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「へー、夜の病院の清掃バイトってそんなに給料もらえるんっすね」
「そこそこ貰えるし、色々と鍛えられるぞ」
「色々……?でもいいですね、ちょっとお給料の額に惹かれちゃいますわー」
会話の流れから発生した鳴上のバイト経験談へ現在 ジュネスでバイトとして在職する灰音が食いついていた
バイトといえば花村や灰音に話が向きがちだが、自称特別捜査隊のリーダーである この青年も中々の数のバイトを掛け持ちしており、そのバイタリティをこうして見聞きする度に到底真似できないと驚くばかりだ
そこそこの時給に加え、特別手当ももらえたりとジュネスでの待遇は良い方で申し分はない。けれどそれを上回る時給の額を聞かされると少し揺らいでしまうのが人間であり、欲を出す灰音の頭を叩き、覚醒を促すのはセンパイである彼の役割であった
「お前はうちの子なんだから、他のバイトに目移りなんてさせねーぞ」
「…………」
「相棒もあんまり神楽坂を誘惑すんなよな、いなくなられたら困るんだからさ!」
「ああ、これからは気を付けるよ」
「頼んだぜ。ん?あ、チーフから電話だ、ちょっと席外すわ」
お疲れですとかかってきた相手へ電話口で挨拶する声が聞こえなくなった所で、灰音は大きく息を吐く。そして流れるような深呼吸と共に机へと顔を伏せた
様々な感情が彼女の胸で渦巻いていた、その表現では追いつかないので荒れ狂っていたと訂正しよう。上手く言葉に出来ない感情の中で唯一、灰音が言語化出来たのは以下のとおりである
「ああいう所ですよ、本当にもう、人の気も知らないで」
「でも灰音はああいう所が好きなんだろ?」
「……分かってるなら口に出さないでくださいよ、花村センパイとまとめて鳴上センパイもバカバカバカ」
自分をこんな状態に貶めた花村がいない今、誰がどう見ても八つ当たりでしかない灰音の言葉も鳴上は余裕の顔で受け止める
計算でも何でもなく、素であんな言葉が出る相棒をこの時 彼は誇りにすら思っていたという。
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