chapter:54 アィーアツブスなる紫陽花
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エステルの言葉が反響する部屋でその先は誰も言葉を発さなかった、イエガーが本来は自分達と協力し合える存在だったとしても…もう知る術はないのだから
何とも言えない気持ちになりながらもイエガーの遺体を室内に残し、先へ急ぐユーリ達の目の前に見るからに厄介そうな仕掛けが待ち構えていた
正面突破は術式によって封じられている為に無理だとして、どうにかならないかと訪れた左右の部屋で最初の様な玉座の仕掛けを見つけた、どうやらこの仕掛けが正面の扉の術式とリンクしている様だ
「イエガー、か……」
「おっさんと同じ身の上にあって、全然違う道を歩んだのじゃな」
「だな。一方は騎士団に居残り続け、一方はギルドの首領、か」
同じ心臓魔導器を埋め込まれた者同士、何か他より思う所があるのか独り言の様に呟くレイヴンを心配する様に見上げるラピードに見上げられながら、彼は呟き続ける
騎士団とギルド、相反する組織にいた二人はアレクセイの言いなりになるしかなかったという共通点があり、レイヴンがドンの所にいたのもアレクセイからの命令からだったらしい、その事実に驚くパティに彼は尚続ける
「もともとはスパイとしてユニオンに潜り込んだんだけどね
それがドンにばれちゃって、でもドンはなんか軽ーくスルーしてくれたのよ」
「いつでも俺の首をかきに来れるものなら来てみやがれってな、感じかの?」
「おっパティちゃん、その通り。よくわかったね?」
「それで男惚れしてユニオンにもどっぷりはまり込んだんじゃな」
「そうそう、なんだかんだで二重生活よ。俺様、困った男よねぇ」
アレクセイとは違った上に立つ者と出会い、刺激を与えられたレイヴンは生き、その様な存在に巡り会えなかったイエガーは終わりを迎えた
ドンの様な存在との出会いもあったら、イエガーの最期も変わっていたかもしれない、とパティも感慨深く零した
水位を上昇させ、進めなかった箇所を浮上してきた瓦礫で補いながら部屋を行き来している内に正面の術式と対岸側にある玉座を見つけ、操作すると道を阻んでいた術式は跡形もなく消え去る
道を戻り、いざ扉の先へ…と思った矢先、パティが何かに気付き、右の行き止まりへと導かれる様に歩む
「ん?何かあったのか?」
「聞いてたのと同じ……それじゃ、これが……?」
「あら?何かしら、それは」
行き止まりの壁には色とりどりの宝石が施されており、その中で一風変わった形の宝石をパティは食い入る様に見て、確信を得る
「これは……《麗しの星》なのじゃ」
「それが《麗しの星》……パティが探していたっていう宝物です?」
「……のじゃ」
「ふええ……マジかよ。まさかこんなところでそんなもんが見つかるとはね」
「…………ずっと探してたのじゃ……ようやく見つけた……」
そっとパティは《麗しの星》を手に取る、《麗しの星》が見つかったという事はパティはそれを手がかりに自身の祖父、アイフリードを探す事が出来る
だが今はまだ祖父を探す時ではないらしく、彼女はアイフリードを今すぐに探しに行くという行動を起こす気はなかった様だ
「今はお宝なんかに感動してる場合じゃねぇって」
「……うむ!さっさと腹黒アレクセイをボコボコにしに行くのじゃ」
「その後にアルシア救出、ですね!」
先程はレイヴンとパティが語っていたが、今度はカロルやリタ達がイエガーの腑に落ちない行動を道中語っていた
「部下もたくさんいるのに、どうしてイエガーはひとりで来たんだろう」
「取り巻きのふたりの女の姿はあったわよ」
「襲ってはこなかったけれどね」
「なんだろうねえ、死んでしがらみを全部断ち切るつもりだったのかな」
「どういう意味です?」
「さて、おっさんにもよくわからないわ」
レイヴンが話をはぐらかし、それを追求しようとするも目の前に現れた魔物のせいで話はあやふやなままに収束してしまった
随分ザウデの奥へと進んできた事を実感し、この先に待っている存在への意気込みを再確認する様に声をあげる
「もうここまできたら、四の五の言ってらんないわな」
「アレクセイをぶっ倒す!そしてアルシアを助け出す!それだけよ!」
「これ以上、世界を混乱させるわけにも、アルシアを傷付けさせるわけにはいきません」
「ボクたちが止めるしかないんだよね」
「ええ、そのためにここにきたのだから」
「今さら覚悟の決まってねえやつはひとりもいないだろ、行くぞ!」
アレクセイを倒し、アルシアを今度こそ助け出すという想いを固め、歩き出した先に彼らを阻む様にしばらく顔を見なかった親衛隊が道を塞いできた
通す気はないらしい彼らの存在に彼らの背中に見える扉の奥にアレクセイがいると勘づき、親衛隊を撃破する武器を持つ手を強め、その力のままに武器を振るった
