chapter:45 眠る前の独りの涙
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今度はその言葉にエステルへと視線が反れる、球体の中にいる彼女の表情には戸惑いの色が滲んでいる、それを振り払わせる為にユーリ達がその名を懸命に呼ぶ
だが彼女が呟いたのは帰りたい、というものでなく分からない、という言葉でユーリ達に動揺を与えた、今の彼女は自分の力に翻弄され、自分の意志が分からなくなっていた
「一緒にいたらわたし、みんなを傷つけてしまう。でも……一緒にいたい!わたし、どうしたらいいのかわからない!」
「エステル!しっかりするのじゃ!」
「四の五の言うな!来い!エステル!わかんねぇ事はみんなで考えりゃいいんだ!」
「エステル、私、言ったよね…?"自分は一人だって思って背負い込まないで?私も一緒に悩ませて?"って…皆がいること、忘れないで…?」
「アルシア…ユーリ……!」
「減らず口を…」
「っあぁぁぁっ!!!」
「アルシアッ!!! 野郎!」
誰よりも信頼する親友の言葉にエステルの瞳に光が戻るもそれを良しとしないアレクセイが術式を発動させ、再び彼女にエアルを集束させる
その痛みに溜まらず悲鳴を上げたアルシアへとユーリ達が駆け寄るも集束させ暴走したエアルがエステルの力で衝撃波となり、彼らを弾き飛ばし、それにエステルに戻っていた光が陰る
「もう……イヤ……」
「み、んな…っ」
「アルシア…?アルシア、しっかりして!」
「いかんな、ローウェル君。ご婦人のエスコートとしてはいささか強引過ぎやしないかね。紳士的ではないな」
「生憎、紳士と無縁の下町育ちでな。行儀と諦めの悪さは勘弁してくれ」
「今となってはその剣は邪魔以外の何物でもない、ここで消えてもらう」
「ユーリ!みんな!」
気絶してしまったアルシアは自分に必死に呼び掛けるリタの声も届かず、アレクセイは彼女とエステルを連れ、その場を後にする彼らと入れ替わる様に親衛隊がユーリ達を阻む
苦言を呈し、戦闘も辞さない構えでいるユーリ達の前に一人の隊長が現れると親衛隊は一斉に敬礼し男性が一つ頷くとその場から親衛隊は消え去り、その隊長のみが壁となり残る
その姿には見覚えがあった、以前カルボクラムで今は亡きキュモール隊から自分達を取り上げたシュヴァーンという隊長
顔を合わせた事のない彼が現れると今まで黙っていたラピードが吠え始めた
「どうした、ラピード」
「……やはり犬の鼻はごまかせんか」
「!?」
「……この声……まさか……レイヴン?」
「はえ?おっさん!?どういうことじゃ!?」
初めて聞いたシュヴァーンの声はレイヴンそのもの、そして上げた顔も彼そのもの、だがその表情にはいつもの飄々としたものはない
皆が驚く中でフレンはレイヴンと対面した時に面影を見ていたのか冷静で、ユーリはどこか自然に納得する事が出来ていた
「そんな!だってドンは……ねえレイヴン!」
「騎士団長だけでなくあなたまで……なぜです!」
「俺の任務はおまえたちとおしゃべりすることではない」
「レイヴン……!」
「こっちは急いでんだ、通してくんねぇか。それとも本気でやり合うつもりか?」
戦闘を辞さない構えを崩さないユーリ達へシュヴァーンは静かに剣を構える、その姿勢にユーリは怒声を上げるもシュヴァーンは微動だにしない
「バッカやろうが!」
「帝国騎士団隊長首席 シュヴァーン・オルトレイン、……参る」
「悪ぃけど、おっさんだからって手加減しねぇぜ!幻狼斬!てやっ!もひとつ!」
「全力でお手合わせ頂けて光栄だな、行くぞ!」
「くっ!」
「隊長…あなたと戦う日が来るなんて…散沙雨!獅子戦吼!」
「君と戦う機会が出来て、俺は嬉しいよ、風よ切り刻め!ウィンドカッター!」
「二人とも!活心エイドスタンプ!」
「サンキュー、カロル」
回復係であるエステル、アルシア、そして…レイヴンがいない事で体力の方もいつにも増して気を遣わなければいけない状況
騎士団長の懐刀であるシュヴァーンの剣技と術技は一切の妥協も許されない
「レイヴン…なんで…なんでなの!?」
「何度でも言おう、私は『レイヴン』などと言う人間ではない…推して参る!」
「解き放たれし不穏なる異界の力、目の前の邪悪に裁きを…!あんたなんて…大っ嫌いよ!ヴァイオレントペイン! 」
「フッ…嫌われたものだな、この命を燃やし…敵を討つ!ブラストハァァート!」
シュヴァーンの心臓部位が輝いたと思えば、周囲目掛けて膨大な力が放たれる、言うなれば彼の奥の手と言うものだろう
