ゆめ
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⚠️成人、同棲設定
7月7日。夕方から降り始めた雨は、夜になっても静かに地面を打ち続けていた。いつもは鬱陶しいとしか思わない雨だけど、今日ばかりはなんだか感傷的な気分になってしまう。
「雨だねぇ…」
「ん?ああ、そうじゃな」
ソファで雑誌を読んでいる仁王くんから返ってきたのは、なんとも気のない返事であった。
「みんなの願いごと、叶わないのかなー」
「ん?」
わたしの呟きに仁王くんが何の話だとでも言うような表情で顔を上げた。
「今日、七夕だよ?」
興味も無いだろうし覚えてなくても当然だとは思うけれど、怪訝そうな顔がおもしろくてつい苦笑が漏れた。
「あー、そうじゃったか。夢子は短冊なんて書いたん?」
「さすがに短冊は書いてないよ」
そういうのって小学生とかのイベントでしょ、と返して、星なんてひとつも見えない、雨の滴る夜空に再び視線を向ける。仁王くんがソファから立ち上がり、寝室へ向かうのかと思ったら、窓際のわたしの隣に座った。
「夢子の願いごとなら俺がなんでも叶えてやるき、俺だけに話しんしゃい」
振り仰ぐと仁王くんは真面目な顔をしていて面食らった。優しく握られた手が、仁王くんの気持ちの強さに思えた。
「願いごと…そうだなあ、」
じっとこちらを見つめてくる仁王くんの耳もとに近付き、そっと手を宛てがった。内緒話なんて随分と久しぶりのことで、なんだかくすぐったい。
「…当然じゃろ」
強気に笑った仁王くんの顔が嬉しそうで、ホッとしたわたしは泣いてしまいそうだった。
"ずっとそばにいてね"
7月7日。夕方から降り始めた雨は、夜になっても静かに地面を打ち続けていた。いつもは鬱陶しいとしか思わない雨だけど、今日ばかりはなんだか感傷的な気分になってしまう。
「雨だねぇ…」
「ん?ああ、そうじゃな」
ソファで雑誌を読んでいる仁王くんから返ってきたのは、なんとも気のない返事であった。
「みんなの願いごと、叶わないのかなー」
「ん?」
わたしの呟きに仁王くんが何の話だとでも言うような表情で顔を上げた。
「今日、七夕だよ?」
興味も無いだろうし覚えてなくても当然だとは思うけれど、怪訝そうな顔がおもしろくてつい苦笑が漏れた。
「あー、そうじゃったか。夢子は短冊なんて書いたん?」
「さすがに短冊は書いてないよ」
そういうのって小学生とかのイベントでしょ、と返して、星なんてひとつも見えない、雨の滴る夜空に再び視線を向ける。仁王くんがソファから立ち上がり、寝室へ向かうのかと思ったら、窓際のわたしの隣に座った。
「夢子の願いごとなら俺がなんでも叶えてやるき、俺だけに話しんしゃい」
振り仰ぐと仁王くんは真面目な顔をしていて面食らった。優しく握られた手が、仁王くんの気持ちの強さに思えた。
「願いごと…そうだなあ、」
じっとこちらを見つめてくる仁王くんの耳もとに近付き、そっと手を宛てがった。内緒話なんて随分と久しぶりのことで、なんだかくすぐったい。
「…当然じゃろ」
強気に笑った仁王くんの顔が嬉しそうで、ホッとしたわたしは泣いてしまいそうだった。
"ずっとそばにいてね"