにアルシアとユーリは店主とその客に冷声を浴びせる、そんな彼らを当人であるパティは宥める
まるでその場から逃げる様に、パティはリタの言葉を遮り、走って行ってしまう、店主は黙り込んだままに風呂敷の上何事もなかった様に座り込む
「……パティがアイフリードの孫って……どういうことでしょう?」
「そんな話聞いたことないけど……本当なのかな?」
「本当でも嘘でもここまで風評が立つものなの、かな…」
「さあ……どうだろうな、にしてもアイフリードってそこまで評判悪いのか?」
「ブラックホープ号事件でギルドの信用を地に貶めたから、ギルドの関係者は悪く言う人が多いよね」
「……なるほどな」
「例えは見たから、分かる気はする」
何事もなかったかの様に、商売を開始した悪びれもしない店主にユーリとアルシアは一瞥すると闘技場へと踵を返す
「あ、アルシア、ユーリ……パティ、ほっといていいんです?」
「あの子のことよ、強く生きるわ、きっと」
「私もそれに一理、変に私達が気を使ってもパティが気を使っちゃうだろうからね…」
「ああ、それより早く帰らないとおっさんが待ちくたびれて、また悪さを始めかねないぜ」
「……そう、ですね……」
「大丈夫だよ、エステルは優しいね」
「優しいのはアルシアです、あんな風に間に立って怒れるんですから…」
「私はエステルのそんな風に言ってくれる優しさが好きだよ」
「アルシア…!」
未だにパティが気掛かりなのか、その場に立ち尽くすエステルにアルシアは微笑みながら言えば、エステルは嬉しそうに微笑み返してくれる
闘技場に戻り、レイヴンがいるであろう宿屋に行き、旅の疲れを取る為に早々と眠る事に、だがアルシアだけは眠らず、港で星空を見上げていた
「アルシア…?」
「エステル、起こしちゃった?」
「いえ……ちょっと落ち着こうと思って、アルシアは?」
「私も…かな、この大陸にフェローがいるから、気持ちの整理をしておきたいなと思って」
「お前等、こんな夜中に起きて何やってんだ…」
「あ、ユーリ」
一人で気持ちの整理をするつもりが気付けば、エステルに続きユーリと旅の最初のメンバーが集まっていたのを苦笑してしまった
「何笑ってんだよ、アルシア」
「ううん何でもない!落ち着こうと思ったって何か不安な事でもあるの?エステル」
「フェローに言われた言葉が耳から離れないんです」
「ああ、何か言ってたな」
「"忌まわしき、《世界の毒》は消す"……」
「"毒の側にいて、再びその命、《世界の贄》として散らす気か"、が私に言われた言葉……」
「《世界の毒》に《世界の贄》ね……確かにそんな連中が世の中にはいるけどな
少なくとも、オレにはエステルが毒、アルシアが贄には見えねぇがな」
「それって励ましてくれてるんです?」
「思ったこと、言っただけだって」
「ふふ、ユーリは優しいね」
最初から浮かない顔を浮かべているエステルの隣でフェローの言葉を繰り返したアルシアも月明かりに照らされ、憂い気に見える
否定はするものの彼の言葉で元気が出たのは確かで再び星空を見る元気が出て来た
「アルシア、ユーリ、ほらあれ」
「ん?」
「あ…あの星って…」
「あれがブレイブヴェスペリア……凛々の明星です」
「夜空で最も強い、光を放つ星……か」
空を見上げれば、一際眼を惹かれる程の光を放つ大きな星、その名は今やアルシア達の名ともなっている
「笑っちゃう程にくだらない話ね」
「な、何だよ……?」
「孫だか何だかしらないけど、ギルドの義に反して事を起こしたのはその子じゃないでしょう、そんな事も分からないの?」
「こんな子供に何の責任があるってんだ、こいつが直接何か悪いことをしたか?」
「……まあアルシア、ユーリ、そうカリカリするな、いつものことなのじゃ」
「あんたね、こいつらはあんたのことを思って……」
「心配せんでも、うちはすぐにこの街を出ていくのじゃ。んじゃの」
「あ……ちょっと、あんた……」
苛立と殺気を隠す事をせずにアルシアとユーリは店主とその客に冷声を浴びせる、そんな彼らを当人であるパティは宥める
まるでその場から逃げる様に、パティはリタの言葉を遮り、走って行ってしまう、店主は黙り込んだままに風呂敷の上何事もなかった様に座り込む
「……パティがアイフリードの孫って……どういうことでしょう?」
「そんな話聞いたことないけど……本当なのかな?」
「本当でも嘘でもここまで風評が立つものなの、かな…」
「さあ……どうだろうな、にしてもアイフリードってそこまで評判悪いのか?」
「ブラックホープ号事件でギルドの信用を地に貶めたから、ギルドの関係者は悪く言う人が多いよね」
「……なるほどな」
「例えは見たから、分かる気はする」
何事もなかったかの様に、商売を開始した悪びれもしない店主にユーリとアルシアは一瞥すると闘技場へと踵を返す
「あ、アルシア、ユーリ……パティ、ほっといていいんです?」
「あの子のことよ、強く生きるわ、きっと」
「私もそれに一理、変に私達が気を使ってもパティが気を使っちゃうだろうからね…」
「ああ、それより早く帰らないとおっさんが待ちくたびれて、また悪さを始めかねないぜ」
「……そう、ですね……」
「大丈夫だよ、エステルは優しいね」
「優しいのはアルシアです、あんな風に間に立って怒れるんですから…」
「私はエステルのそんな風に言ってくれる優しさが好きだよ」
「アルシア…!」
未だにパティが気掛かりなのか、その場に立ち尽くすエステルにアルシアは微笑みながら言えば、エステルは嬉しそうに微笑み返してくれる
闘技場に戻り、レイヴンがいるであろう宿屋に行き、旅の疲れを取る為に早々と眠る事に、だがアルシアだけは眠らず、港で星空を見上げていた
「アルシア…?」
「エステル、起こしちゃった?」
「いえ……ちょっと落ち着こうと思って、アルシアは?」
「私も…かな、この大陸にフェローがいるから、気持ちの整理をしておきたいなと思って」
「お前等、こんな夜中に起きて何やってんだ…」
「あ、ユーリ」
一人で気持ちの整理をするつもりが気付けば、エステルに続きユーリと旅の最初のメンバーが集まっていたのを苦笑してしまった
「何笑ってんだよ、アルシア」
「ううん何でもない!落ち着こうと思ったって何か不安な事でもあるの?エステル」
「フェローに言われた言葉が耳から離れないんです」
「ああ、何か言ってたな」
「"忌まわしき、《世界の毒》は消す"……」
「"毒の側にいて、再びその命、《世界の贄》として散らす気か"、が私に言われた言葉……」
「《世界の毒》に《世界の贄》ね……確かにそんな連中が世の中にはいるけどな
少なくとも、オレにはエステルが毒、アルシアが贄には見えねぇがな」
「それって励ましてくれてるんです?」
「思ったこと、言っただけだって」
「ふふ、ユーリは優しいね」
最初から浮かない顔を浮かべているエステルの隣でフェローの言葉を繰り返したアルシアも月明かりに照らされ、憂い気に見える
否定はするものの彼の言葉で元気が出たのは確かで再び星空を見る元気が出て来た
「アルシア、ユーリ、ほらあれ」
「ん?」
「あ…あの星って…」
「あれがブレイブヴェスペリア……凛々の明星です」
「夜空で最も強い、光を放つ星……か」
空を見上げれば、一際眼を惹かれる程の光を放つ大きな星、その名は今やアルシア達の名ともなっている