いつかの時に忘れ去った呪い
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「信頼って、責任の重さと比例してるのかな」
我が旗よ、我が同胞を守りたまえ──
ジャンヌの祈りの言葉を、シロウはいつもどんな想いで聞いていたの?
「こうなるって分かってたよ、分かってましたとも…ええ、ええ!」
「ルシティカ…」
《藤丸くん、今は刺激しないでおこう》
くそ、くそ、くそ!女の子の癖にーなんて言われてもそう言うしか他に見つからない
何よ、何よ何よ何よ!涼し気な顔してくれてさ!
「ほら、こんな素性も知らない怪しい英霊を引き寄せるからこうなったでしょう?」
「これからは、もう少し信頼する存在を考えてくださいね」
どうせそんな事を考えてるの、分かってる!いつもは自分の本心を隠す癖に、何よ!こんな時だけ!
ぶつん──頭の隅で今までため込んでいたものを塞ぐ紐が切れ、私は一歩を投じる。こんなにシロウの事を理解しようとしたのに、もっと知りたかったのに!
「──天草四郎!こっちを見なさい!!!」
私の声にシロウがジャンヌ達から距離を取った上でこちらを見る
頭の中がぐっちゃぐちゃで何を言っていいかなんて分からない、分からないから思った事は全部思ったままにここで言ってやる!
「ええ、…ええ!貴方が思ってる通り、私は今すっごく、みっともなく!泣きそうだよ!
泣き喚いていいって言うなら、とっくの昔に心なんて折れてる!」
「ルシティカさん…」
「でもねぇ…!でも!それと同じくらいに!泣きたいくらいに悔しい癖に!
こうなっても貴方を信じ続けてる私がいて、そっちの方がバカらしくて泣きそうなわけ!!!」
「─────」
どう客観的に見ても酷すぎる言葉にバカらしさをまた1つ増やす事になる、でも構うものか
今まで私もシロウも言葉にしなさすぎたから、これくらいが丁度いいんだ。そのきょとりと呆けた顔に利き手の人差し指を突き付けながら、まだ言い足りない感情を私は吐き出す
「今からその横面をひっ叩きに行くから、首洗って待ってろバカシロウー!」
「いやいや、ルシティカさん?!それどう聞いても敵側の台詞…「ごめんね、でもリツカは黙ってて!」あ、はい」
ただシロウを引っ叩く為に私は魔力切れなんてものを恐れず、ジャンヌにあるだけの魔力を強化として注ぎ込んだ
魔力が足りなくてくらくらするけど、ここで倒れてなんていられない。だって戦ってる最中に私はジャンヌから手痛い一撃を食らって、今は膝をつくシロウに宣言した事がある
「シロウ」
「…ああ、横面を引っ叩くなんて言っていましたね。どうぞ、それで今回の事の気が済むなら」
さっきまでの戦いの中で見せた様な感情に蓋をした表情に戻ったシロウに、また1つやり切れない感情が胸に気泡として浮かぶ
引っ叩くつもりだった、でもそれではシロウにとっては優しすぎるから。私はシロウを残った力を絞り出して彼を思いっきり抱き締めた、息を呑みこむ空気の揺れにシロウの戸惑いを見た気がして1つ笑う
「──なに、を」
「シロウ、私は──貴方を ##RUBY#離#ゆる##してあげないから」
──私の罪を1つ挙げるとするなら、それはきっと──否定しきれないこと
シロウと結んだ縁も、シロウを信じたいという想いを、彼が聖杯を望んだ夢も理由も全部否定しきれない
貴方は「人類救済」の為に全ての人から、聖杯の力を以てして起こす魔法で欲望を消し去った存在にしようとした
けれどきっと貴方は救済したいと願う「人類」から自分を弾き、嫌いな人間として争いの残る世界に残ろうとするんだと思う、それをシロウは自分への罰と定めるのでしょう
だからね、私は《シロウが定めた罪/夢を先延ばしにする》事で貴方への罰とするって決めた。それからもう1つ──
「私をここまで信頼させた罪を、この先も背負ってよ」
信頼してしまった方にばかり罪があるのはフェアじゃない、信頼させてしまった方にも同じ重さの罪が存在するのだと思う
ねえ、罰を欲するひと、こんな事を言ってる私だけど貴方を信じた事を間違いだって思った事はこの先もきっと訪れないから──バカな娘に与えられたと諦めて、信頼というものを信じてよ。.
いつかの時に忘れ去った呪い
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