noisy party!
「聞いたぜぃ、遊戯ー!! 誕生日おめでとう~~!!」
「ありがとう、モクバくん!!」
兄の後ろでぴょこぴょこと飛び跳ねながら、手を振るモクバ。
「兄サマは今日の為に、大事な会議の予定をキャンセルして来たんだからなー! ありがたく祝われろー!!」
「モクバ、余計な事は言わんでいい」
「海馬くんもありがとう」
「ふぅん。何もこの為だけに予定を空けたのではない。他にも溜まっていた用事のついでに来てやったまでだ」
「兄サマは昨日の夜からデッキ調整に余念がなかったんだぜぃ!!」
「…モクバ!」
「海馬くんって優しいなぁ。ね? もう一人のボク」
『………』
話し掛けても苦々しい表情をしている《遊戯》を横目で見つつ、遊戯は持って来た鞄の中から決闘盤を取り出してセットすると、今まで表側に出ていた自分と《遊戯》とを入れ替えた。
「!? 相棒?」
『ボクね、皆に祝って貰って凄く嬉しいんだ。だから、ボクが嬉しかった事は君にも感じて欲しい。せっかく二心同体なんだからさ、嬉しい事、楽しい事は二人で感じて二倍にして行こうよ』
「相棒…」
『それにボクは、大会でもないのにこんな街の中で決闘する勇気なんてないし』
「…そっちが本音だな」
『えへへ、バレたッ。そういう事だから後はよろしくね、もう一人のボク!』
「あぁ、任せておけ。…行くぜ、海馬!!」
「来い!!」
「「決闘!!」」
海馬でさえ相棒の誕生日をこうして祝っているというのに、オレは…!
相棒はオレからプレゼントを貰ったと言ってくれたが、オレは相棒に何も渡せていない。おめでとうの一言すら、まだ伝えられていない。それ所か優しさを分けてもらうばかりで…。
ここはせめて、相棒から託された決闘…決して負ける訳には行かないぜ!!
「オレのターン! ドロー!!」
---
「うぉ! 何か騒がしいと思ったら、遊戯と海馬のヤローが決闘してるじゃねぇか!」
『あっ、城之内くん達だ! 海馬くんとの決闘、白熱しすぎて皆との約束の時間に間に合わなかったな…。皆ー!! ごめん、あとちょっと待ってて~!!』
後方から聞こえてきた声に遊戯が振り向くと、城之内、杏子、本田、獏良、そして御伽といういつものメンバーがいた。
「遊戯くんの場にはブラック・パラディン、海馬くんの場には青眼の白龍か…。これはもうすぐ決着がつくね」
と、獏良。
「行くぜ、海馬! ブラック・パラディンの攻撃!! 超・魔・導・烈・破・斬!!」
「ぐっ…!!」
「兄サマーーー!!」
「よっしゃぁ! 遊戯の勝ちだ!!」
「…ふぅん、遊戯! 今日くらいは貴様に花を持たせてやる!! しかし次こそは完膚無きまでに叩きのめしてくれるわ!!」
「そうだぜぃ! 待ってろよ、遊戯!!」
登場してきた時と同じように高笑いをしながら、海馬とモクバはリムジンに乗り込み、走り去って行った。
「何だァ? アイツ…」
「海馬くんね、ボクの誕生日を祝ってくれてたんだよ」
決闘が終わり、遊戯は怪訝そうな顔をしている城之内に説明するべく、《遊戯》と入れ替わる。
「何だよ、オレらより先に海馬に祝わせたってのか?」
おりゃー!と飛びつかれ、髪の毛をぐしゃぐしゃにされる。困ったように、それでも幸せそうに笑う遊戯を見て、杏子や獏良達もおめでとうと言いながらそれぞれに用意してきたプレゼントを渡した。
「皆、ありがとう…!!」
「よしッ! 今日はとことん遊ぶぜ!! まずはカラオケなー!!」
「ちょっと落ち着きなさいよ、城之内。今日の主役は遊戯なのよ?」
「そうだぞ。おめーが一番楽しそうじゃねぇか!」
「うっせー、本田!」
「あははっ!! それじゃあ皆、行こっか!!」
