白い恋人たち 鹿猫
「じゃあ、なんでセブルスは無事なんだ?」
ジェームズはリーマスに聞いた。
「セブルスは管理している教授から薬草の面倒を見る代わりに呪文を教えてもらったみたい。だからきっと、君が温室に入ったとき、セブルスが君にその呪文をかけたはずだよ。誰かさんにはかけなかったみたいだけど…」
リーマスはほがらかに言って、2個目のチョコレートケーキを頬張った。
ジェームズは一瞬にして思い出した。
温室に入った時、冷気みたいなものに包まれたこと、セブルスが杖を持っていたこと。
ジェームズはセブルスの愛情にいてもたってもいられなくなった。
遅れて食堂に入ってきたセブルスを見つけるや否や、勢いよく立ち上がった。
シリウスも立ち上がった。
一人はあらん限りのハートを飛ばし、一人は殴りかかる勢いで走り寄る。
突進してくる二人に、セブルスが呪いを放ったのは言うまでもない。
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