chapter:64 世界救済に近付く、あなたが遠のく
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「魔狩りの剣」の撤退を見送った後、これまでと同じ様にエステルとアルシアを介して変化したマナが聖核へと注ぐ事を開始する、その内に宿った意思が再び目を覚ますまで
その目覚めの刺激に必要なマナが全て注がれたのか、聖核を包むかの様に足場が割れ、その地の底より鋭敏な岩が突出し、新たな精霊が……
「成功……?」
「でも目を閉じたまま、ぴくりとも動かんのじゃ」
これまでウンディーネ、イフリートは精霊化しても意識をはっきりとさせ、アルシア達とも対話することが可能であった
だが今回はどうだ、新たに生み出されたグシオスであった精霊はその瞳を深く閉ざしたまま生まれてきた、不意に失敗、という文字が頭の中を過る
「イフリート、これって……?」
『意識すら飲まれかけていたのだ、しばらくは目覚めまい。さぁ、名付けてやるがよい』
「……精霊の名前はエステルに任せるよ」
どうやら精霊化の失敗ではないらしい事態にほっと胸を撫で下ろしたアルシアの言葉にエステルは眠ったままの精霊に視線を向ける
「属性は……なんです?」
『大地深く根ざした力……すなわち地』
「……大地……なら……根を張る者 ノーム」
「地の精霊 ノーム……」
『目覚めたら、伝えておこう』
着々と目的の四大属性を司る精霊が揃ってきている中で星喰みの真実を知ったリタはやり切れない様子を表情で物語る
世界を守る為に人知れず、エアルをその身に変えてまで調整する彼らが命尽きると今度は世界を脅かす存在になるという皮肉を憂いているのだろう
「……星喰みがエアルを調整してくれようとした始祖の隸長の成れの果てなんて」
「なんだかやり切れないね……あんな風に人にも憎まれながら、世界を守ろうとしてくれていたのに」
「まったく人間ってやつは本当に自分の目で見えることしか分からないもんだな」
「んで、巡り巡って結局一番悪いのは人間ってか……笑えないねぇ」
「いつだってなにかやらかすのは人間なのじゃ」
自分達がやった事、自分達の生活の為にエアルを使用する、そしてそのエアルを調整する為に始祖の隸長はその身を削る
ある意味では星喰みを生み出し、この事態を引き起こしたのは人間や世界かもしれない、何と言う大きな因果応報なのだろうか
けれどそれでも自分達はまだ終わる訳にはいかない、それを一番に理解した人物がアルシア達の前に出て微笑む
「じゃ、なおのこと、がんばらないといけませんね」
「うん、私達人間が起こしたことは私達でケリをつけないと、ね」
「……そうだな、その通りだ」
星喰みを生み出した自分達の手で全てを終わらせる、星喰みの正体を知り、備わっていた決意をより強固にさせ、最後の精霊を求め、アルシア達は踵を返す
ふと先程まで始祖の隸長の命を奪おうと憤慨の意を沸き立たせ、始祖の隸長への憎しみを露にしたクリントの言葉がどうも忘れられずにいた
「始祖の隸長に家族を殺された、ね……」
「クリントって言ったか?あのおっさん、憎む気持ちは簡単には消えねぇんだろうな」
「そう簡単に生き方は変えられないって本人も言ってたしね……」
「そうね……私怨もあるんでしょうけど、魔物を狩ることが彼の生きる目的になっているようにも感じたわ
前に私がそうだったもの……魔導器を壊すことだけが生きがいだったわ」
始祖の隸長が持つエアル調整の力を上回る程のエアルを増加させるヘルメス式魔導器、それを始祖の隸長達が役目を全う出来る様に破壊し回っていたジュディス
それを自身の役目として科してきた、だが今の彼女は違う、自分のした事に対する罰を共に受けるという仲間を得、あり方を変えたのだから
頑なに自身の役目の為に他者と深く付き合おうとしなかったジュディスも自身を変えられた、ならばクリントもいつかきっと、
「いつか他の生きがいを見つけて、「魔狩りの剣」も変えられるといいね」
「どうだろうな……どっちにしろ俺たちは俺たちの目的を果すだけさ、そーだろ?カロル」
「え……?……うん、そうだね!」
外でフィエルティア号と共に待っていたバウルにより、空の航海に飛びだった船内でまだ自分達が始祖の隸長の存在を知らない頃に対峙したグシオスの行動への疑問が話に上がった
グシオスがカルボクラムにいたのはエアルを食べる為だったらしいが、そこを「魔狩りの剣」の逆結界に捕われていたのが事の真相だったらしい
「そこに私達も居合わせたってことかー」
「そういえばジュディがあん時、バウルと飛び込んできたのってグシオスを助けるためか?」
「それはついで。どちらかと言うと逆結界を作ってたヘルメス式の魔導器を壊すため、よ
だって結局、わたしに……グシオスは救えなかった」
『…………!』
「グシオスは精霊化にまだ賛成とも反対とも言ってなかったわ」
もしかしたら、精霊になるのをグシオスは快く思いはしなかったかもしれない、例え精霊化が彼の命を助ける唯一の方法だったとしてもそれは彼の命を軽んじた事になるのではないか
