chapter:58 拾い上げたのは小さな可能性
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苦笑を含みながら、彼女の言葉を評価するユーリに今度こそ振り返るとジュディスはいつもの様に余裕を込めた笑みを浮かべる
「おかしいわね、本当なのに」
「…心配してくれてありがとう、ジュディス」
「ふふ、アルシアが私のときにしてくれたことをしただけよ?」
「そうなの?でも…嬉しかったから、ありがとうって言わせて?」
「アルシアのそういう所、好きよ」
「むわぁてまてまてぇい!!」
いざアスピオへ、としていたアルシア達を引き止めんと坂の向こう側から慌ただしい足音と息を切らしたルブランの声が響く
ここで彼らに捕まると厄介だろう、そういえば水道魔導器を奪還する時に下町を出た際もこんな風に彼らに追いかけられたな、と思い返された
「やれやれ、たまにはゆっくり出かけたいもんだぜ」
「毎度毎度、騒がしいお見送りだよね」
ふふ、と笑みを零すアルシア達の姿は坂を上り切ったルブラン達の前にはすでになく、代わりに帝都の外から空へ浮上するバウルの姿が視界に飛び込む
あまりのその存在の大きさに目を見開き、動きを止めてしまった彼らにバウルが吊るしたフィエルティア号からユーリの声が降ってきた
「あばよ、騎士団!」
「おのれー返せ戻せ」
悔しそうにバウルを見上げる彼らにユーリ達を食い止める術もなく、ただ足踏みして見送る事を余儀なくされたのだった
「……ホントに不気味ですね、空の……あの星喰み」
「まさか空の果てに災厄があるなんて思ってもみなかったね……」
空を泳ぐフィエルティア号から見る星喰みは手に触れられそうな近く、地上から見るよりも胸を痛める程だ
隠されてただけの伝承の災厄が姿を見せた、多くは伝承の災厄を知らない世界の人々は不安に駆られている事だろう、だがそれとは逆の思考を持つ存在が傍にいた
「隠されたまま、知らない間に手に負えなくなっているよりいっそ見えている方がスッキリするわ」
「そうだね、隠されたままだったら危険に直視しないままでいたかもしれないし……言葉だけじゃ誰も見向きしないままだったはず」
「ジュディスのそういうところ、いつもすごいって思います……」
「けど、確かにやばいのが目に見えるってのはいいかもしれないな。仲悪い奴らが協力する口実になるしな」
「そうね、もう星喰みの存在を認めて挑むしかないのだから」
「そうですね……」
「もういがみ合ってる場合じゃないってことだね……」
今もいがみ合っているであろう帝国とギルドへ思い馳せながら、そう呟いている間にバウルはアスピオまで近付いており、リタに会う為にも街の中へと歩んで行く
「分かったあ!!」
広場まで向かったアルシア達の目の前から聞き慣れた声が洞窟内にある街中に大きく響く為、彼女がどこにいるかを知らせる
どうやら彼女は自分達の目の前の方向へいた様だ、アルシア達の前から走って来るリタを呼び止めようとエステルが声をかけようと試みた
「あ、リタ、アルシアとユーリが……」
エステルの声にも耳を傾けず、呆気に取られているアルシア達の前を見た事もない早さでリタは走り去ってしまった
「「「「…」」」」
「うちらの存在感はカサゴの擬態よりもゼロなのじゃ」
「研究以外、なにも目に入らなくなってるって感じね」
「……あれじゃ変人扱いされんのも無理ないな」
「すごくうれしそうでした、きっとなにか発見があったんですよ」
「分かったってリタが言ってたもんね、早く聞きにいこう?」
「そりゃ期待したいとこだな、行ってみようぜ」
リタのあの行動には驚いていたものの彼女が何か掴んだ事は明白、それを彼女自身の口から聞く為にも彼女の住まいへと足を運ぶ
小屋内部でリタは先程見た状態のまま、他の事に気を取られない程に集中しながら本棚に向かい、専門用語を呟いている
「ふんふん……やっぱりそうか、力場の安定係数の算出も十分可能ね。つまり……」
「リタ?」
二度目になるエステルの呼び掛けにも応じず、リタは忙しなく足を動かしながら思考に没頭している
「……の応用で基幹術式もいけそう、変換効率はクリアね。非拡散の安定した循環構造体がこれで……」
「えっと……リタ?」
「おい、リタ!」
