第三十九幕 冬芽懸隔を越えるが為の裳着
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体を突く冷気を含んだ濃霧が立ち込める山奥、この地こそが花雪とリクオが送られた遠野の里である
聞く所によるとこの里には日光が当たる場所が少ない為に妖気が溜まりやすく…夜にこの里につき、妖怪変化した彼女の姿は昼間でもその姿を保っていた
「見習いなら先ずは赤河童様にごあいさつじゃ!」
「赤河童、様…?わぷっ」
「あんたが「月詠姫」かい」
「…!」
慣れない土地勘に適応しようと辺りを見回していた花雪へなまはげはそう言うと彼女を里の中で存在感を示す大きな屋敷へと彼女を放り込んだ
びたん、と床に転ぶついでに額を強打してしまった彼女の前には赤色の肌をした巨体の河童の姿
「この度は奴良組三代目若頭ならず、私めもこの地へ通される事を許して頂いた事をここに感謝させて頂きたく思います
弱体の身ではありますが、どうぞ遠野の皆様方にそのお力でこの身を鍛えて頂きたくお願い致したく」
「…似ておらん」
「え?」
体制を整え、礼節の言葉と共に頭を赤河童に深く下げた花雪の様子を見るなりに赤河童はそう言うもので上げた頭を傾げる
「同じ月詠姫でその娘と聞いておったが…散歩がてらに来て挨拶なしにこの地を荒らしまわった楓という女とは全く似ておらん」
「…!母もここに…?」
「そう、この里の者達96人を5日で倒し尽くした…忌々しくも畏れを抱いた者よ」
「は、母がそんな事…を…?」
ひくりと花雪は自分の口の端がひくつくのを感じ取った、ぬらりひょんに聞いた所によると自分の母である楓は各地に武勇伝を残していると聞いたが…まさかここでもとは
乱暴な母のその話は同時にどこか嬉しくも思う、自分はその武勇伝を母の口から聞く事はなく過ごしていた、だからこそ母が訪れた地で同じものを見聞きし感じ取る事が心地良かった
「何があるか分からんものだな、あの女が死に…娘までもがここに訪れるとは」
「…因果、でしょうね」
「あの弱体化した奴良組にこの娘あり、か…奴良組の跡取り同様にぬくぬくと守られ続けただけの存在に成り下がり…
奴良組はいつから家族ごっこをするだけの組になったのか…お前も奴良組も先代なくしては何も…」
―バンッ
出来ぬと赤河童が続けようとした言葉は床を掌で目一杯叩き付ける音で続ける事を拒絶した、音を派生させた掌の持ち主は勿論花雪
今まで黙って会話を続けていた彼女の暴力的な遮りに赤河童は微かに目を見開き、目の前の小さな姿を見据える、反響が治まった所で彼女は立ち上がる
「…先々代、先代が築き上げた奴良組とその構成員達を侮辱する言葉はいかに名高い遠野の長であろうと聞き捨て出来ませんね
確かに私も奴良組の若頭もあなた方や京都の者達よりも若く未熟でしょう
ですが歳や未熟など関係なく今に彼はあなたもが認める奴良組に立て直し、先代に引きを取らない男に彼がなると…ここに宣言致しましょう」
「…よほどの自信がある様だな」
「彼を信じていますから」
一触即発の雰囲気は里に充満する冷気よりも冷たく、肌にぴりぴりとした電流が走っているかの様な感覚に襲われているかの様
それでも花雪は彼女にしては自信がある様に強気な微笑を浮かべ対峙する、やがて…彼女の表情に忌々しく鼻を赤河童は鳴らして雰囲気を和らげた
「ふん、似ておらんと言ったがやはり似ておるわ。その瞳に笑みと図太い信念はあの女を沸騰させる」
「母子ですから、…無礼な態度を取ってしまい申し訳ありませんでした」
「もうよい、外で待っとる者に見習いの仕事を習うがいい」
「これから幾日かかるか分かりませんが宜しくお願い致します、それでは失礼します」
最後まで微笑を崩さずに花雪は小さく頭を下げると言われた通りに外で待っていると聞かされた者らしい影を伺う
ふと霧の向こうから桜色と小さな黒色が歩んでくるのを見つけ、そちらの方へと駈ける、霧の中から現れたのは一人の女性と一人の少女だった
「あなたが月詠姫ね?」
「はい、月夜見花雪と言います」
「私はあなたの指導係をさせて貰う事になった雪女の冷麗、この娘は座敷童の紫よ」
「どうか厳しいご指導お願いします!」
「!…ふふ、自分から厳しい指導をお願いするなんて面白い子なのね
それじゃあ花雪がここでやって貰う事を説明しようかしら、その後に遠野の者達にあなたを紹介しに行きましょう」
「はいっ」
「その前に服装を何とかしないといけないわね、どんなのを着て貰おうかしら…」
「え」