「親衛隊も必死ね」
「隊長、無事ですか!」
地に臥せた親衛隊を哀れむジュディスの声に被る様に追いついてきたソディアとウィチルが駆けつけてきた
何とも言えない気持ちになりながらもイエガーの遺体を室内に残し、先へ急ぐユーリ達の目の前に見るからに厄介そうな仕掛けが待ち構えていた
正面突破は術式によって封じられている為に無理だとして、どうにかならないかと訪れた左右の部屋で最初の様な玉座の仕掛けを見つけた、どうやらこの仕掛けが正面の扉の術式とリンクしている様だ
「イエガー、か……」
「おっさんと同じ身の上にあって、全然違う道を歩んだのじゃな」
「だな。一方は騎士団に居残り続け、一方はギルドの首領、か」
同じ心臓魔導器を埋め込まれた者同士、何か他より思う所があるのか独り言の様に呟くレイヴンを心配する様に見上げるラピードに見上げられながら、彼は呟き続ける
騎士団とギルド、相反する組織にいた二人はアレクセイの言いなりになるしかなかったという共通点があり、レイヴンがドンの所にいたのもアレクセイからの命令からだったらしい、その事実に驚くパティに彼は尚続ける
「もともとはスパイとしてユニオンに潜り込んだんだけどね
それがドンにばれちゃって、でもドンはなんか軽ーくスルーしてくれたのよ」
「いつでも俺の首をかきに来れるものなら来てみやがれってな、感じかの?」
「おっパティちゃん、その通り。よくわかったね?」
「それで男惚れしてユニオンにもどっぷりはまり込んだんじゃな」
「そうそう、なんだかんだで二重生活よ。俺様、困った男よねぇ」
アレクセイとは違った上に立つ者と出会い、刺激を与えられたレイヴンは生き、その様な存在に巡り会えなかったイエガーは終わりを迎えた
ドンの様な存在との出会いもあったら、イエガーの最期も変わっていたかもしれない、とパティも感慨深く零した
水位を上昇させ、進めなかった箇所を浮上してきた瓦礫で補いながら部屋を行き来している内に正面の術式と対岸側にある玉座を見つけ、操作すると道を阻んでいた術式は跡形もなく消え去る
道を戻り、いざ扉の先へ…と思った矢先、パティが何かに気付き、右の行き止まりへと導かれる様に歩む
「ん?何かあったのか?」
「聞いてたのと同じ……それじゃ、これが……?」
「あら?何かしら、それは」
行き止まりの壁には色とりどりの宝石が施されており、その中で一風変わった形の宝石をパティは食い入る様に見て、確信を得る
「これは……《麗しの星》なのじゃ」
「それが《麗しの星》……パティが探していたっていう宝物です?」
「……のじゃ」
「ふええ……マジかよ。まさかこんなところでそんなもんが見つかるとはね」
「…………ずっと探してたのじゃ……ようやく見つけた……」
そっとパティは《麗しの星》を手に取る、《麗しの星》が見つかったという事はパティはそれを手がかりに自身の祖父、アイフリードを探す事が出来る
だが今はまだ祖父を探す時ではないらしく、彼女はアイフリードを今すぐに探しに行くという行動を起こす気はなかった様だ
「今はお宝なんかに感動してる場合じゃねぇって」
「……うむ!さっさと腹黒アレクセイをボコボコにしに行くのじゃ」
「その後にアルシア救出、ですね!」
先程はレイヴンとパティが語っていたが、今度はカロルやリタ達がイエガーの腑に落ちない行動を道中語っていた
「部下もたくさんいるのに、どうしてイエガーはひとりで来たんだろう」
「取り巻きのふたりの女の姿はあったわよ」
「襲ってはこなかったけれどね」
「なんだろうねえ、死んでしがらみを全部断ち切るつもりだったのかな」
「どういう意味です?」
「さて、おっさんにもよくわからないわ」
レイヴンが話をはぐらかし、それを追求しようとするも目の前に現れた魔物のせいで話はあやふやなままに収束してしまった
随分ザウデの奥へと進んできた事を実感し、この先に待っている存在への意気込みを再確認する様に声をあげる
「もうここまできたら、四の五の言ってらんないわな」
「アレクセイをぶっ倒す!そしてアルシアを助け出す!それだけよ!」
「これ以上、世界を混乱させるわけにも、アルシアを傷付けさせるわけにはいきません」
「ボクたちが止めるしかないんだよね」
「ええ、そのためにここにきたのだから」
「今さら覚悟の決まってねえやつはひとりもいないだろ、行くぞ!」
アレクセイを倒し、アルシアを今度こそ助け出すという想いを固め、歩き出した先に彼らを阻む様にしばらく顔を見なかった親衛隊が道を塞いできた
通す気はないらしい彼らの存在に彼らの背中に見える扉の奥にアレクセイがいると勘づき、親衛隊を撃破する武器を持つ手を強め、その力のままに武器を振るった
「親衛隊も必死ね」
「隊長、無事ですか!」
地に臥せた親衛隊を哀れむジュディスの声に被る様に追いついてきたソディアとウィチルが駆けつけてきた