ラブレターバード 全員 ヨシダ、弥ち様合作
「こ、校長先生…?」
レギュラスが唖然と呟いた。
「おやおや、どうしたんじゃ?みんな集まって…楽しそうじゃのう」
ダンブルドアはたっぷりした白髭を撫でながら微笑んだ。
「……………」
ピーターを除く7人が顔を見合わせた。
「お前いけよ…」
マルシベールがレギュラスをつつく。
「い、嫌だよ…」
レギュラスはシリウスを見上げた。
「俺の顔を見るなよ!こういうときはジェームズ!お前だ」
「は?嫌だよ!僕はあのくそジジイに関わりたくないし…ね、セブ…お願い!」
ジェームズはセブルスの手を取った。
セブルスが心底迷惑そうに手を振りほどきながら、エイブリーを見たが、無表情のままだった。
「セブルス~」
「しつこい!僕は嫌だ…ルーピン!」
「ええ!?僕!?」
「お前が一番穏便にいけそうだ」
リーマスはセブルスに押されながら、渋々前へ出た。
「あ、あの、ダンブルドア校長…実は僕たち…僕たちのもとに白い鳥が飛んできて、それが手紙になって…ここに呼び出されたんです…」
リーマスの言葉にダンブルドアの顔つきが変わった。
「何じゃと…?…その鳥は今、どこにいるか知っているかね?」
「あっ、ピーターが…」
突然名前を呼ばれ、ピーターが飛び上がった。
「おお!」
ダンブルドアはピーターから白い鳥を受け取った。
「ありがとうピーター…」
「あ、あの校長先生…それって…」
嬉しそうに鳥を撫でる姿に、リーマスが声をかける。
「ん?これかね?いやあ、わしの手紙じゃ」
「え?」
「ホッホッホ…年甲斐もなくこんなものを書いての…しかし、今回は優勝賞品がかかっておるのじゃ…」
「は?」
「ん?君は知らないのかね?甘党な君ならもう参加してると思ったんじゃが?」
「いえ…あの、何なんですか参加って…」
リーマスは戸惑いながらダンブルドアを見つめた。
「これじゃよ、これ」
ダンブルドアはローブのポケットから小さな紙を取り出した。
紙から光が出ている。そして、空中にネオンのような派手なピンク色の文字が大きく浮かび上がった。
広告のようだった。
『誰かを想う気持ち。
誰かを想った記憶。
想いははばたき、大切な人へ届く。
そんなラブレターをあなたも書いてみませんか?
優勝者にはハニーデュークス店のとびきり甘いお菓子を一年分贈呈いたします☆』
「なんだそれ」
声を出したのはジェームズだった。すでに喧嘩腰だ。
ダンブルドアは面白そうに眉を上げた。