第八十二幕 三代続きて、因縁尚深く
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
きっとあの妖達なら、乙女の体を無下にしないだろうと信じての行為に及んだリクオは弐條城を後にする狂骨達を止めるというヤボな事はしなかった。彼らがこの後、どこに行くかは分からないが息災であればいいと願う
最早、跡形しか残らない弐條城から離れた場所にある花開院本家では本家で起こった戦闘後の掃除に追われていた。だが晴明が起こした災害に巻き込まれた訳ではなく、災害が起こった町中よりも被害は少なめと言っていいだろう
「うぉい!! ここが花開院本家かぁ――!?」
「四百年ぶりだぜ」
「!」
「へー、ちょっと壊れただけで無事かよ。晴明がこっち斬らなくてよかったなぁー」
「な…なんだぁ~」
「ちょっくら邪魔すんぜ!!」
「オーイ、並べ―――オレの組!! 点呼とるぞー」
掃除に追われている中で聞こえてきた、騒がしい声に花開院家の人々は掃除の手を思わず止め、その声が聞こえて来る門の方へと視線を集中させる。すると門の外からぞろぞろとやってくるではないか、無数の妖の群れが
また京妖怪達による奇襲かと強張るものの、彼らにはこちらに敵対する意志はない様子。というよりもこちらにも目も暮れずに騒ぎたい放題、最終的には自分と組んでいる、これまた妖の無事を確認する為に数を取る始末である
「四百年前の乱痴気騒ぎがよみがえってくるぜ――――!!」
「よ……妖怪が…」
「ウアアア~~~」
無事に狂骨達、京妖怪の旅立ちを見送った後、すっかり話の外に弾き飛ばされたゆらにある頼み事をしたリクオ。その言葉を叶える為には花開院本家へ立ち入る事が必要なのだが勿論、ゆらは反対した
幾ら学友だからと言っても、彼は妖でしかもぬらりひょんの孫だ、連れて帰る事はできない。…だったのだが、このノリのいい先祖はこっちが反対しているのも聞かず、リクオ達を本家へと連れ帰る事を許してしまったのだ
「ごくろうだったな、青」
「おせーぞ、おめーら!! オレをこんなところで……
おい、雪女!! てめー、どーいうつもりだ!!」
陰陽師の屋敷だという事にも関わず、騒ぎまくる百鬼に秀元は笑みを深める。彼が存命だった頃の四百年前の事を思い出しているのだろう、あの時もこんな風に騒がしい中でぬらりひょんとその百鬼と酒を交わしたものだ
――もしも、四百年前に桔梗が羽衣狐の手によって殺害されなければ、百鬼の騒がしさに苦笑しながらもリクオの傍で花雪が優しく見守る様にしていたのだろうか
『四百年後もやっぱりにぎやかやな…君の組は』
「そりゃどうも」
『にしても君、ずいぶん老けたな。妖のくせに』
「お前が異常なんじゃ、人のくせに」
『……晴明が地獄からいつ戻ってくるか、くわしく調べさすわ』
「!」
地獄へ帰還した晴明が今度、現世へ戻ってくる時は戦いは避け切れないだろう。その時がいつになるかは今の所は予測がつかないが、そう遠くはない未来で起こる戦いに間違いない筈だ
『もう体はほとんど出来とった…そんなにはかからんのやろう、反魂の例も調べてみる…肉体が不老不死になるという話もあるしな
妖の感覚は人でははかれんが、早くて一年…』
ー 一年後…
『ところであの刀…かえしてもらうで』
「ん?あれ?どこいった?」
祢々切丸は元々花開院のものだ、返してもらうのは当然の事だろう。だがその主は先程までそこで花雪と共に賑やかな百鬼を見つめていたと思ったが、自分達が喋り込んでいる間に違う場所へと移動してしまった様だ
ぬらりひょんと秀元が自分達を探していると露とも知らないリクオと花雪本人達はゆらと共に、花開院家に来た本来の目的を果す為にある人物を捜している所であった
「悪夢や…月読はともかく、ぬらりひょんだけは家に入れたらアカンって言われてたのに…
これから封印のせいであぶれた京妖怪の残党整理やわ、奴良くん、月夜見さん」
「……」
「よけいなことしよって…狂骨たち、見のがしたんは悪業やで。まったく…
………浮世絵町にはしばらく戻られへんかな…」
「そっか…」
花開院家もまた京妖怪達との戦いで多くの同胞と当主を失い、今は少しでも人手が必要な時なのだろう。そう分かってはいるものの、浮世絵町に戻れない事はゆらにとっては少々寂しい事でもあるとその表情が物語っていた
