ある六年生の視察の段
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朝霧弥苫を尾行していてたどり着いたのは、どうやら忍たまたちの部屋がある忍たま長屋だ。
自分の部屋へ戻ろうとしているのか、一番角の部屋の戸に手をかける手が止まった。
『...あの、いつまで見ているつもりですか?タソガレドキ忍者の諸泉尊奈門さん?』
諸「へっ!?」
え、バレてた!!
ちゃんと忍んだはずなのに!?組頭に怒られる!!(泣)
諸「な、なんで...それに、どうして名前を?」
『まぁ、小松田さんが、タソガレドキ忍者が侵入したって言いふらしてますから...。』
諸「あいつ、言いふらしてるのかよ!!」
『私に何か用ですか?私に用があるのならもっと近くに来てください。』
忍たま長屋の塀の上にいる私に向かって、あいつはそう言った。
タソガレドキ忍者をなめてるのか?
武器を持っていて何を企んでいるかわからない忍者に、もっと近くに来い、だなんて。
仕方なく、あいつの目の前に着地した。
その時の一瞬で、組頭の言っていた意味がようやくわかった。
黒いストレートヘアーに長いまつ毛と白い肌。
見ていると吸い込まれそうになる瞳。...え、男??
『ちょっと、私の顔に何かついてますか?』
諸「あ、いや...その、なんでもない!」
まぁ遠目で見ていても高身長に綺麗な長い髪はわかっていたが
近くで見ると、ここまで綺麗な顔をしているとは思わなかったのでびっくりした。
諸「...お前は、本当に男か?」
『へっ...!?』
あ、しまった。つい本音が出てしまった!
驚く顔も、少し顔を赤らめているところも、なんだか可愛らしくて、男には見えない。
留「ゴラァァア!!タソガレドキ忍者!!!」
諸「っ!?」
ヒュッと素早いスピードで駆けつけて来たのは、朝霧弥苫と同じ忍たま制服を来た男子。
もんの凄い形相で鉄双節棍を振り回している...朝霧弥苫とは対照的ですごく男臭い...。
『留三郎、落ち着けっ!』
留「これが落ち着いていられるか!曲者だぞこいつ!お前も危機感を持て!」
『ま、まぁまぁまずは武器を下ろして...(汗)』
留「お前なぁ!?状況わかってんのか!?」
『たぶん尊奈門さんは、悪いことしに来てるんじゃないと思うから...(汗)』
留「なんだって?本当か?」
やっと鉄双節棍を振り回す手が止まった。
『あの、尊奈門さん。改めて、私に何か用では?』
諸「...忍者たる者、他人に任務の内容は言えない。
しかし、あなたにこれを渡して欲しいと、うちの組頭が私に頼んだのです。」
留「雑渡昆奈門が、弥苫に渡したいもの...?」
実は、視察ついでに、組頭からある頼まれごとを引き受けていた。
中身は私も知らないのだが、風呂敷袋に包まれた手のひらくらいの大きさの小さな箱。
朝霧弥苫は、その箱を私から受け取った。
諸「私も中身が何か知らないが、タソガレドキ忍軍の頭が渡したいものってなんだろうね...?
君は忍術学園の中でもトップに成績がいいと組頭はよく知っていたから、
世の忍者になる前に...君を潰しにかかっているのかもね?」
『あ、ちょっと...!』
留「......。」
そう言い残して私はその場を去った。
本来はこれで組頭からの任務は終了なんだが、私も中身がどうしても気になるので遠くから様子を伺った。
武器を入れるには小さいし、宝禄火矢でも入っているのか?
それとも新種の...開けたら爆発するとか...そんな武器!?
留「...おい、それどうするんだよ。やべぇもんが入ってるに決まってるぜ。」
『私にはそんな感じはしない。』
留「わっ!ちょっと待て風呂敷外すの早い!!」
『うるさいなお前...(汗)』
片方は、鉄双節棍振り回していた割には案外チキンハートなんだなぁ。
そいつは朝霧弥苫の背後に回った。
『...開けるぞ。』
留「ゴクリ...!」
諸「...ゴクリ。」
パカッ
『あ。』
留「...あ!」
中身は、
おいしいわらび餅。
はっ( ´Д`)!?!?
『わ〜!これ、最近話題のおいしいわらび餅だ♪』
留「確かしんべヱがそのお店がおいしいって話していたような...」
く、組頭ぁ...紛らわしいことしないでください!!
『尊奈門さん!雑渡さんに、お礼言っておいてくださいね〜!』
諸「え〜!」ミ⭐︎
やっぱり、忍んでいるのもバレてました...。
♯ ○ ♯ ○