chapter:23 潮騒の翼は地図を描く様に
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港へ向かうとその道に此処にいる筈がない、エステル同様に次期皇帝候補のヨーデルが従者と共に現れた
「次期皇帝候補殿がこんなとこで何やってんだ?」
「ドンと友好協定締結に関するやり取りを行っています」
「そっか、今は現皇帝がいないもんね…」
「うまくいってます?」
「それが……順調とはいえません」
「だろうなぁ、ヘラクレスってデカ物のせいでユニオンは反帝国ブーム再燃中でしょ」
「その影響で帝国側でも友好協定に疑問の声があがっています」
「ドンが帝国に提示した条件は対等な立場での協定だったしな」
「あんなのがあったら対等とはいえないわね」
「ええ……事前にヘラクレスのことを知っていれば、止められたのですが……」
「次の皇帝候補が何も知らなかったのかよ」
少々苛立っている様に見えるユーリの言葉に騎士団の指揮制限が自分にはないとヨーデル
エステル曰く騎士団は皇帝の指揮でしか行動を起こさないらしい、その説明にユーリは話を簡略し、皇帝になって騎士団を動かせと言ってのける
「私がそのつもりでも今は帝位を継承できないんです」
「なんでよ」
「帝位継承には「宙の戒典」という帝国の至宝が必要なのです
ところが「宙の戒典」は十年前の人魔戦争の頃から行方不明で……」
「ふーん、次の皇帝が決まらないのはそういう裏事情があったのね」
「……だからラゴウは「宙の戒典」を欲しがってたのか……」
「?ユーリ、今何か言った?」
「いや…」
「それにしても皇帝候補が道端へもへも歩いてて良いの?」
何かを呟いたであろうユーリに首を傾げているとどうやらヨーデルはヘリオードに向かう所だったらしい
ダングレストよりも近く、反帝国からの攻撃もそこならなく心置きなく話し合いが出来るのだろう、従者に促されると彼らはその場を後にした
その後ろ姿を見送り、港に向かうと何やら騒がしい足音が船から降りてくる
「あんなにたくさん勘弁してくれ~!」
「命がいくらあっても足りねぇよ!」
「何があったんだ?」
「ん?あれ、あの女の人…」
「待ちなさい!金の分は仕事しろ!しないなら返せ~っ!
ギルド、蒼き獣をブラックリストに追加よ!」
「はい、社長」
「あの人、確かデイドン砦で」
「ああ、あんときの……」
デイドン砦でユーリとアルシアをスカウトしていた女性、カウフマンは逃げ出した男達に悪態をつき、苛立った足取りで船へ戻っていった
彼女が五大ギルドの一つの「幸福の市場」の社長であり、ユニオンの重鎮だと知ったカロルの頭の中で一つの考えが閃く
「いいこと思いついた……!」
「どうした、カロル」
「あの人なら海渡る船、出してくれるかもしれないよ」
今はデズエール大陸へ行く事を最優先とするアルシア達は早速カロルの案に乗り、カウフマンへ接触すると彼女はこちらを覚えていた様だ
「あら、あなたはユーリ・ローウェル君、いいところで会ったわ」
「手配書の効果ってすげぇんだな」
「ねえあなたと横の彼女にピッタリの仕事があるんだけど」
「か、彼女って…!私、そんなんじゃないですからっ」
「あらそうなの」
「はいっこれっぽっちも!」
「…ってことは荒仕事か」
「察しのいい子は好きよ、聞いてるかもしれないけど、この季節、魚人の群れが船の積荷を襲うんで大変なの」
「あれ?それっていつも他のギルドに護衛を頼んでるんじゃ……」
頼っていた傭兵団の首領が亡くなり、今は依頼が出来ない、その為に他の傭兵団を雇っても先程の男達の様に逃げてしまうらしい
そして何の巡り合わせか、その頼っていた傭兵団は「紅の絆傭兵団」でどこか後ろめたい
「生憎と今、取り込み中でね。他を当たってくれ、じゃあな」
「え、ユーリ!船のこと、お願いするんでしょ?」
「あら、船って?」
「オレたちもギルド作ったんだよ」
「「凛々の明星」っていうんです!」
「素敵、それじゃ商売のお話しましょうか
相互利益は商売の基本、お互いのためになるわ」
「悪いが仕事の最中でな、他の仕事は請けられねぇ」
「それなら商売じゃなくて、ギルド同士の協力って事でどう?それならギルドの信義には反しなくってよ、うちと仲良くしておくと色々お得よ~?」
魅力的な誘い、今は横の繋がりがない「凛々の明星」には有難い話だがカロルは返答に困っている
それを見兼ねたユーリは今までの言葉をひっくり返し、合意と代弁した上で自分達の目的地を示した、上手く言い丸められた感は否めないが一先ずは契約成立の様だ