そんなゆらの表情と心情を感受性が豊かな花雪は重く受け止めてしまった様でしゅん、と気落ちしている様子を見せた。どうやら、ゆらが浮世絵町に戻れない事を自分一人のせいだと責任を感じている様だった
最早、跡形しか残らない弐條城から離れた場所にある花開院本家では本家で起こった戦闘後の掃除に追われていた。だが晴明が起こした災害に巻き込まれた訳ではなく、災害が起こった町中よりも被害は少なめと言っていいだろう
「うぉい!! ここが花開院本家かぁ――!?」
「四百年ぶりだぜ」
「!」
「へー、ちょっと壊れただけで無事かよ。晴明がこっち斬らなくてよかったなぁー」
「な…なんだぁ~」
「ちょっくら邪魔すんぜ!!」
「オーイ、並べ―――オレの組!! 点呼とるぞー」
掃除に追われている中で聞こえてきた、騒がしい声に花開院家の人々は掃除の手を思わず止め、その声が聞こえて来る門の方へと視線を集中させる。すると門の外からぞろぞろとやってくるではないか、無数の妖の群れが
また京妖怪達による奇襲かと強張るものの、彼らにはこちらに敵対する意志はない様子。というよりもこちらにも目も暮れずに騒ぎたい放題、最終的には自分と組んでいる、これまた妖の無事を確認する為に数を取る始末である
「四百年前の乱痴気騒ぎがよみがえってくるぜ――――!!」
「よ……妖怪が…」
「ウアアア~~~」
無事に狂骨達、京妖怪の旅立ちを見送った後、すっかり話の外に弾き飛ばされたゆらにある頼み事をしたリクオ。その言葉を叶える為には花開院本家へ立ち入る事が必要なのだが勿論、ゆらは反対した
幾ら学友だからと言っても、彼は妖でしかもぬらりひょんの孫だ、連れて帰る事はできない。…だったのだが、このノリのいい先祖はこっちが反対しているのも聞かず、リクオ達を本家へと連れ帰る事を許してしまったのだ
「ごくろうだったな、青」
「おせーぞ、おめーら!! オレをこんなところで……
おい、雪女!! てめー、どーいうつもりだ!!」
陰陽師の屋敷だという事にも関わず、騒ぎまくる百鬼に秀元は笑みを深める。彼が存命だった頃の四百年前の事を思い出しているのだろう、あの時もこんな風に騒がしい中でぬらりひょんとその百鬼と酒を交わしたものだ
――もしも、四百年前に桔梗が羽衣狐の手によって殺害されなければ、百鬼の騒がしさに苦笑しながらもリクオの傍で花雪が優しく見守る様にしていたのだろうか
『四百年後もやっぱりにぎやかやな…君の組は』
「そりゃどうも」
『にしても君、ずいぶん老けたな。妖のくせに』
「お前が異常なんじゃ、人のくせに」
『……晴明が地獄からいつ戻ってくるか、くわしく調べさすわ』
「!」
地獄へ帰還した晴明が今度、現世へ戻ってくる時は戦いは避け切れないだろう。その時がいつになるかは今の所は予測がつかないが、そう遠くはない未来で起こる戦いに間違いない筈だ
『もう体はほとんど出来とった…そんなにはかからんのやろう、反魂の例も調べてみる…肉体が不老不死になるという話もあるしな
妖の感覚は人でははかれんが、早くて一年…』
ー 一年後…
『ところであの刀…かえしてもらうで』
「ん?あれ?どこいった?」
祢々切丸は元々花開院のものだ、返してもらうのは当然の事だろう。だがその主は先程までそこで花雪と共に賑やかな百鬼を見つめていたと思ったが、自分達が喋り込んでいる間に違う場所へと移動してしまった様だ
ぬらりひょんと秀元が自分達を探していると露とも知らないリクオと花雪本人達はゆらと共に、花開院家に来た本来の目的を果す為にある人物を捜している所であった
「悪夢や…月読はともかく、ぬらりひょんだけは家に入れたらアカンって言われてたのに…
これから封印のせいであぶれた京妖怪の残党整理やわ、奴良くん、月夜見さん」
「……」
「よけいなことしよって…狂骨たち、見のがしたんは悪業やで。まったく…
………浮世絵町にはしばらく戻られへんかな…」
「そっか…」
花開院家もまた京妖怪達との戦いで多くの同胞と当主を失い、今は少しでも人手が必要な時なのだろう。そう分かってはいるものの、浮世絵町に戻れない事はゆらにとっては少々寂しい事でもあるとその表情が物語っていた
そんなゆらの表情と心情を感受性が豊かな花雪は重く受け止めてしまった様でしゅん、と気落ちしている様子を見せた。どうやら、ゆらが浮世絵町に戻れない事を自分一人のせいだと責任を感じている様だった