chapter:25 歓声すらも双星には届かず
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「この先は我が主 ベリウスの私室だ、立ち入りは控えてもらう」
「そのベリウスさんに会いに来たんです」
「なんだって?お前達は誰だ?」
「ギルド「凛々の明星」だよ」
「……聞かない名前だな、主との約束はあるか?」
「え?や、約束?」
まだ発足したばかりの「凛々の明星」が大物であるベリウスと約束、ましてや話等した事がある筈ない
これではベリウスと会い、フェローの事を聞く事も叶わない、そう思っているとレイヴンがドンの名前を出す、その名を聞くと男性は顔色を変えて失礼を詫びる
「我が名はナッツ、この街の統領代理を務めている。我が主への用向きならば、私が承ろう」
「すまないねぇ、一応ベリウスさんに直接渡せってドンから言われてんだ」
「そうか……しかしながら、ベリウス様は新月の晩にしか人に会われない
出来れば、次の新月の晩に来てもらいたいのだが……」
「次の新月か……」
「なんで新月の晩だけ?」
「そういう主義なんでしょ、わかんないわよ、他人の考え方なんて」
「満月はつい最近だったし、新月はまだまだ先ね」
「出直しますか」
主義を態々変えて貰う訳には行かず、無理はせずにナッツへドンの使いが来たという伝言を託し、次の新月までベリウスとの面会は先送りとする事に
「じゃあ今の内に砂漠の情報を集めてはどう?」
「フェローの情報もね」
「うん賛成っ下準備も大切だもんね」
「あたしはエアルクレーネの情報探したいんだけど」
「これだけ人の集まる場所なら、期待出来そうですね」
「おっさんは先に宿に行ってて良い?とりあえずドンに経過報告の手紙出しとくわアルシアちゃんも一緒にど?今日色んな事あって疲れたっしょ」
「え」
「そんなの却下に決まって…って言いたいけど、おっさんの言う通りだな、どうするアルシア、先に休んでても良いぞ?」
「んー…私が知りたいって言って、ここまで着いて来てもらったのに皆に任せっきりなのは嫌だから一緒に行くっ」
「ふふ、元気な子ね」
「分かった、無理はすんなよ?って訳だ、おっさん」
「へいへーい」
「じゃ、あたしらも行こ」
気遣ってくれる言葉に嬉しさを含ませながら、アルシアもまだ続行してユーリ達と行動を共にする事に
パーティ内で一番年長のレイヴンを宿へ置き、情報探しの為に港に戻ってみると出店に先程別れたばかりのパティを見かけた
「あ、パティだよ?何してるんだろ?」
「買い物みたいですね」
「これとこれ、くれなのじゃ」
「は、はい……」
「ちょっと、あんた……!」
指差された道具を手に取り、差し出そうとした店主にその傍にいた男が何かを耳打ちする
会話を終えた店主は恐ろしいものを見るかの様にパティを見、恐る恐ると口を開く
「あのぉ……その格好……、……すいませんがあなた、アイフリードのお孫さん……?
いやね、ちょっとした噂が流れてるんだ。アイフリードみたいな服着て、その孫だって名乗る娘がいるって……」
「…………!」
「え?孫?孫って……」
「……やっぱり……えぇと……全部で450ガルドになります」
これで少しだけ彼女の事情が分かった気がした、アイフリードの孫だから、その人物の宝を探し続けていると
店主に丁度のガルドを手渡しするがパティの顔色は優れない、そんな彼女に追い打ちをかける様に店主はまた恐る恐ると告げる
「あ、あの……もう、うちにはあまり来ないでいただけますか、ね……」
「それは……うちがアイフリードの孫だからかの?」
「あ、えと……そのですね、うちは別に良いんですよ。でもね、ほらお客さんとかが……」
「え?いや……わたし?いや、ちょっと待ってくださいよ、わたしゃ、何もそんなこと……」
「ちょっと言ったじゃないですか、ギルドの義に反した奴の孫が来たら店のイメージダウンだって」
「そりゃ、だって人々を守るっていうギルドの本分破って、多くの民間人を殺戮した人物の孫だし……」
「そ、それは……」
「ごめん、もう我慢出来ない」
「え、ちょっアルシア?!」
.