必要以上に自分の選択によってふさぎ込むジュディスを慰める様にバウルが咆哮する、グシオスの精霊化は彼女一人によっての決断ではない、この選択は仲間達で下したもの、彼女一人が背負うことではない
その目覚めの刺激に必要なマナが全て注がれたのか、聖核を包むかの様に足場が割れ、その地の底より鋭敏な岩が突出し、新たな精霊が……
「成功……?」
「でも目を閉じたまま、ぴくりとも動かんのじゃ」
これまでウンディーネ、イフリートは精霊化しても意識をはっきりとさせ、アルシア達とも対話することが可能であった
だが今回はどうだ、新たに生み出されたグシオスであった精霊はその瞳を深く閉ざしたまま生まれてきた、不意に失敗、という文字が頭の中を過る
「イフリート、これって……?」
『意識すら飲まれかけていたのだ、しばらくは目覚めまい。さぁ、名付けてやるがよい』
「……精霊の名前はエステルに任せるよ」
どうやら精霊化の失敗ではないらしい事態にほっと胸を撫で下ろしたアルシアの言葉にエステルは眠ったままの精霊に視線を向ける
「属性は……なんです?」
『大地深く根ざした力……すなわち地』
「……大地……なら……根を張る者 ノーム」
「地の精霊 ノーム……」
『目覚めたら、伝えておこう』
着々と目的の四大属性を司る精霊が揃ってきている中で星喰みの真実を知ったリタはやり切れない様子を表情で物語る
世界を守る為に人知れず、エアルをその身に変えてまで調整する彼らが命尽きると今度は世界を脅かす存在になるという皮肉を憂いているのだろう
「……星喰みがエアルを調整してくれようとした始祖の隸長の成れの果てなんて」
「なんだかやり切れないね……あんな風に人にも憎まれながら、世界を守ろうとしてくれていたのに」
「まったく人間ってやつは本当に自分の目で見えることしか分からないもんだな」
「んで、巡り巡って結局一番悪いのは人間ってか……笑えないねぇ」
「いつだってなにかやらかすのは人間なのじゃ」
自分達がやった事、自分達の生活の為にエアルを使用する、そしてそのエアルを調整する為に始祖の隸長はその身を削る
ある意味では星喰みを生み出し、この事態を引き起こしたのは人間や世界かもしれない、何と言う大きな因果応報なのだろうか
けれどそれでも自分達はまだ終わる訳にはいかない、それを一番に理解した人物がアルシア達の前に出て微笑む
「じゃ、なおのこと、がんばらないといけませんね」
「うん、私達人間が起こしたことは私達でケリをつけないと、ね」
「……そうだな、その通りだ」
星喰みを生み出した自分達の手で全てを終わらせる、星喰みの正体を知り、備わっていた決意をより強固にさせ、最後の精霊を求め、アルシア達は踵を返す
ふと先程まで始祖の隸長の命を奪おうと憤慨の意を沸き立たせ、始祖の隸長への憎しみを露にしたクリントの言葉がどうも忘れられずにいた
「始祖の隸長に家族を殺された、ね……」
「クリントって言ったか?あのおっさん、憎む気持ちは簡単には消えねぇんだろうな」
「そう簡単に生き方は変えられないって本人も言ってたしね……」
「そうね……私怨もあるんでしょうけど、魔物を狩ることが彼の生きる目的になっているようにも感じたわ
前に私がそうだったもの……魔導器を壊すことだけが生きがいだったわ」
始祖の隸長が持つエアル調整の力を上回る程のエアルを増加させるヘルメス式魔導器、それを始祖の隸長達が役目を全う出来る様に破壊し回っていたジュディス
それを自身の役目として科してきた、だが今の彼女は違う、自分のした事に対する罰を共に受けるという仲間を得、あり方を変えたのだから
頑なに自身の役目の為に他者と深く付き合おうとしなかったジュディスも自身を変えられた、ならばクリントもいつかきっと、
「いつか他の生きがいを見つけて、「魔狩りの剣」も変えられるといいね」
「どうだろうな……どっちにしろ俺たちは俺たちの目的を果すだけさ、そーだろ?カロル」
「え……?……うん、そうだね!」
外でフィエルティア号と共に待っていたバウルにより、空の航海に飛びだった船内でまだ自分達が始祖の隸長の存在を知らない頃に対峙したグシオスの行動への疑問が話に上がった
グシオスがカルボクラムにいたのはエアルを食べる為だったらしいが、そこを「魔狩りの剣」の逆結界に捕われていたのが事の真相だったらしい
「そこに私達も居合わせたってことかー」
「そういえばジュディがあん時、バウルと飛び込んできたのってグシオスを助けるためか?」
「それはついで。どちらかと言うと逆結界を作ってたヘルメス式の魔導器を壊すため、よ
だって結局、わたしに……グシオスは救えなかった」
『…………!』
「グシオスは精霊化にまだ賛成とも反対とも言ってなかったわ」
もしかしたら、精霊になるのをグシオスは快く思いはしなかったかもしれない、例え精霊化が彼の命を助ける唯一の方法だったとしてもそれは彼の命を軽んじた事になるのではないか
必要以上に自分の選択によってふさぎ込むジュディスを慰める様にバウルが咆哮する、グシオスの精霊化は彼女一人によっての決断ではない、この選択は仲間達で下したもの、彼女一人が背負うことではない