六年生と一年は組の段 中編
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そろそろ一年生たちが疲れてきたようで、歩くペースが遅くなってきた。
裏々山の道はかなり急斜面になっているので、無理もないな。
『みんな、少し休むか?』
乱「いいえ、こうなったら私たちが一番にゴールしなくては!」
この中でおそらく一番体力のある乱太郎はそう言うけど、
他のみんなは息が切れていて心配だったので、道を外れた草むらで少し休むことにした。
木陰のふわふわの草に寝転がる一年生に、私はおばちゃんのおにぎりを与えた。
きり丸と伊助と団蔵は二個目だな(笑)
乱「弥苫先輩、本当にいいんですか?こんなところで遅れをとって〜?」
『乱太郎、お前は忘れたのか?』
乱「何をですか?」
『これはピクニックだぞ。遅れたっていい、一番じゃなくてもいい。
一年生とこんなに過ごせることってあまりないから私は結構楽しんでいるぞ。
乱太郎も少し気持ちを緩めて、ほら、水飲め?』
乱「弥苫先輩...!」
水の入った竹筒を与えると、乱太郎の気持ちがほわっと和らいだようで安心した。
き「あ、あれは!」
伊助「庄左ヱ門だ!」
きり丸と伊助が指差す方向には、さっき私たちが歩いてきた道を
庄左ヱ門と中在家長次のチームが歩いているが、どうも様子がおかしい。
いつも冷静で真面目な長次の足取りが少しふらついているように見えて、
その様子を少し後ろを歩く庄左ヱ門がじーっと見つめている。
珍しいな、長次、体調でも悪いのかな?
私は道を歩いてくる長次と庄左ヱ門に駆け寄った。
『おい長次、大丈夫か?』
長「弥苫...」
庄「弥苫先輩!」
長「もそ...」
『っ!長次!?』
長次の顔色が明らかに悪く、私を見た瞬間にふらっと道に倒れてしまった。
慌てて先ほど休憩していた一年生も駆け寄り、長次を木陰に運んだ。
『庄ちゃん、一体何があったんだ?長次は体調悪かったのか?』
庄「いいえ、僕たち、裏々山に着くまでとても順調に進んで行ったのですが...」
庄左ヱ門が話し出すと、長次が目を覚まして体をゆっくり起こした。
『長次、無理するな?何があった?』
長「........」
長次の口は動いてるんだけど、いつも以上に声が小さくて全然聞こえないんだけど...。
『すまんきり丸、通訳できるか?』
き「わっかりました〜!」
同じ図書委員のきり丸は長次の通訳が得意なのできり丸に通訳してもらうことにした。
き「ふむふむ...なるほどぉ...」
『どうだ?』
き「中在家先輩、庄左ヱ門の冷静な目で観察されるのに疲れてしまって倒れたそうです。」
『なんだそれっ!』ミ☆
いてて、思わずずっこけちゃった。
そういえば庄左ヱ門の冷静な目で観察されて、あの小平太もキャラ崩壊した時があったっけな〜。
『そ、それにしても庄ちゃんの冷静な目、恐るべし...
六年ろ組の強烈なふたりのキャラを崩壊させる威力があるとは...私も気をつけなくては。』
長「もそ...」
き「なになに...」
長次にもおにぎりと水を与えると、顔色もよくなり、いつも通りに戻った。
き「どうやら中在家先輩、弥苫先輩に庄左ヱ門を託すと言っています。」
『た、託す!?』
庄「ちょっと待ってください、それでは中在家先輩はどうするのですか?」
長「もそ...」
き「帰ると申しております!」
『なんでっ!?』ミ☆
って、私がずっこけてる間に長次帰って行っちゃったよ。
『庄ちゃん、あまり先輩にプレッシャーをかけたらダメじゃないか(汗)』
庄「僕はそんなつもりじゃ...しかし、今から弥苫先輩にしっかりついていきます!じ〜...」
『ぅっ、そんな目で見るな〜!』
とうとう庄ちゃんまで保護してしまった〜!
長次、途中棄権なんて薄情すぎだぞ〜長次らしくない!
『私とうとう一年は組のみんなを保護しちゃったか?』
乱「いえ、まだしんべヱと喜三太が残っています。」
『しんべヱと、喜三太...?』
ドォォカァァァンーーーーーーーー
( ˙-˙ )
これは、察した。
少し離れたところで焙烙火矢が爆発する音が響いた。
その方向からわーー!と言いながらふたりの少年が走ってきた。
し「あ、弥苫せんぱーーーい!!」
喜「僕たちなんだか立花先輩を怒らせちゃったみたいでぇ!」
し喜「「僕たちも弥苫先輩におともしまーす♪」」
なんてこった本当に一年は組を全員保護しちゃったよw
まさかこんな展開になるとは...でもこれって本当にいいの?
一年は組
「「「「「弥苫先輩、よろしくおねがいしまーす♪」」」」」
『だっはぁー!』ミ☆
続きます!
♯ ○ ♯ ○