chapter:63 豪気なる脈動、誇りは譲らず
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「師匠!」
「く……なぜだ、なぜ攻撃が効かない……!?」
攻撃が効かず、思う様に動けずに苛立つクリントの前でグシオスは赤く変色したエアルを捕食し始める
「エアルを食べてる、でもこれって……?」
何故グシオスがエアルを捕食しているのか疑問を抱く中でナンはティソン達へ駆け寄る、それは彼らの傷を癒そうとする為だろうか
「ナン、危ない!!」
「カロル!」
言葉だけでは引き止められないと知ってか、カロルもまたナンの後を追いかける為に結局はアルシア達もグシオスの前へ躍り出る形となる
今までグシオスに気を取られていたが、ナンが自分達へ近付いた事により彼女の姿を確認した二人は目を見開き、あそこで待たなかった事に叱咤するのを先とした
「ナン……なぜ来た!」
「迷いをもったままじゃ、足出まといだと言ったろうが!」
「逃げろ!おまえではどうにもならん」
「いやです、あたしにとってギルドは家族。見捨てるなんてできない!」
「……!」
ーあそこに置いて行ったのは、あの子を危険な目に合わせないために……?
彼らの信条とは相容れないものと思っていたが、「凛々の明星」と同じく彼らも仲間、家族を守る為に動く事もある、それがナンを置いて行った本当の理由だと知り、アルシアは目を見開く
迷いを持ったままで戦えば、そこから油断が生まれ、命が危ぶまれる事態になる事を想定した彼らのナンに対する親心というものか
「くそが!」
「ナン!!」
カロルが現れた事でクリントはアルシア達の存在に気付き、ナンだけではなく彼らがいる事に目を見張る
「貴様ら……」
「落ち着いて、グシオス!どうしたというの!」
一体何があったのかと問いかけるジュディスの声にもグシオスは耳を傾けず、自分の敵と認識したクリント達を振り払い、衝撃からナンを守る為にクリントは彼女を抱き締める
グシオス、アルシア達の前にウンディーネは現界するとその力で暴走したエアルを正常化し、イフリートも姿を現す
「ウンディーネ!」
「イフリート!」
「な、なんだ……こいつは……」
見た事のない存在が現れた事に狼狽えるクリント達にジュディスは冷静に言葉を紡ぐ
「精霊よ」
「精霊……」
エアルを正常化した力、そしてその魔物と違う神聖な雰囲気を晒すウンディーネにナンは目を奪われている様だ
その視線に気付いているか否か分からないが、ウンディーネはグシオスを痛々しそうに見つめ、彼の様子にある推測が成り立つ
何かに勘づいたウンディーネに事情が飲み込めないユーリ達は彼に何があったのかと訪ねると彼らが知らない始祖の隸長の力の仕組みを語る
『始祖の隸長といえども、無制限にエアルを取り込める訳ではない
その能力を超えたエアルを体内に取り込んだものは耐え切れず変異を起こす、そして……』
「まさか!」
『……星喰みとなる』
「なんだと!?」
「始祖の隸長たちが、星喰みの正体……?!」
世界を守る為、星喰みの帰還を許すまいとその身にエアルを取り込み続けた始祖の隸長達が星喰みの正体とは何たる皮肉だろうか
最後に至る結果が世界に仇なす星喰みとは、ウンディーネのグシオスを見る目にも悲しみが宿る訳だ
『……救ってやってくれ。この者がまだグシオスという存在でいる間に……』
「……ああ」
「……はい」
「行こう、みんな」
苦しみを吐き出す様に暴れ狂うグシオスを見上げ、アルシア達は精霊達の願いを叶える為に戦う事を定めた
「結局、こうなっちまったか」
「倒すしか救う道がないなんて…!」
「他に方法がないのなら、やるしかないわ」
出来得るなら会話をこなし、その同意を得た後に聖核を譲って欲しいと考えていたアルシア達は精霊達の言葉に頷きはしたが、中々武器を取り出せないでいる
そんな彼らの思惑を知らずにグシオスはブレスで襲って来るが、それを霧散する為に逸早くアルシアがジェミニを抜き、それを薙ぎ払った
「もう戦って止めるしかないのっ?」
「手加減は無用なのじゃ。フォームアップ!覚悟!」
「やらなきゃやられる…でも戦いにくいよ…!」
「どうやら…やるしかないようだねぇ」
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