chapter:57 譲れないもの、ひとつ
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ギルドに所属する者達にとってはヘラクレスの例がある為にザウデが現れた事に警戒するのは当然でもあった、そしてそれはギルドだけではなく世界にも混乱を招いただろう
事態の収束と世界で起きた混乱をどう収めるかでヨーデルも悩みの渦中にいる様だ、そして彼もその渦の中にいる
「フレンはフレンであちこち飛び回ってますし」
「みんな、頑張ってんだな」
「……ユーリとアルシアがいなくても自分たちにやれることをやろうって」
「そっか」
「きっと……きっと生きてるからって」
「……」
涙に濡れていく言葉、嗚咽を漏らしながら肩を震わせるエステルは自分達の救出にどれ程の事があったかを教えてくれた
「フレンなんか……船で何度も何度も探して……」
「エステル……待っててくれてありがとう」
「……心配かけたな、悪ぃ」
どれだけ不安にさせたのかは分かりかねないが、その不安の中でも自分達の生存を信じていてくれたエステルへ最大の感謝を込めて、アルシアは彼女の頭を優しく撫でた
アルシアに続く様に心配をかけた事に謝罪するユーリの言葉にエステルは首を横に振り、顔を上げた
「お陰さんで傷も全然だいじょうぶだぜ」
「うん、もういつでも行けるよ」
「でも今日はもう休んでください。今すぐ会いに行かなくてもリタたちもカロルたちもきっとだいじょうぶですから」
「はっは、承知しましたよ」
「そうだね、ユーリは重傷だったんだし休まないと」
「アルシアもな」
立ち上がったエステルのそう諭され、ユーリはラピードを、アルシアはエステルを連れ、部屋に招く
だが生憎とベッドは一つしかない、客人であり皇女でもあるエステルを床で寝かせるというのはどうにも遠慮してしまう
「私が床で寝るからエステルはベッドを使って?」
「そんなこと、出来ません!ベッドはアルシアが使うべきです」
「私は大丈夫なのに……どうしよう…。あ、じゃあ一緒に寝る?」
「……えっ?」
「あ、やっぱり嫌だよね……」
言った後に自分の言葉がどんなに無遠慮なものだったか知り、アルシアは苦笑してしまう、流石に仲間でも友達でも二人で寝るというのは緊張して寝れないだろう
ならどうやってエステルにベッドで寝てもらおうかと次の思考に移った彼女にエステルはぶんぶんと両手を振る
「い、嫌じゃないです!でも……良いんですか?」
「うん、全然いいよ」
「じゃあお言葉に甘えて……」
「狭くないかな?大丈夫?」
先にベッドの端に寝転んだエステルはベッドに座ったままのアルシアを見上げ、嬉しそうに微笑む
「ふふ…」
「?」
「わたし、こんな風にお友達……いえ、誰かと一緒に寝るなんて始めてで…嬉しいんです」
「そっか……私も始めてだよ、友達とお泊まり会するの
流石にユーリとフレンとはもう一緒に寝れないしね…」
同年代の女性は今まで出会った中では今はいないクリティア族の彼女、下町の子供達は友達…というよりは兄弟の様なものだ
お泊まり会はエステルと同じくアルシアも始めてだ、あれだけ寝た筈なのに襲って来る眠気に抵抗せずにアルシアもエステルの隣に寝転ぶ
「……アルシアが生きててよかったです、いなくなってたらこんな風にお話もできなかったですから」
「…うん、そだね……。さ、もう寝ようか?」
「はい、お休みなさい、アルシア」
「お休み、エステル」
こんなにも自分は誰かに支えられて生きている、それがこんなにも嬉しいものだなんて――
ああ、自分は――この命は彼らによって生かされている
譲れないもの、ひとつ
(世界にも運命にも渡せない)
事態の収束と世界で起きた混乱をどう収めるかでヨーデルも悩みの渦中にいる様だ、そして彼もその渦の中にいる
「フレンはフレンであちこち飛び回ってますし」
「みんな、頑張ってんだな」
「……ユーリとアルシアがいなくても自分たちにやれることをやろうって」
「そっか」
「きっと……きっと生きてるからって」
「……」
涙に濡れていく言葉、嗚咽を漏らしながら肩を震わせるエステルは自分達の救出にどれ程の事があったかを教えてくれた
「フレンなんか……船で何度も何度も探して……」
「エステル……待っててくれてありがとう」
「……心配かけたな、悪ぃ」
どれだけ不安にさせたのかは分かりかねないが、その不安の中でも自分達の生存を信じていてくれたエステルへ最大の感謝を込めて、アルシアは彼女の頭を優しく撫でた
アルシアに続く様に心配をかけた事に謝罪するユーリの言葉にエステルは首を横に振り、顔を上げた
「お陰さんで傷も全然だいじょうぶだぜ」
「うん、もういつでも行けるよ」
「でも今日はもう休んでください。今すぐ会いに行かなくてもリタたちもカロルたちもきっとだいじょうぶですから」
「はっは、承知しましたよ」
「そうだね、ユーリは重傷だったんだし休まないと」
「アルシアもな」
立ち上がったエステルのそう諭され、ユーリはラピードを、アルシアはエステルを連れ、部屋に招く
だが生憎とベッドは一つしかない、客人であり皇女でもあるエステルを床で寝かせるというのはどうにも遠慮してしまう
「私が床で寝るからエステルはベッドを使って?」
「そんなこと、出来ません!ベッドはアルシアが使うべきです」
「私は大丈夫なのに……どうしよう…。あ、じゃあ一緒に寝る?」
「……えっ?」
「あ、やっぱり嫌だよね……」
言った後に自分の言葉がどんなに無遠慮なものだったか知り、アルシアは苦笑してしまう、流石に仲間でも友達でも二人で寝るというのは緊張して寝れないだろう
ならどうやってエステルにベッドで寝てもらおうかと次の思考に移った彼女にエステルはぶんぶんと両手を振る
「い、嫌じゃないです!でも……良いんですか?」
「うん、全然いいよ」
「じゃあお言葉に甘えて……」
「狭くないかな?大丈夫?」
先にベッドの端に寝転んだエステルはベッドに座ったままのアルシアを見上げ、嬉しそうに微笑む
「ふふ…」
「?」
「わたし、こんな風にお友達……いえ、誰かと一緒に寝るなんて始めてで…嬉しいんです」
「そっか……私も始めてだよ、友達とお泊まり会するの
流石にユーリとフレンとはもう一緒に寝れないしね…」
同年代の女性は今まで出会った中では今はいないクリティア族の彼女、下町の子供達は友達…というよりは兄弟の様なものだ
お泊まり会はエステルと同じくアルシアも始めてだ、あれだけ寝た筈なのに襲って来る眠気に抵抗せずにアルシアもエステルの隣に寝転ぶ
「……アルシアが生きててよかったです、いなくなってたらこんな風にお話もできなかったですから」
「…うん、そだね……。さ、もう寝ようか?」
「はい、お休みなさい、アルシア」
「お休み、エステル」
こんなにも自分は誰かに支えられて生きている、それがこんなにも嬉しいものだなんて――
ああ、自分は――この命は彼らによって生かされている
譲れないもの、ひとつ
(世界にも運命にも渡せない)