弐拾九話 虚黒で塗り潰す
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「佐助さん、白夜をお願いします…それとここまでして下さって本当に感謝します…っ」
「アハー言葉なんかより芹罹ちゃんからの接吻が欲しい…うわっと!」
「(戯言を言うな)」
「冗談を真に受けるなよ!あーもうっお前もかすがに似てきたよなぁ」
「(芹罹が主だからだ)」
「にふふっ佐助さん、本当にごめんなさい、今度また甘味屋さんにでも行きましょう?」
「まあそれで十分か…ほら早く奥州に戻りな」
「(芹罹行くぞ)」
佐助さんの冗談(小太郎に手裏剣投げられたけど)に緊張が解れた気がする、さっきの緊張が白夜に写ってああなっちゃったのかな
やっぱり小太郎は酷く速い、私じゃ到底追い付けないスピード、安心して体を預けられた
「喜多さん、成実くん!」
「芹罹ちゃん?!」
「芹罹!まあずぶ濡れになって…四国まで赴いていたんじゃ?」
「そんな事より政宗はっ?!小十郎はっ?!」
「落ち着きなさい、芹罹」
きっと酷い顔をしている私の肩に喜多さんは冷静に手を置いて、凛と言葉を発する、そうだ確かに落ち着かなきゃ
四国を出たのが朝方で現在は夕刻、雨は漸く小雨になった、これくらいの考えが出来るならもう大丈夫
「ごめんなさい…ここまで戻ってきたのは小太郎のおかげです」
「成程、確かに風の悪魔って言われてるなら容易いよな」
「それで二人が敗れて意識不明とは私達がいない間に何があったんですか?」
「それがね松永久秀って奴に伊達軍の兵達を人質にとられて、梵の六爪と引き換えに解放するって言われてさ」
「勿論、政宗様と小十郎はどちらも渡すつもりはなかったのだけれど爆薬に崖下に落とされて六爪は…」
「松永久秀…」
足利義輝殺害、東大寺焼失、日本で初の爆死を行った人物…ソイツが今回の敵
奪われた主人の六爪、それを取り戻そうと右目ならば動く筈、二人に礼を言って私は政宗がいる部屋へ、気配は二つ
「小十郎」
「!お前芹罹!四国まで赴いてた筈じゃ…!」
「私には頼もしい小太郎がいるから、話は聞いたよ、行くんだよね」
「ああ、だから政宗様が勝手に動かない様に芹罹にはここに…」
「小十郎も政宗も行かせないよ」
「何…?っ!カハッ!」
「…ごめんね」
伏せた政宗の傍から立ち上がり、私の方を振り向いた瞬間に小十郎の腹にファイティングナイフの柄で殴り、気絶させる
こうでもしなきゃ止まってくれないのは知ってる強引な手口、きっと怒られるだろうな…
「小太郎」
「(ここに)」
「危ない橋を渡る事になりそうなの、嫌だったらここに残って良いからね」
「(己は芹罹と共にあると誓った、芹罹が向かうならば己も)」
「…ありがとう、出来れば松永久秀の所までお願いしていいかな」
使わなくなった曲弦糸で小十郎を柱に縛り付けて、現れた小太郎に手にキスされる、こういう事を何処で覚えたの…!
一つ頷いた小太郎は私を再び抱き上げると黒い羽根になって、この空間から消え去る
虚黒で塗り潰す
(遮る者は全て解して殺して飽きるまで殺し尽くそう)