夢路の果て 赤蛇(アールシ)
アーサーがゆっくり瞬きをした。
「何度も考えたよ、ルシウス…君と一緒に死ぬことを…一緒に生きられないのなら、一緒に死にたいと…。そんな甘い夢ばかり見てたよ。しかし、私たちはそれができないほど大人になってしまったんだ。もう、私たちだけではいられない世界に出てしまったんだ…」
優しく、そして冷たく、厳しいほど強くアーサーは愛する者を見た。
ルシウスは嘲笑った。
「憎んでやる…アーサー…お前を…。その髪の先から、爪先まで、私の生涯を懸けて、全身全霊で、お前を憎んでやる…」
END
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