だが幸いにもそれを使ったシュヴァーンは心臓を抑え、その場に膝をついている、そして魔術構成の為に距離を取っていたリタがそれを見逃す筈もない
だが彼女が呟いたのは帰りたい、というものでなく分からない、という言葉でユーリ達に動揺を与えた、今の彼女は自分の力に翻弄され、自分の意志が分からなくなっていた
「一緒にいたらわたし、みんなを傷つけてしまう。でも……一緒にいたい!わたし、どうしたらいいのかわからない!」
「エステル!しっかりするのじゃ!」
「四の五の言うな!来い!エステル!わかんねぇ事はみんなで考えりゃいいんだ!」
「エステル、私、言ったよね…?"自分は一人だって思って背負い込まないで?私も一緒に悩ませて?"って…皆がいること、忘れないで…?」
「アルシア…ユーリ……!」
「減らず口を…」
「っあぁぁぁっ!!!」
「アルシアッ!!! 野郎!」
誰よりも信頼する親友の言葉にエステルの瞳に光が戻るもそれを良しとしないアレクセイが術式を発動させ、再び彼女にエアルを集束させる
その痛みに溜まらず悲鳴を上げたアルシアへとユーリ達が駆け寄るも集束させ暴走したエアルがエステルの力で衝撃波となり、彼らを弾き飛ばし、それにエステルに戻っていた光が陰る
「もう……イヤ……」
「み、んな…っ」
「アルシア…?アルシア、しっかりして!」
「いかんな、ローウェル君。ご婦人のエスコートとしてはいささか強引過ぎやしないかね。紳士的ではないな」
「生憎、紳士と無縁の下町育ちでな。行儀と諦めの悪さは勘弁してくれ」
「今となってはその剣は邪魔以外の何物でもない、ここで消えてもらう」
「ユーリ!みんな!」
気絶してしまったアルシアは自分に必死に呼び掛けるリタの声も届かず、アレクセイは彼女とエステルを連れ、その場を後にする彼らと入れ替わる様に親衛隊がユーリ達を阻む
苦言を呈し、戦闘も辞さない構えでいるユーリ達の前に一人の隊長が現れると親衛隊は一斉に敬礼し男性が一つ頷くとその場から親衛隊は消え去り、その隊長のみが壁となり残る
その姿には見覚えがあった、以前カルボクラムで今は亡きキュモール隊から自分達を取り上げたシュヴァーンという隊長
顔を合わせた事のない彼が現れると今まで黙っていたラピードが吠え始めた
「どうした、ラピード」
「……やはり犬の鼻はごまかせんか」
「!?」
「……この声……まさか……レイヴン?」
「はえ?おっさん!?どういうことじゃ!?」
初めて聞いたシュヴァーンの声はレイヴンそのもの、そして上げた顔も彼そのもの、だがその表情にはいつもの飄々としたものはない
皆が驚く中でフレンはレイヴンと対面した時に面影を見ていたのか冷静で、ユーリはどこか自然に納得する事が出来ていた
「そんな!だってドンは……ねえレイヴン!」
「騎士団長だけでなくあなたまで……なぜです!」
「俺の任務はおまえたちとおしゃべりすることではない」
「レイヴン……!」
「こっちは急いでんだ、通してくんねぇか。それとも本気でやり合うつもりか?」
戦闘を辞さない構えを崩さないユーリ達へシュヴァーンは静かに剣を構える、その姿勢にユーリは怒声を上げるもシュヴァーンは微動だにしない
「バッカやろうが!」
「帝国騎士団隊長首席 シュヴァーン・オルトレイン、……参る」
「悪ぃけど、おっさんだからって手加減しねぇぜ!幻狼斬!てやっ!もひとつ!」
「全力でお手合わせ頂けて光栄だな、行くぞ!」
「くっ!」
「隊長…あなたと戦う日が来るなんて…散沙雨!獅子戦吼!」
「君と戦う機会が出来て、俺は嬉しいよ、風よ切り刻め!ウィンドカッター!」
「二人とも!活心エイドスタンプ!」
「サンキュー、カロル」
回復係であるエステル、アルシア、そして…レイヴンがいない事で体力の方もいつにも増して気を遣わなければいけない状況
騎士団長の懐刀であるシュヴァーンの剣技と術技は一切の妥協も許されない
「レイヴン…なんで…なんでなの!?」
「何度でも言おう、私は『レイヴン』などと言う人間ではない…推して参る!」
「解き放たれし不穏なる異界の力、目の前の邪悪に裁きを…!あんたなんて…大っ嫌いよ!ヴァイオレントペイン! 」
「フッ…嫌われたものだな、この命を燃やし…敵を討つ!ブラストハァァート!」
シュヴァーンの心臓部位が輝いたと思えば、周囲目掛けて膨大な力が放たれる、言うなれば彼の奥の手と言うものだろう
だが幸いにもそれを使ったシュヴァーンは心臓を抑え、その場に膝をついている、そして魔術構成の為に距離を取っていたリタがそれを見逃す筈もない