「ありがとう、モクバくん!!」
兄の後ろでぴょこぴょこと飛び跳ねながら、手を振るモクバ。
「兄サマは今日の為に、大事な会議の予定をキャンセルして来たんだからなー! ありがたく祝われろー!!」
「モクバ、余計な事は言わんでいい」
「海馬くんもありがとう」
「ふぅん。何もこの為だけに予定を空けたのではない。他にも溜まっていた用事のついでに来てやったまでだ」
「兄サマは昨日の夜からデッキ調整に余念がなかったんだぜぃ!!」
「…モクバ!」
「海馬くんって優しいなぁ。ね? もう一人のボク」
『………』
話し掛けても苦々しい表情をしている《遊戯》を横目で見つつ、遊戯は持って来た鞄の中から決闘盤を取り出してセットすると、今まで表側に出ていた自分と《遊戯》とを入れ替えた。
「!? 相棒?」
『ボクね、皆に祝って貰って凄く嬉しいんだ。だから、ボクが嬉しかった事は君にも感じて欲しい。せっかく二心同体なんだからさ、嬉しい事、楽しい事は二人で感じて二倍にして行こうよ』
「相棒…」
『それにボクは、大会でもないのにこんな街の中で決闘する勇気なんてないし』
「…そっちが本音だな」
『えへへ、バレたッ。そういう事だから後はよろしくね、もう一人のボク!』
「あぁ、任せておけ。…行くぜ、海馬!!」
「来い!!」
「「決闘!!」」
海馬でさえ相棒の誕生日をこうして祝っているというのに、オレは…!
相棒はオレからプレゼントを貰ったと言ってくれたが、オレは相棒に何も渡せていない。おめでとうの一言すら、まだ伝えられていない。それ所か優しさを分けてもらうばかりで…。
ここはせめて、相棒から託された決闘…決して負ける訳には行かないぜ!!
「オレのターン! ドロー!!」
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「うぉ! 何か騒がしいと思ったら、遊戯と海馬のヤローが決闘してるじゃねぇか!」
『あっ、城之内くん達だ! 海馬くんとの決闘、白熱しすぎて皆との約束の時間に間に合わなかったな…。皆ー!! ごめん、あとちょっと待ってて~!!』
後方から聞こえてきた声に遊戯が振り向くと、城之内、杏子、本田、獏良、そして御伽といういつものメンバーがいた。
「遊戯くんの場にはブラック・パラディン、海馬くんの場には青眼の白龍か…。これはもうすぐ決着がつくね」
と、獏良。
「行くぜ、海馬! ブラック・パラディンの攻撃!! 超・魔・導・烈・破・斬!!」
「ぐっ…!!」
「兄サマーーー!!」
「よっしゃぁ! 遊戯の勝ちだ!!」
「…ふぅん、遊戯! 今日くらいは貴様に花を持たせてやる!! しかし次こそは完膚無きまでに叩きのめしてくれるわ!!」
「そうだぜぃ! 待ってろよ、遊戯!!」
登場してきた時と同じように高笑いをしながら、海馬とモクバはリムジンに乗り込み、走り去って行った。
「何だァ? アイツ…」
「海馬くんね、ボクの誕生日を祝ってくれてたんだよ」
決闘が終わり、遊戯は怪訝そうな顔をしている城之内に説明するべく、《遊戯》と入れ替わる。
「何だよ、オレらより先に海馬に祝わせたってのか?」
おりゃー!と飛びつかれ、髪の毛をぐしゃぐしゃにされる。困ったように、それでも幸せそうに笑う遊戯を見て、杏子や獏良達もおめでとうと言いながらそれぞれに用意してきたプレゼントを渡した。
「皆、ありがとう…!!」
「よしッ! 今日はとことん遊ぶぜ!! まずはカラオケなー!!」
「ちょっと落ち着きなさいよ、城之内。今日の主役は遊戯なのよ?」
「そうだぞ。おめーが一番楽しそうじゃねぇか!」
「うっせー、本田!」
「あははっ!! それじゃあ皆、行こっか!!」