第九幕 不安たる的射抜かれる
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「リクオ、大丈夫…?」
「うん、熱が出ただけだよ」
「私の力で病気は治れば良いのに…ごめんね、怪我しか治せなくて…」
「そんな顔しないで!花雪が笑ってくれた方が早く治るからさ!」
「…うん!」
出入りの翌日に熱を出してしまったリクオの傍らで眉をしかめ、その手を握り締める花雪
言葉によって笑顔を浮かべる花雪に安心した様に微笑むリクオ、その背後で氷麗の可愛らしい声がかけられた
「姫様ー!早くしないと遅れてしまいますよー!」
「あ…」
「行ってきなよ、花雪!僕の代わりにお願いしたいな」
「うん分かった、早く帰ってくるからね」
「行ってらっしゃい、花雪」
布団の中から手を振られながら花雪は側近である氷麗と共に学校へ
リクオが休んだ分のノートを写して放課後へ、そこでは昨夜の事が大きく取り上げられた新聞を持った清継が
「う、うらやましい~~」
「うらやましくないよ……すっごく怖かったんだから!!ね!ユラちゃん、花雪ちゃん」
「そうだね…いっぱいいて怖かったかな」
「だけど……だけど……ちきしょう、なんで君らだけ!!ボクも一番街に行けばよかった!!」
「き、清継くん……」
「家長さん…月夜見さん…ごめんなさい…私にもっと力があればよかったんやけど」
「ゆらちゃんは頑張ってくれたよ、ゆらちゃんがいて凄く心強かった!」
「そんな…そういえば月夜見さん、あの後いなかったけどどうしたん?」
「え?!あ…き、気絶してて、いつの間にか…ア、アハハ」
「そうなん?」
旧鼠に制服を破かれた為にジャージを着用しているゆら、その背後では天敵として見ている氷麗が微笑む
だがゆらの素直な疑問に花雪は戸惑い、明らかに詰まった様に言葉を放った、それに怪しむゆら
「(月夜見花雪…何なんや、この子があの場にいた時、百鬼の主が現れて月詠姫も現れた、この子…何かある)」
「え、えっと…?」
「しかし君らがピンチだからこそ彼は現れた!!それでこそボクのあこがれる夜の帝王!!妖怪の主なんだ~~!!
こーなったら早急にボクらも何か考えなくては………とりあえず……ボクも妖怪に捕まりたい」
「そんな…得になりませんよ…フワァ…」
「でもホント……全然寝てな………」
「あ!!こら寝るな、もっと話聞かせろ
ったく……貴重な時間を……時は金だぞ、金霊は金気だぞ!!
ん?なんか…人が…足りなくないか…?」
「あ、今日は熱を出してリクオがお休みだから…」
「え?!」
漸くいつもの清十字怪奇探偵団のメンバーの一人、リクオがいない事に気付いた様で花雪はそれを告げる
自分の主であるリクオがいない事が分かった氷麗は目を見開き、驚いて固まってしまった
「おお、確かに奴良くんいないね!そうだ、放課後に奴良くんの屋敷へお見舞いに行こうじゃないか!」
「そうだね、心配だもん」
「そんなリクオに言ってないのに…」
「月夜見さんは心配性だなぁ」
「あ、私は今日新しい制服を買いにいくので…」
「そうか、残念だが仕方あるまい!よし、じゃあ皆の衆行こうか!」
不幸中の幸いと言うのだろうかゆらは奴良組の屋敷へ赴く事はなく、花雪は少しだけ安堵の息をはく
学校を出てから屋敷へ向かう清継達の後ろを歩く花雪は肩を落としている様に見える氷麗と話しをしていた
「側近でありながらリクオ様がいないのに気付けないなんて…!」
「落ちこまないで?つららちゃん、お休みだって言わなかった私も悪かっただろうし…」
「いえ!花雪様の所為ではありません!こうしてはいられません、今直ぐ戻りましょう!」
「え、えぇっ?」
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