第四十八幕 朝靄に織られし六つ手の天災
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本来の伏目稲荷神社から切り取られた陣地を作っていた妖怪、そしてその中枢の子供の心を解放し、花雪達と合流を果した淡島
予定外にも京妖怪を撃退し、和気藹々とする中をタイミングを見計らった様に花開院家の陰陽師である竜二と魔魅流を連れ合い、この時代には不釣り合いな烏帽子姿の男がその健闘を讃えた
「お…おいリクオォ、ありゃー誰だい?」
「…………陰陽師だ」
「なにィ!?おんみょーじィ!?」
「久し振りだな、妖怪のガキ」
「月読姫も…いっしょ」
『……見れば見る程、そっくりや。おじいちゃんはまだ健在?』
忌々しそうに竜二はこの地に現れたリクオに口先だけの挨拶を言葉にする、羽衣狐の復活により、街に蔓延する京妖怪の対策でも手一杯な所に彼が来た事にやや不機嫌な様だ
本心では奴良組を迎え入れたくなかった事をその表情から余す事なく伝えてくる竜二と正反対の位置に立つ様に烏帽子姿の男はリクオ、そして花雪を見て薄い笑みを浮かべ、親しげに語りかける
ー……あれは誰だ…!?
「………何の用だ」
敵対勢力の一体を倒したばかりで緩んでいた緊張の糸が陰陽師という存在の出現に再び引き絞られる、陰陽師というだけでも警戒するものなのに烏帽子姿の底知れぬ力がそれを助長させていた
いつ、目の前の男達がどんな行動に転じてこられても良い様にリクオが布く警戒心の間を縫う様に何の前触れもなく、六つの黒い軌跡が放たれる
「!!」
「花雪!」
「っ……」
突然の出来事に反応速度が鈍り、直線上に立ち止まったままの花雪をその場から離れる動作と同じくしてリクオが自身の腕の中に引き寄せ、事なきを得る
どうやら放たれた軌跡、数は六つに及ぶ漆黒色の杭は元々彼女達に向けての殺意ではなく、その背後に無惨にも淡島の手によって破壊された千手百足へ深く突き刺さった
「ガグェェ……………」
「外殻の地脈に巣食う妖よ…………再び京より妖を排除する封印の、いしずえとなれィ」
「おおい、あれを見ろ!!」
「!!」
陰陽術の印を結び終えた竜二が掲げた掌上には彼の霊力が注ぎ込まれた、注連縄が渡された巨大な楔が千手百足に矛先を向けようと定められる
「ハッ………羽衣狐様ァァァ~~~~~~~~」
「滅」
忠誠を誓った、自身の主の名を最期の断末魔に選んだ千手百足に余分な感情を持ち合わせない竜二の手によって鉄槌は重い杭として下された
淡島の働きで元々身動きが取れずにいた千手百足は決定的な一撃を加えられた事でその体は為す術無く、穿たれた楔によって地中深く叩き落とされ、声を放つ器官である口が封じられるまでの時間は早いものであった
「お………おお…」
「空が晴れたぞ」
千手百足が楔に穿たれた事によってか、一切の光を通さない様に敷き詰められていた妖気で象られていた暗雲が霧散し、雲の合間から久しく見ていなかった陽の光がその地に差し込んだ
京都の地下深くから堰を失い、噴出していた妖気が新たに千手百足という杭を穿たれた事でこれ以上の街への妖気の流出が食い止められた証が天候として現れた。言わば新たな封印、といった所か
「これが封印ってやつか…?」
『そうや』
「!」
『"八つ全部"を封じるまでは京は平和にはならない』
妖怪に太刀打ち出来る力を持ちながら、リクオ達がそれをどうにかするのをどこかで見ていた男はまるで今の奴良組の力を確認し、試したかの様な素振りを伺わせる
結果としては淡島の働きで妖怪は倒せたものの、これが敗北という結果に終わっていたなら、横取りする形で彼らが顔を出すつもりだったのだろう。どちらにしろ、自分達を利用した喰えない一行だという印象は拭えない
『はじめまして、ぬらりひょんの孫
芦屋家直系 京守護陰陽師 花開院家十三代目…当主秀元や、よろしく』
「秀…元…?」
ー秀元に会うとええ
『君はあの子、桔梗ちゃんの直系って事でええ?』
「えっ?!何でその名前を……」
『そうか、あの子の血はこうやって現世に留まり、ぬらちゃんの孫と共にあるんやね』
寂しげに自分を見つめる瞳は、自分を通して思い人を思い出しているかの様。その瞳を見て、花雪は過去にぬらりひょんから伝え聞いた話を思い返すきっかけを得た
月夜見家の始祖である女性、この世に現れた原初のかぐやの姫、その女性を愛し愛されたのぬらりひょん。けれどもう一人、その女性を愛した者がいたと懐かしむ様に彼は恋敵の事を言っていた。確かその名前は――
予定外にも京妖怪を撃退し、和気藹々とする中をタイミングを見計らった様に花開院家の陰陽師である竜二と魔魅流を連れ合い、この時代には不釣り合いな烏帽子姿の男がその健闘を讃えた
「お…おいリクオォ、ありゃー誰だい?」
「…………陰陽師だ」
「なにィ!?おんみょーじィ!?」
「久し振りだな、妖怪のガキ」
「月読姫も…いっしょ」
『……見れば見る程、そっくりや。おじいちゃんはまだ健在?』
忌々しそうに竜二はこの地に現れたリクオに口先だけの挨拶を言葉にする、羽衣狐の復活により、街に蔓延する京妖怪の対策でも手一杯な所に彼が来た事にやや不機嫌な様だ
本心では奴良組を迎え入れたくなかった事をその表情から余す事なく伝えてくる竜二と正反対の位置に立つ様に烏帽子姿の男はリクオ、そして花雪を見て薄い笑みを浮かべ、親しげに語りかける
ー……あれは誰だ…!?
