ショートショート
ショート3
ハロウィン
「え?セブルス、ハロウィン知らないの?」
リーマスが意外そうに聞いた。
「知っているには知っているが、参加したことはない。馬鹿騒ぎは嫌いだからな」
セブルスが素っ気なく答えた。
「ふ~ん」
ジェームズがセブルスの顔をじっと見た。
「教えてあげるよ。ハロウィンの起源を」
シリウスはその目が光ったのを見逃さなかった。
「ジェームズ、変なこと教えんなよ」
無駄だと思っていてもつい言ってしまう。
「OK♪」
ジェームズはウインクした。
「セブ、ハロウィンは恋人たちの日なんだ」
「ジェームズ、俺が注意してから2秒とたっていないが?」
ジェームズはあっさり無視した。
「起源はそうなってる(大嘘)愛を告白された者が、この日だけは愛を告白する者にされるがまま身を委ねる日なんだ。だからほら、卵を投げたっていいことになってるだろ?」
ジェームズの目は真剣だ。
「…確かに」
セブルスも興味深そうに聞いている。知識を得ようとするのが性らしい。
シリウスは哀れむようにセブルスを見た。
ジェームズが続ける。
「だから、真の、伝統を守る、誇り高き人々は、今でも、その習慣を守り続けている」
シリウスはあきれ果ててジェームズを見た。
ー…こいつは天性の策士だ、いや馬鹿だー
シリウスの隣で聞いていたリーマスが、真面目な顔でシリウスを見上げた。
「シリウス、あれ本当なの?」
シリウスが真顔で答えた。
「もちろんだリーマス。知らなかったのか?」
ハロウィン当日、がっちりと握手を交わすジェームズとシリウスがいた。
後日ー。
「ルーピン、復讐は蜜の味という…」
「へえ…なるほどね…」
セブルスとリーマスは杖を持って並んで立っていた。
目の前には罪人のように縄で縛られたジェームズとシリウスの姿があった。
「セブ~~!!」
「リーマス!」
二人は必死になって許しを求めている。
「ピーター!!」
ジェームズが側でおろおろしているピーターを呼びつけた。
「あ!てめッ!何、反対呪文集なんか持ってんだよ!!止めやがれ!!」
シリウスが怒鳴る。
「ぺティグリュー、そこにいろ。貴様まで呪いを被ったら、治す奴がいなくなるからな…」
セブルスが口元に笑みを浮かべた。
リーマスも黒い笑みを浮かべている。
のどかな午後、情けない叫び声がこだました。
ハロウィン
「え?セブルス、ハロウィン知らないの?」
リーマスが意外そうに聞いた。
「知っているには知っているが、参加したことはない。馬鹿騒ぎは嫌いだからな」
セブルスが素っ気なく答えた。
「ふ~ん」
ジェームズがセブルスの顔をじっと見た。
「教えてあげるよ。ハロウィンの起源を」
シリウスはその目が光ったのを見逃さなかった。
「ジェームズ、変なこと教えんなよ」
無駄だと思っていてもつい言ってしまう。
「OK♪」
ジェームズはウインクした。
「セブ、ハロウィンは恋人たちの日なんだ」
「ジェームズ、俺が注意してから2秒とたっていないが?」
ジェームズはあっさり無視した。
「起源はそうなってる(大嘘)愛を告白された者が、この日だけは愛を告白する者にされるがまま身を委ねる日なんだ。だからほら、卵を投げたっていいことになってるだろ?」
ジェームズの目は真剣だ。
「…確かに」
セブルスも興味深そうに聞いている。知識を得ようとするのが性らしい。
シリウスは哀れむようにセブルスを見た。
ジェームズが続ける。
「だから、真の、伝統を守る、誇り高き人々は、今でも、その習慣を守り続けている」
シリウスはあきれ果ててジェームズを見た。
ー…こいつは天性の策士だ、いや馬鹿だー
シリウスの隣で聞いていたリーマスが、真面目な顔でシリウスを見上げた。
「シリウス、あれ本当なの?」
シリウスが真顔で答えた。
「もちろんだリーマス。知らなかったのか?」
ハロウィン当日、がっちりと握手を交わすジェームズとシリウスがいた。
後日ー。
「ルーピン、復讐は蜜の味という…」
「へえ…なるほどね…」
セブルスとリーマスは杖を持って並んで立っていた。
目の前には罪人のように縄で縛られたジェームズとシリウスの姿があった。
「セブ~~!!」
「リーマス!」
二人は必死になって許しを求めている。
「ピーター!!」
ジェームズが側でおろおろしているピーターを呼びつけた。
「あ!てめッ!何、反対呪文集なんか持ってんだよ!!止めやがれ!!」
シリウスが怒鳴る。
「ぺティグリュー、そこにいろ。貴様まで呪いを被ったら、治す奴がいなくなるからな…」
セブルスが口元に笑みを浮かべた。
リーマスも黒い笑みを浮かべている。
のどかな午後、情けない叫び声がこだました。