第三十六幕 恋着月
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「桔梗おぉぉぉぉ――――――!!」
血反吐を吐き、羽衣狐から繰り出される鋭い攻撃の中を突き進むが一つの鋭敏がぬらりひょんの右脇腹を深く貫いた
止むなく膝をついた彼から立ち引いたのは八本の狐の尾だった
「ガ……」
「芸がないのう…一方的に向かってくるのでは
少しはやるのかと思っていたら、お前もそこらの凡百の妖と一緒か
これは「余興」じゃぞ……楽しませてみろ」
「ぐ……が……」
「お前にはこの尻尾の数が見えるか?わらわも数えてはおらん…わらわの「転生」した数と同じじゃ
歯向かってくる血の気の多い妖に反応するようになった」
再び長ドスを手に取り、駆け出そうとするぬらりひょんよりも早く、今正に羽衣狐が言った様に八尾が彼を再びいたぶっていく
「ほれほれ、お前の惚れた女を頂くぞ
踊れ死の舞踏を、妖の血肉舞うのが演目ならそれもよかろうて」
「っあ…っいや…!」
吹き出す血が舞う中で羽衣狐の冷酷で残忍な本性が浮き彫りとなり、彼女の笑い声が響き渡る
彼が為す術もなく無惨に切り裂かれていく姿に桔梗は初めて誰かの為に涙を浮かべ、彼の名を叫び、手を伸ばした
「妖様っ!!」
「おっと…だめじゃ、能力は知っておるぞ…そういうのはつまらん」
「なぜ…っなぜですか!?どうしてこんな無茶を!!
私には……妖様がわかりません!! こんなになるまで…殿方は皆そうなのですか…!?」
「カワイイことを言うのう、桔梗姫…いいかぇ?世の中は人でも妖でも「カシコイ男」は大勢いるのだ」
涙ぐみながら、生娘の初心のままに桔梗は彼の行動原理の理解に苦しんでいる事を叫んだ
純粋そのものの言葉に羽衣狐は付け入る様に彼女へ男が何たる事を囁くが桔梗はそれでもぬらりひょんからの言葉を待っている
「初めて知った男があんなバカで愚直で…
カワイそうに、そして…それが最後の男なんじゃからな」
「桔梗…ワシはお前の目に…今どう映ってる?
やはりそいつが言うように、バカに映るか…?」
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