「………何の用だ」
敵対勢力の一体を倒したばかりで緩んでいた緊張の糸が陰陽師という存在の出現に再び引き絞られる、陰陽師というだけでも警戒するものなのに烏帽子姿の底知れぬ力がそれを助長させていた
いつ、目の前の男達がどんな行動に転じてこられても良い様にリクオが布く警戒心の間を縫う様に何の前触れもなく、六つの黒い軌跡が放たれる
「!!」
「花雪!」
「っ……」
突然の出来事に反応速度が鈍り、直線上に立ち止まったままの花雪をその場から離れる動作と同じくしてリクオが自身の腕の中に引き寄せ、事なきを得る
どうやら放たれた軌跡、数は六つに及ぶ漆黒色の杭は元々彼女達に向けての殺意ではなく、その背後に無惨にも淡島の手によって破壊された千手百足へ深く突き刺さった
「ガグェェ……………」
「外殻の地脈に巣食う妖よ…………再び京より妖を排除する封印の、いしずえとなれィ」
「おおい、あれを見ろ!!」
「!!」
陰陽術の印を結び終えた竜二が掲げた掌上には彼の霊力が注ぎ込まれた、注連縄が渡された巨大な楔が千手百足に矛先を向けようと定められる
「ハッ………羽衣狐様ァァァ~~~~~~~~」
「滅」
忠誠を誓った、自身の主の名を最期の断末魔に選んだ千手百足に余分な感情を持ち合わせない竜二の手によって鉄槌は重い杭として下された
淡島の働きで元々身動きが取れずにいた千手百足は決定的な一撃を加えられた事でその体は為す術無く、穿たれた楔によって地中深く叩き落とされ、声を放つ器官である口が封じられるまでの時間は早いものであった
「お………おお…」
「空が晴れたぞ」
千手百足が楔に穿たれた事によってか、一切の光を通さない様に敷き詰められていた妖気で象られていた暗雲が霧散し、雲の合間から久しく見ていなかった陽の光がその地に差し込んだ
京都の地下深くから堰を失い、噴出していた妖気が新たに千手百足という杭を穿たれた事でこれ以上の街への妖気の流出が食い止められた証が天候として現れた。言わば新たな封印、といった所か
「これが封印ってやつか…?」
『そうや』
「!」
『"八つ全部"を封じるまでは京は平和にはならない』
妖怪に太刀打ち出来る力を持ちながら、リクオ達がそれをどうにかするのをどこかで見ていた男はまるで今の奴良組の力を確認し、試したかの様な素振りを伺わせる
結果としては淡島の働きで妖怪は倒せたものの、これが敗北という結果に終わっていたなら、横取りする形で彼らが顔を出すつもりだったのだろう。どちらにしろ、自分達を利用した喰えない一行だという印象は拭えない
『はじめまして、ぬらりひょんの孫
芦屋家直系 京守護陰陽師 花開院家十三代目…当主秀元や、よろしく』
「秀…元…?」
ー秀元に会うとええ
『君はあの子、桔梗ちゃんの直系って事でええ?』
「えっ?!何でその名前を……」
『そうか、あの子の血はこうやって現世に留まり、ぬらちゃんの孫と共にあるんやね』
寂しげに自分を見つめる瞳は、自分を通して思い人を思い出しているかの様。その瞳を見て、花雪は過去にぬらりひょんから伝え聞いた話を思い返すきっかけを得た
月夜見家の始祖である女性、この世に現れた原初のかぐやの姫、その女性を愛し愛されたのぬらりひょん。けれどもう一人、その女性を愛した者がいたと懐かしむ様に彼は恋敵の事を言っていた。確かその名前は――