第十六幕 不知火と共に哀れみは白く
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「あ…大丈夫、夏美ちゃんならもう大丈夫」
「え?な、何故ですか、花雪様」
「夏美ちゃんがいる病院は浮世絵総合病院だよね、あそこには千羽様、人の想いの結晶に答える神様がいるから」
「あの者が…そうか、なら間に合ったのだな…」
「うん!」
にこりと漸く笑顔を見せた花雪の言う通り、病院に着いた際には鳥居の病状は安定し、意識も戻っていた
安堵して息を漏らしていると隣にいるリクオへと視線は向く、言いたい事を言いたい、彼の想いは痛い程分かっている事を
「リクオごめんなさい」
「…」
「あなたの気持ちは痛い程分かってる、あなたは優しいから私を守ろうとしてあの言葉を言ってくれたんだって
でも…私は守られるだけの重荷としているんじゃないの…あなたの隣で平等に傍にいたい、守ってくれるのは嬉しい、だけど私の事で気負いすぎないで欲しい
意地っ張りで我が侭な私のお願いだけど…まだ一緒にいて良いかな…はわっ」
「悪かった、花雪」
「え…?」
「どうやら俺も昼の俺もお前の事に関しちゃあ過保護になりすぎるらしい、それだけ花雪の影響は凄ぇ
だから変な奴も引き寄せるから誰にも取られたくねぇと子供じみた考えになった、もうあんな事言わねぇからまた俺に花雪を守らせてくれるかい?」
「…はいっ!」
「だが…ククッまさか昼の俺に真っ向から怒鳴るとは思ってなかったな」
「あ、あれはっちょっと頭に来ただけで…!」
「まあでも花雪が帰る場所はここだろ?帰るか」
「うんっ」
抱き締められた腕の中から見上げたリクオの表情に笑みが浮かんでいた事、そして何よりその言葉が嬉しくて花雪は満面の笑みを零した
こうして1日だけの花雪の家出と袖モギ様騒動は幕を閉じた
不知火と共に哀れみは白く
(愛しい存在を思う力は誰よりも強く尊い)