鳥の様な翼を模したマストを張った船がアルシア達を乗せ、海を滑り行く
「次期皇帝候補殿がこんなとこで何やってんだ?」
「ドンと友好協定締結に関するやり取りを行っています」
「そっか、今は現皇帝がいないもんね…」
「うまくいってます?」
「それが……順調とはいえません」
「だろうなぁ、ヘラクレスってデカ物のせいでユニオンは反帝国ブーム再燃中でしょ」
「その影響で帝国側でも友好協定に疑問の声があがっています」
「ドンが帝国に提示した条件は対等な立場での協定だったしな」
「あんなのがあったら対等とはいえないわね」
「ええ……事前にヘラクレスのことを知っていれば、止められたのですが……」
「次の皇帝候補が何も知らなかったのかよ」
少々苛立っている様に見えるユーリの言葉に騎士団の指揮制限が自分にはないとヨーデル
エステル曰く騎士団は皇帝の指揮でしか行動を起こさないらしい、その説明にユーリは話を簡略し、皇帝になって騎士団を動かせと言ってのける
「私がそのつもりでも今は帝位を継承できないんです」
「なんでよ」
「帝位継承には「宙の戒典」という帝国の至宝が必要なのです
ところが「宙の戒典」は十年前の人魔戦争の頃から行方不明で……」
「ふーん、次の皇帝が決まらないのはそういう裏事情があったのね」
「……だからラゴウは「宙の戒典」を欲しがってたのか……」
「?ユーリ、今何か言った?」
「いや…」
「それにしても皇帝候補が道端へもへも歩いてて良いの?」
何かを呟いたであろうユーリに首を傾げているとどうやらヨーデルはヘリオードに向かう所だったらしい
ダングレストよりも近く、反帝国からの攻撃もそこならなく心置きなく話し合いが出来るのだろう、従者に促されると彼らはその場を後にした
その後ろ姿を見送り、港に向かうと何やら騒がしい足音が船から降りてくる
「あんなにたくさん勘弁してくれ~!」
「命がいくらあっても足りねぇよ!」
「何があったんだ?」
「ん?あれ、あの女の人…」
「待ちなさい!金の分は仕事しろ!しないなら返せ~っ!
ギルド、蒼き獣をブラックリストに追加よ!」
「はい、社長」
「あの人、確かデイドン砦で」
「ああ、あんときの……」
デイドン砦でユーリとアルシアをスカウトしていた女性、カウフマンは逃げ出した男達に悪態をつき、苛立った足取りで船へ戻っていった
彼女が五大ギルドの一つの「幸福の市場」の社長であり、ユニオンの重鎮だと知ったカロルの頭の中で一つの考えが閃く
「いいこと思いついた……!」
「どうした、カロル」
「あの人なら海渡る船、出してくれるかもしれないよ」
今はデズエール大陸へ行く事を最優先とするアルシア達は早速カロルの案に乗り、カウフマンへ接触すると彼女はこちらを覚えていた様だ
「あら、あなたはユーリ・ローウェル君、いいところで会ったわ」
「手配書の効果ってすげぇんだな」
「ねえあなたと横の彼女にピッタリの仕事があるんだけど」
「か、彼女って…!私、そんなんじゃないですからっ」
「あらそうなの」
「はいっこれっぽっちも!」
「…ってことは荒仕事か」
「察しのいい子は好きよ、聞いてるかもしれないけど、この季節、魚人の群れが船の積荷を襲うんで大変なの」
「あれ?それっていつも他のギルドに護衛を頼んでるんじゃ……」
頼っていた傭兵団の首領が亡くなり、今は依頼が出来ない、その為に他の傭兵団を雇っても先程の男達の様に逃げてしまうらしい
そして何の巡り合わせか、その頼っていた傭兵団は「紅の絆傭兵団」でどこか後ろめたい
「生憎と今、取り込み中でね。他を当たってくれ、じゃあな」
「え、ユーリ!船のこと、お願いするんでしょ?」
「あら、船って?」
「オレたちもギルド作ったんだよ」
「「凛々の明星」っていうんです!」
「素敵、それじゃ商売のお話しましょうか
相互利益は商売の基本、お互いのためになるわ」
「悪いが仕事の最中でな、他の仕事は請けられねぇ」
「それなら商売じゃなくて、ギルド同士の協力って事でどう?それならギルドの信義には反しなくってよ、うちと仲良くしておくと色々お得よ~?」
魅力的な誘い、今は横の繋がりがない「凛々の明星」には有難い話だがカロルは返答に困っている
それを見兼ねたユーリは今までの言葉をひっくり返し、合意と代弁した上で自分達の目的地を示した、上手く言い丸められた感は否めないが一先ずは契約成立の様だ
鳥の様な翼を模したマストを張った船がアルシア達を乗せ、海を滑り行く