「なに?!邪魔しないでくれる?って、え!?」
やっと呼び掛けに気付き、考え事の邪魔をされ苛立った様子で振り返った彼女は目を丸くし動揺を露にする
「おかしいわね、本当なのに」
「…心配してくれてありがとう、ジュディス」
「ふふ、アルシアが私のときにしてくれたことをしただけよ?」
「そうなの?でも…嬉しかったから、ありがとうって言わせて?」
「アルシアのそういう所、好きよ」
「むわぁてまてまてぇい!!」
いざアスピオへ、としていたアルシア達を引き止めんと坂の向こう側から慌ただしい足音と息を切らしたルブランの声が響く
ここで彼らに捕まると厄介だろう、そういえば水道魔導器を奪還する時に下町を出た際もこんな風に彼らに追いかけられたな、と思い返された
「やれやれ、たまにはゆっくり出かけたいもんだぜ」
「毎度毎度、騒がしいお見送りだよね」
ふふ、と笑みを零すアルシア達の姿は坂を上り切ったルブラン達の前にはすでになく、代わりに帝都の外から空へ浮上するバウルの姿が視界に飛び込む
あまりのその存在の大きさに目を見開き、動きを止めてしまった彼らにバウルが吊るしたフィエルティア号からユーリの声が降ってきた
「あばよ、騎士団!」
「おのれー返せ戻せ」
悔しそうにバウルを見上げる彼らにユーリ達を食い止める術もなく、ただ足踏みして見送る事を余儀なくされたのだった
「……ホントに不気味ですね、空の……あの星喰み」
「まさか空の果てに災厄があるなんて思ってもみなかったね……」
空を泳ぐフィエルティア号から見る星喰みは手に触れられそうな近く、地上から見るよりも胸を痛める程だ
隠されてただけの伝承の災厄が姿を見せた、多くは伝承の災厄を知らない世界の人々は不安に駆られている事だろう、だがそれとは逆の思考を持つ存在が傍にいた
「隠されたまま、知らない間に手に負えなくなっているよりいっそ見えている方がスッキリするわ」
「そうだね、隠されたままだったら危険に直視しないままでいたかもしれないし……言葉だけじゃ誰も見向きしないままだったはず」
「ジュディスのそういうところ、いつもすごいって思います……」
「けど、確かにやばいのが目に見えるってのはいいかもしれないな。仲悪い奴らが協力する口実になるしな」
「そうね、もう星喰みの存在を認めて挑むしかないのだから」
「そうですね……」
「もういがみ合ってる場合じゃないってことだね……」
今もいがみ合っているであろう帝国とギルドへ思い馳せながら、そう呟いている間にバウルはアスピオまで近付いており、リタに会う為にも街の中へと歩んで行く
「分かったあ!!」
広場まで向かったアルシア達の目の前から聞き慣れた声が洞窟内にある街中に大きく響く為、彼女がどこにいるかを知らせる
どうやら彼女は自分達の目の前の方向へいた様だ、アルシア達の前から走って来るリタを呼び止めようとエステルが声をかけようと試みた
「あ、リタ、アルシアとユーリが……」
エステルの声にも耳を傾けず、呆気に取られているアルシア達の前を見た事もない早さでリタは走り去ってしまった
「「「「…」」」」
「うちらの存在感はカサゴの擬態よりもゼロなのじゃ」
「研究以外、なにも目に入らなくなってるって感じね」
「……あれじゃ変人扱いされんのも無理ないな」
「すごくうれしそうでした、きっとなにか発見があったんですよ」
「分かったってリタが言ってたもんね、早く聞きにいこう?」
「そりゃ期待したいとこだな、行ってみようぜ」
リタのあの行動には驚いていたものの彼女が何か掴んだ事は明白、それを彼女自身の口から聞く為にも彼女の住まいへと足を運ぶ
小屋内部でリタは先程見た状態のまま、他の事に気を取られない程に集中しながら本棚に向かい、専門用語を呟いている
「ふんふん……やっぱりそうか、力場の安定係数の算出も十分可能ね。つまり……」
「リタ?」
二度目になるエステルの呼び掛けにも応じず、リタは忙しなく足を動かしながら思考に没頭している
「……の応用で基幹術式もいけそう、変換効率はクリアね。非拡散の安定した循環構造体がこれで……」
「えっと……リタ?」
「おい、リタ!」
「なに?!邪魔しないでくれる?って、え!?」
やっと呼び掛けに気付き、考え事の邪魔をされ苛立った様子で振り返った彼女は目を丸くし動揺を露にする