第十六幕 不知火と共に哀れみは白く
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「そ、それどういう事?」
「だから花雪を守る為にはこれしかないんだ」
「守る為って…!嫌だよっ学校を暫く休め、だなんて!」
夕刻の奴良組の屋敷で響く花雪の滅多に出さない怒気を含んだ声
その声を発する理由は四国の妖怪が現れての総大将の消失、次に狙われるのはリクオか花雪、それ故にリクオは彼女に学校の登校を禁じたのだ
「わ、私は守られる為にここにいる訳じゃないんだよ!」
「でもっ!花雪に力はないんだ!全てが終わるまでここで待ってて!」
「…っリクオの…」
「花雪?」
「リクオのバカッ!!暫く実家に帰らせて頂きます!」
「へ?!」
「あ、花雪様?!」
涙目で叫んだ花雪は後を追おうとした氷麗を振り切って、屋敷の外へと飛び出してしまった
だが彼女の家は両親が亡くなり、リクオの父が売り払ったのでない、ならば何処へというと花雪は浮世絵総合病院の寂れた祠の前へ来ていた
「花雪殿?」
「千羽様お久しゅうございます、永らくお参りに来れなくてごめんなさい」
「いえ、先月に来て頂いただけで小生は感無量です
この様な時間にどうかなさいましたか」
「ちょっと喧嘩をしてしまって…家出中なんです、あ、でも平気ですよ!」
「ですが…」
「今日は千羽鶴ではないですが一羽だけ鶴を持ってきたので奉っておきますね!」
この祠に存在する土地神は千羽鶴を供え祈れば病気が治ると言われる千羽、つい最近花雪はこの祠を発見し時間を見つければ参りにきているのだ
慌ててポケットから折り鶴を取り出し、置くと花雪はしゃがんでいた体を立ち上がらせる
「もう行かれるのか?」
「はい、後もう一人お会いする約束をしてますから
弱い私はこうやって土地神様にお祈りして、その土地と千羽様達の安全と奴良組の安泰を祈るしか出来ないですから…」
「そんな事はない、花雪殿の存在は我々土地神を安心させる、だからその様な言葉を言わないで下さい」
「ありがとう、千羽様っ」
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