壱拾八話 刃を振るう為の純情
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「そう恐縮する事はない!寧ろ誇りに思っても良いと儂は思うぞ!」
「は、はあ」
「それにしてもお主、芹罹は感情を消しているのだな」
「…感情を消さないと私は私の生きる世界を生きられませんでしたから」
「ハハッ!!真にそう言う所は昔の佐助そっくりじゃの!!」
「そう、なんですか?」
「ああ!」
…確かに今の佐助さんは飄々としているけど昔なんかどうなのか分かったものじゃない、忍びであるならきっと感情を殺していたのだろう
いつの間にかぼーっとしていた私の目の前に信玄様に渡した筈のお団子が出されていた、目を見開きしていると信玄様はまたもや笑みを浮かべる、これは食べて良いと言う事で良いのかな
「芹罹は親はどうしたのだ?奥州の民か?」
「いえ私が生まれて直ぐに殺されたと聞きました、だから天涯孤独の身…ですね」
「ふむ、そうであったか」
「でも今は奥州の民達、そして伊達軍の皆が私の家族の様なもので…寂しくありません」
あちらの世界では彼等がいて楽しかったけどこっちの世界でも充実した毎日を送っている、暖かな笑顔に溢れるあの場所を、政宗が守りたいと心から願っている場所を私は守ってみせたい
そう思えば自然とお団子の串を持っていた手に力が加わる、これが闇口の特性かな
「のう芹罹」
「はい」
「お主、この武田に加わる気はないか?」
「え?」
「お主の力は先の一揆や伊達との戦いで分かっておる、佐助までを完膚までに打ちのめし幸村との稽古でもその力を発揮したと聞いておる
伊達との戦いでは芹罹がおらねば互角やったかもしれん、どうじゃ?佐助や幸村もお主を認めておるし儂も歓迎する」
「…」
突然の真剣な信玄様の申し出、確かにこの甲斐の地も幸村も佐助さんも信玄様も好きに近いけれど…
「申し訳有りません」
「…どうしても独眼竜が気にかかるのか?」
「気にかかってはありません、あの方は私がいなくても歩み続けます、でも私はあの方の力に魅了されたんです
気付けばその圧倒的な存在に凍っていた私の心が解けたんです、ただのこれは私の戯言ですが…私は私の全てをかけて政宗の「刀」であり続けたい…だから此度の申し出はお断りさせて頂きます」
「…独眼竜はお主の様な忠誠心の高い者と共に存在出来て羨ましいのぅ」
「信玄様には幸村がいるじゃないですか」
「ハハ!そうじゃったの!!」