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トリックスター 鹿猫


セブルスの制服が深緑のネグリジェに変わった。
薄絹が何枚も重なりながらも、ぴったりと肌に密着し、痩身が際立つ。背中は全開。浮き出た肩甲骨から背筋のライン、そして尾てい骨の際どい所までが露になり、腰には数本の紐が巻き付いている。

リーマスが唖然としてシリウスの隣に立った。

「恥ずかしいな…」

セブルスがうつむく。

「完璧だ…」

シリウスが呟いた。

セブルスは嬉しそうに、シリウスの頬とリーマスの頬にキスをすると、扉を開け中に入っていった。

扉の向こうが大惨事になっているのが分かった。

シリウスが呆れ顔をしているリーマスの隣で、うっとりと自分の頬に手を当てた。

「俺…もう死んでもいいかも」

「ああ、死んでくれ」




グリフィンドールの談話室はかつてないほど混戦していた。
女子生徒の歓声、それを上回る男子生徒の雄叫び、むやみにセブルスを抱き締めようとする者から、椅子から立ち上がれない男子生徒も少なからずいる。

「すげえ…スネイプが降臨だ!」

フランク・ロングボトムが感嘆のため息を漏らした。

「ちょッこっち向いて!!」
リリーが興奮する。

「だ、誰かカメラを!!」

コリン・クリービーの父がカメラに目覚めた。

セブルスは顔を赤くしながら、ジェームズの部屋へと歩いた。その全開になった背中に一同が歓声をあげた。

扉を開けて入ってきたセブルスを見て、ジェームズは仰天し、危うく卒倒するところだった。
セブルスは枕を胸にジェームズに近付き、その目を見上げた。

「ブラックに…このくらいセクシーに行けと言われたんだが…」

「ヤバすぎる…」

ジェームズが、セブルスの両肩に手を置いて、ギリギリの理性でうなだれた。そして、このまま談話室を二人で歩くか、自分だけのセブルスを人目に晒さずローブを羽織らせて歩くかで真剣に悩んだ。
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