花雪の着ている着物を上から下に見比べると今から彼女の着物を見立てるの楽しそうに冷麗は言葉を弾ませたのだった、そして…
聞く所によるとこの里には日光が当たる場所が少ない為に妖気が溜まりやすく…夜にこの里につき、妖怪変化した彼女の姿は昼間でもその姿を保っていた
「見習いなら先ずは赤河童様にごあいさつじゃ!」
「赤河童、様…?わぷっ」
「あんたが「月詠姫」かい」
「…!」
慣れない土地勘に適応しようと辺りを見回していた花雪へなまはげはそう言うと彼女を里の中で存在感を示す大きな屋敷へと彼女を放り込んだ
びたん、と床に転ぶついでに額を強打してしまった彼女の前には赤色の肌をした巨体の河童の姿
「この度は奴良組三代目若頭ならず、私めもこの地へ通される事を許して頂いた事をここに感謝させて頂きたく思います
弱体の身ではありますが、どうぞ遠野の皆様方にそのお力でこの身を鍛えて頂きたくお願い致したく」
「…似ておらん」
「え?」
体制を整え、礼節の言葉と共に頭を赤河童に深く下げた花雪の様子を見るなりに赤河童はそう言うもので上げた頭を傾げる
「同じ月詠姫でその娘と聞いておったが…散歩がてらに来て挨拶なしにこの地を荒らしまわった楓という女とは全く似ておらん」
「…!母もここに…?」
「そう、この里の者達96人を5日で倒し尽くした…忌々しくも畏れを抱いた者よ」
「は、母がそんな事…を…?」
ひくりと花雪は自分の口の端がひくつくのを感じ取った、ぬらりひょんに聞いた所によると自分の母である楓は各地に武勇伝を残していると聞いたが…まさかここでもとは
乱暴な母のその話は同時にどこか嬉しくも思う、自分はその武勇伝を母の口から聞く事はなく過ごしていた、だからこそ母が訪れた地で同じものを見聞きし感じ取る事が心地良かった
「何があるか分からんものだな、あの女が死に…娘までもがここに訪れるとは」
「…因果、でしょうね」
「あの弱体化した奴良組にこの娘あり、か…奴良組の跡取り同様にぬくぬくと守られ続けただけの存在に成り下がり…
奴良組はいつから家族ごっこをするだけの組になったのか…お前も奴良組も先代なくしては何も…」
―バンッ
出来ぬと赤河童が続けようとした言葉は床を掌で目一杯叩き付ける音で続ける事を拒絶した、音を派生させた掌の持ち主は勿論花雪
今まで黙って会話を続けていた彼女の暴力的な遮りに赤河童は微かに目を見開き、目の前の小さな姿を見据える、反響が治まった所で彼女は立ち上がる
「…先々代、先代が築き上げた奴良組とその構成員達を侮辱する言葉はいかに名高い遠野の長であろうと聞き捨て出来ませんね
確かに私も奴良組の若頭もあなた方や京都の者達よりも若く未熟でしょう
ですが歳や未熟など関係なく今に彼はあなたもが認める奴良組に立て直し、先代に引きを取らない男に彼がなると…ここに宣言致しましょう」
「…よほどの自信がある様だな」
「彼を信じていますから」
一触即発の雰囲気は里に充満する冷気よりも冷たく、肌にぴりぴりとした電流が走っているかの様な感覚に襲われているかの様
それでも花雪は彼女にしては自信がある様に強気な微笑を浮かべ対峙する、やがて…彼女の表情に忌々しく鼻を赤河童は鳴らして雰囲気を和らげた
「ふん、似ておらんと言ったがやはり似ておるわ。その瞳に笑みと図太い信念はあの女を沸騰させる」
「母子ですから、…無礼な態度を取ってしまい申し訳ありませんでした」
「もうよい、外で待っとる者に見習いの仕事を習うがいい」
「これから幾日かかるか分かりませんが宜しくお願い致します、それでは失礼します」
最後まで微笑を崩さずに花雪は小さく頭を下げると言われた通りに外で待っていると聞かされた者らしい影を伺う
ふと霧の向こうから桜色と小さな黒色が歩んでくるのを見つけ、そちらの方へと駈ける、霧の中から現れたのは一人の女性と一人の少女だった
「あなたが月詠姫ね?」
「はい、月夜見花雪と言います」
「私はあなたの指導係をさせて貰う事になった雪女の冷麗、この娘は座敷童の紫よ」
「どうか厳しいご指導お願いします!」
「!…ふふ、自分から厳しい指導をお願いするなんて面白い子なのね
それじゃあ花雪がここでやって貰う事を説明しようかしら、その後に遠野の者達にあなたを紹介しに行きましょう」
「はいっ」
「その前に服装を何とかしないといけないわね、どんなのを着て貰おうかしら…」
「え」
花雪の着ている着物を上から下に見比べると今から彼女の着物を見立てるの楽しそうに冷麗は言葉を弾ませたのだった、そして…
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