chapter:23 潮騒の翼は地図を描く様に
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「ここにいたか、アルシア」
「ユーリ、どうしたの?」
「アルシアと話したくて探してた」
「ふふ、それは嬉しいな」
宿屋を離れ、港の灯台近くの階段にアルシアはいた
何の抵抗もなしに彼女の隣に座り、ユーリは彼女と同じ様に星空を見上げつつ、会話を始める
「カロルともさっき話したんだけど、首領って言われるの恥ずかしいからいつも通り呼んでくれだとよ」
「そうなの?まあ…確かにまだ小さいから、気にしちゃうよね」
「多分、な」
「…ねえユーリ」
「ん?」
「ごめんね」
「何で謝るんだよ」
「キュモールを私の事優先させて、逃がしたから…」
敢えて会話でエステルの名を出さなかったのは彼女を思っての事だろう、自分の名だけを出していれば、彼女に火の粉は飛ばない
浮かない表情を浮かべるアルシアに大袈裟に溜息をつくとユーリは目の前の頬をつまみ上げた
「いひゃっいひゃひゃっ?!」
「バカ、アルシアがそんなこと思わねぇで良いんだよ」
「で、でもっ私だって逃がしたの悔しかったし!」
「それにさっき言ってただろ、自分の事を「知らなきゃいけない気がするから」って」
「う…」
「キュモールの事は後で考えりゃ良い、アルシアはフェローを追っていきゃ良い
オレはそれをサポートする、いつもお前がやってることが逆転しただけだ」
「…ありがと、ユーリ」
「ああ」
「私がフェローに近付く前に足を止めたら…背中押してくれる?」
「当たり前だろ、ほら体冷やすから宿屋戻るぞ」
「うんっ」
星を背に笑顔を浮かべるアルシアはいつも通り、彼女に笑顔が戻った事に安堵し、ユーリはその手を取って立ち上がらせる
翌朝、宿屋にはリタ以外の面子が入口で集まっていた、ふと扉が開いた音が響くとそこには何かが吹っ切れた様に笑顔を浮かべるリタがいた
「で、港から船、だっけ?」
「え、それって……」
「お前もついてくんのか?」
「ええ」
「なんか用事があったんでないの?」
「エアルクレーネの調査ですよね」
「そっちは良いの?」
「騎士団長から依頼されたケーブ・モックの方はすでに調査、報告済み
他のエアルクレーネはどのみち旅して調べるつもりだったから」
「つまり調査のために私たちを利用するってことかしら」
「まあね、ヘリオードの時みたいに調査中、ひどい目に遭わないとも限らないわけだし
一人よりもあんたたちと一緒の方がとりあえず安心よね」
「あいかわらず良い性格してるぜ」
「また一緒に旅できるんですね。わたし嬉しいです」
「うんうんっリタは博識だし、頼りになるしっ」
「そ、そう……あたしは、別に」
心を許しているらしいエステルとアルシアの他意なしの純粋な言葉にリタは笑顔から赤い顔に移り変わらせる
早口で港へ行く様に催促する彼女にからかう様に茶々をいれたレイヴンに逆ギレし、雰囲気は和やかになっていく
「んじゃ港に行きますか、な?アルシア」
「うんっ」
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