光の勇者の恋物語
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1 とりっぷする(年齢制限なし)
ここのところの疲れる毎日の癒しにはどっぷりと好きなものの世界に浸ることに限る!と思って帰宅してからスーツを乱雑に脱ぎ捨て、シャワーを浴びてさっぱりしてからラフな部屋着に着替える。ワンルームの中央に置いたテーブルの上に簡単なつまみと弱めのお酒を晩酌用に置いたら準備は万端。今日もブレワイの世界に癒されるんだ〜!と思いながらゲーム機本体の電源を入れた瞬間、視界が暗転した。
で、気がつけば私は見知らぬ場所で見知らぬ男たちに襲われそうになっているところをイリアちゃんとアッシュさんに助けられていた。
「イリア、その女性を頼む。私は奴らを追う」
「はい!アッシュさん!……ねぇ貴女、もう大丈夫だから!大丈夫だからね!……ねぇ、貴女?ねぇ、ねぇっ………!!」
呆然とした意識の中でぼんやりと聞こえてきた名前を反芻する。イリア………アッシュ……もしかして…トワプリ?どうせトリップしてこんな目に遭うんだったら、ブレワイの世界が良かったな……。我が身に起こったことに何の現実味も感じられないまま、私の意識は再び暗転した。
***
(………知らない天井だ)
次に目を開けた時、脳裏に浮かんだのはその言葉。何だこのよくある展開。テンプレじゃない。……なんて思える程冷静だったのは目を覚ました直後だけで、身体を起こそうとして身体中に走った激痛が、手首にくっきりと残った痣が、意識が暗転する前に私の身に起こったことが現実だったという事実を突きつけてきた。
いや、ね。現実逃避したいぐらい仕事に忙殺されていて、ゼルダの世界にトリップしたいなんて願望を抱いたことはあったよ?だけどそれはあくまで主人公のイケメンリンクと甘々な関係になれたら萌えるー!っていう推しへの妄想からくるもので、しかも私がトリップしたかった先はブレワイ。もしくはティアキン。女性にモテモテ主人公のリンクとあははうふふな関係にならなくとも、最悪あの画面越しに憧れていた世界だったら何とか自活してでも生きていけるんじゃないかって思ってたあのハイラルであって、あまりよく知らないトワプリの世界じゃない。
あああ………どうしようどうしようどうしよう!
とりあえず貞操の危機は間逃れた。だけど、ここが何処なのか、トワプリの物語のどの辺りなのか、元の世界に帰れるのか、何一つわからない。泣きたくなって……というか、もう勝手にぼろぼろと涙が溢れてきて、シーツを被ってベッドにうずくまる。
抑え切れない嗚咽がこぼれても、それに応えてくれる人は誰もいなかった。
ここのところの疲れる毎日の癒しにはどっぷりと好きなものの世界に浸ることに限る!と思って帰宅してからスーツを乱雑に脱ぎ捨て、シャワーを浴びてさっぱりしてからラフな部屋着に着替える。ワンルームの中央に置いたテーブルの上に簡単なつまみと弱めのお酒を晩酌用に置いたら準備は万端。今日もブレワイの世界に癒されるんだ〜!と思いながらゲーム機本体の電源を入れた瞬間、視界が暗転した。
で、気がつけば私は見知らぬ場所で見知らぬ男たちに襲われそうになっているところをイリアちゃんとアッシュさんに助けられていた。
「イリア、その女性を頼む。私は奴らを追う」
「はい!アッシュさん!……ねぇ貴女、もう大丈夫だから!大丈夫だからね!……ねぇ、貴女?ねぇ、ねぇっ………!!」
呆然とした意識の中でぼんやりと聞こえてきた名前を反芻する。イリア………アッシュ……もしかして…トワプリ?どうせトリップしてこんな目に遭うんだったら、ブレワイの世界が良かったな……。我が身に起こったことに何の現実味も感じられないまま、私の意識は再び暗転した。
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(………知らない天井だ)
次に目を開けた時、脳裏に浮かんだのはその言葉。何だこのよくある展開。テンプレじゃない。……なんて思える程冷静だったのは目を覚ました直後だけで、身体を起こそうとして身体中に走った激痛が、手首にくっきりと残った痣が、意識が暗転する前に私の身に起こったことが現実だったという事実を突きつけてきた。
いや、ね。現実逃避したいぐらい仕事に忙殺されていて、ゼルダの世界にトリップしたいなんて願望を抱いたことはあったよ?だけどそれはあくまで主人公のイケメンリンクと甘々な関係になれたら萌えるー!っていう推しへの妄想からくるもので、しかも私がトリップしたかった先はブレワイ。もしくはティアキン。女性にモテモテ主人公のリンクとあははうふふな関係にならなくとも、最悪あの画面越しに憧れていた世界だったら何とか自活してでも生きていけるんじゃないかって思ってたあのハイラルであって、あまりよく知らないトワプリの世界じゃない。
あああ………どうしようどうしようどうしよう!
とりあえず貞操の危機は間逃れた。だけど、ここが何処なのか、トワプリの物語のどの辺りなのか、元の世界に帰れるのか、何一つわからない。泣きたくなって……というか、もう勝手にぼろぼろと涙が溢れてきて、シーツを被ってベッドにうずくまる。
抑え切れない嗚咽がこぼれても、それに応えてくれる人は誰もいなかった。
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