第六十九幕 建御雷の加護があらん事を
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櫻花と名付けられた通り、鬼童丸の畏が花をつけた桜の木へ変化する。鬼童丸の動きは殆ど変わらない、彼は先程と同じ様に剣戟を放つだけ。ただ梅の木の比ではない速度が合わさっただけ
それだけだというのに黒田坊の有する刃物が出現する早さと数を越える剣戟が彼だけでなく、背後に立つリクオにさえも襲いかかる。それはまるで一斉に散る桜の花びらにその姿が掻き消されるかのよう
ー何…!! さっきまでと…段違いの速さ―――!!
「リクオ、黒!何て速い攻撃なの…」
「黒田坊でも受け止められないなんて、有り得ません…!」
「"梅の木"は―――天に昇る無数の枝葉のごとく
"櫻花"はあたかも億万の花が吉野の山に散るがごとく、梅の木の十倍の速さで"斬攻"する」
ー十倍だと…!?
「すまねぇ、大丈夫か!?黒…」
一斉に散る花弁を連想させる剣戟によって、後ろへと押し戻された二人。最早、黒田坊の刃は"櫻花"の前に効果を示さない事がその眼下に朽ちた多くの刃物が物語っていた
けれど、殆どの攻撃を自分が受けた事で心苦しく思っているリクオにこれ以上、心配をかける訳にはいかない。例え十倍を越える速度の剣戟を前にしても、戦意を欠く訳にはいかないのだ
「…なんのなんの。まさか――あのイタズラ坊主だったリクオ様に鬼纏われる…その嬉しさにちょっと油断したまで
これぐらい、大したことはございません―!!」
「黒…」
朔望・蛍火神楽
「これは花雪様の…」
傷を負った自分達を優しく包み込む光、リクオや黒田坊はそれが誰のものによる業か知っている。全てを包み込み、自分達の行くべき道と勝利を照らす光を間違う筈がない
背後に氷麗と共にいる筈の存在へリクオが振り返ってみるとそこには、殆ど分かっていた通りに花雪が二人の助けになろうとする為に己の業を発動する姿が確認できた
ー花雪の業から伝わってくる、アイツはオレたちを信じてると
だったらそれに答えなきゃならねぇ…!!
「さ…リクオ様、いま一度…」
「…ああ」
「次で――――終わりにしよう、これを出したあとには何も残らない。ただ…むなしさが残るのみ
たとえる言葉がない、ゆえに 虚空 今度の斬撃は"櫻花"の速さのさらに"十倍"を…ゆく!!」
『いいですか、リクオ様―――畏をあたかも着物のように羽織るのです――
そして、私と心を――あわせるのです!明鏡止水の心で――』
本性ー完全なる鬼の姿をリクオ達の前へと現した鬼童丸の畏は着物の布一枚では抑え込む事が出来ず、その腕力で振るわれる業がリクオを飲み込まんと飛び出す
剣戟が止んだ後には何も残らず、ただ唯一虚しさが残るのみの業。それに鬼童丸は絶対の信頼を置いていた、無限の刃を誇る黒田坊でも止められる筈がない、これで全ての決着がつくと。だが――
「何ッ…!!」
ーワシの剣戟を…止めよった!?
初撃である梅の木でさえも止める事ができず、甘んじて受けるしかなかった筈のリクオには圧倒的に鬼童丸の業を前に手数が足りなかった
けれどどうした事か、彼を前に鬼童丸は動きを止めていた。受け止めた錫杖の部分から花開く様に展開した刃の盾によって
「…黒よ。てめぇの"畏"、確かに鬼纏った!!
鬼を斬れと怖ぇぐらいに滾ってやがる…!!」
そこには無数の刃を背負い、自らが倒した鬼に供養を唱える為に参上した戦僧と扮したリクオが虚空を笑んでいた
建御雷の加護があらん事を
(戦神の衣を背に)
(いざ、鬼退治)
それだけだというのに黒田坊の有する刃物が出現する早さと数を越える剣戟が彼だけでなく、背後に立つリクオにさえも襲いかかる。それはまるで一斉に散る桜の花びらにその姿が掻き消されるかのよう
ー何…!! さっきまでと…段違いの速さ―――!!
「リクオ、黒!何て速い攻撃なの…」
「黒田坊でも受け止められないなんて、有り得ません…!」
「"梅の木"は―――天に昇る無数の枝葉のごとく
"櫻花"はあたかも億万の花が吉野の山に散るがごとく、梅の木の十倍の速さで"斬攻"する」
ー十倍だと…!?
「すまねぇ、大丈夫か!?黒…」
一斉に散る花弁を連想させる剣戟によって、後ろへと押し戻された二人。最早、黒田坊の刃は"櫻花"の前に効果を示さない事がその眼下に朽ちた多くの刃物が物語っていた
けれど、殆どの攻撃を自分が受けた事で心苦しく思っているリクオにこれ以上、心配をかける訳にはいかない。例え十倍を越える速度の剣戟を前にしても、戦意を欠く訳にはいかないのだ
「…なんのなんの。まさか――あのイタズラ坊主だったリクオ様に鬼纏われる…その嬉しさにちょっと油断したまで
これぐらい、大したことはございません―!!」
「黒…」
朔望・蛍火神楽
「これは花雪様の…」
傷を負った自分達を優しく包み込む光、リクオや黒田坊はそれが誰のものによる業か知っている。全てを包み込み、自分達の行くべき道と勝利を照らす光を間違う筈がない
背後に氷麗と共にいる筈の存在へリクオが振り返ってみるとそこには、殆ど分かっていた通りに花雪が二人の助けになろうとする為に己の業を発動する姿が確認できた
ー花雪の業から伝わってくる、アイツはオレたちを信じてると
だったらそれに答えなきゃならねぇ…!!
「さ…リクオ様、いま一度…」
「…ああ」
「次で――――終わりにしよう、これを出したあとには何も残らない。ただ…むなしさが残るのみ
たとえる言葉がない、ゆえに 虚空 今度の斬撃は"櫻花"の速さのさらに"十倍"を…ゆく!!」
『いいですか、リクオ様―――畏をあたかも着物のように羽織るのです――
そして、私と心を――あわせるのです!明鏡止水の心で――』
本性ー完全なる鬼の姿をリクオ達の前へと現した鬼童丸の畏は着物の布一枚では抑え込む事が出来ず、その腕力で振るわれる業がリクオを飲み込まんと飛び出す
剣戟が止んだ後には何も残らず、ただ唯一虚しさが残るのみの業。それに鬼童丸は絶対の信頼を置いていた、無限の刃を誇る黒田坊でも止められる筈がない、これで全ての決着がつくと。だが――
「何ッ…!!」
ーワシの剣戟を…止めよった!?
初撃である梅の木でさえも止める事ができず、甘んじて受けるしかなかった筈のリクオには圧倒的に鬼童丸の業を前に手数が足りなかった
けれどどうした事か、彼を前に鬼童丸は動きを止めていた。受け止めた錫杖の部分から花開く様に展開した刃の盾によって
「…黒よ。てめぇの"畏"、確かに鬼纏った!!
鬼を斬れと怖ぇぐらいに滾ってやがる…!!」
そこには無数の刃を背負い、自らが倒した鬼に供養を唱える為に参上した戦僧と扮したリクオが虚空を笑んでいた
建御雷の加護があらん事を
(戦神の衣を背に)
(いざ、鬼退治)