「私が役に立たなくなったら、どうか、殺してね」


そういったのは、この本丸のさにわであった。


「…」
燭台切は、かける言葉がなく、ひとまずと、手に持った、おやつとお茶を審神者の机に置いた。

置いた音に、審神者はびくりと燭台切を振り返った。
「燭台切」

明らかに不意を突かれた表情のさにわに
燭台切はゆっくりと呼吸をして、訊ねた。

「…どうしたんだい？」

さにわの傍に正座し、そっと手を包んだ。

「ごめんなさ…、」
「ゆっくりでいいよ、、でも、手は触れさせてね」

さにわの手は、ひんやりとしていた。燭台切は、そっと、自身のものより小さな手をさする。

「どうしても、わたくしは、わたくし自身の怠慢や不安に負ける、いつも渦巻いている」
「貴方たちは大切、これは、わたくしの気持ちが未熟なだけ」
「そんなんじゃ、もしもこのからだが、慢性的な病に罹れば、きっと私は、罪悪感で、おのれの生をのろってしまうとおもうの」
「そのじゅそが、、ほかの人に及ぶ前に。。なるべく、他の人を害する前に、きれいなままで往生したい」
「生活の手伝いだって、させたくない。わたくし自身の体のこと、言葉を選ばなければ、一人でトイレできなくなったなら、、それは人の体のもう限界なのだと思うの」


これもきれいごとなのかな

燭台切は
「そうか、くるしいね」
と相槌をする。

「こんな弱気でごめんね」

「いいよ」

おだやかな笑みを浮かべて、燭台切は言う。

「僕に言ってくれて、ありがとう。僕は、それが聞けて、うれしいんだ。
僕に何を溢しても、大丈夫って信じてもらえてるって気がして」


「僕は、ずっと、君の横にいるから、聞かせてほしいな。」


人の身の苦悩は、わからないこともある。
教えて、共に支えさせて。


「ありがとう、燭台切。」

きっとがんばるから、、許してね